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2021年12月29日水曜日

最後の1枚は渾身のプレキャストゲル:絶対に忘れられない「魂の電気泳動」~博士学位のかかった究極のリバイス実験~

目次


1. 魂の電気泳動の日

2. 研究室という"社会"の中で、「論文を書く」という事

3. 難解な問題を前にした解答者が、この世で最も欲しいもの

4. いざ、プレキャストゲルで、最後の勝負!

5. 編集後記 (教訓・謝辞)


魂の電気泳動の日


今日は、あの日から1年が経つ。1周年記念。
生涯にわたって絶対に忘れることがないであろう「魂の電気泳動の日」。あの日を振り返っておこう。



2021年12月24日金曜日

モルヌピラビル の催奇形性・発がん性の報道は大丈夫? 日本での報道・周知が甘いのでは?

目次

モルヌピラビルが緊急承認されたという決断を見て僕は驚いています.
個人的には催奇形性や発がん性の報道(周知)が甘いと思っています。
添付文書によると、妊婦は禁忌になっているので、医療従事者たちはわかっているのでしょう。

薬害が繰り返されないことを祈るばかりなのですが、 臨床の場/視点からはどのように受け取られているのか気になっています。無関心だったという意見も含めて率直に教えて欲しい。

投稿に至った背景だけ簡単にテキストで。
・構造見たらわかりますがモルヌピラビルは核酸アナログ
・実際細胞実験では
 催奇形性を持つリバビリンやファビピラビル(同じ核酸アナログです)と比較して5-10倍程度の変異原性が報告されています。
 >S. Zhou, et al. J. Infect. Dis. 244, 415-419 (2021)

 

・RNApol阻害がメカニズムみたいですが、構造で大体代謝経路について予想できると思うのですが、
 代謝産物がDNApolに識別される可能性は大いにあると思っています(この辺の詳細は酵素とか書き出すと長いので割愛)

・実際EU・米国は妊婦は使用を控える旨の通達が出ているようです
・レムデシビルはエボラの時からも使われているのもありますし、vivo実験やある程度の人数規模の臨床試験では催奇形性が今の所認められていないというのはありますが、この構造に関しては完全に新規なので、これを妊婦さんが受精期に投与することってかなり確率としてやばいんじゃないの?って気がしています。

僕自身の立場は驚きであるとはいえ、ニュートラルです。
なお、感染初期での投与が劇的な重症化抑制効果を示す本薬剤の活性本体の薬効はものすごい威力だと思っています。


なぜ今回のこの薬で催奇形性が報道されていないのかがちょっと個人的には解せません。承認直後の各紙ニュースでは全く触れられていない。。医薬品に対するhesitancyを煽ってはならない、という観点からuntouchableなのでしょうか・・

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参考文献
1. COVID-19 治療薬モルヌピラビルは経口投与で初期感染に
効果を示すが催奇形性に要注意 北海道大学 松田彰先生
https://www.pharm.hokudai.ac.jp/alumni/special/houkou_071-5_2.pdf 
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参考URL
<●●について>
次のURLを参考にさせていただきました。
・https://news.line.me/list/3zoqg4eni9i1?utm_source=LN_extra&utm_medium=20211224182115&utm_campaign=none&utm_content=b81a7578445e_%E2%98%85%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E9%A3%B2%E3%81%BF%E8%96%AC%E3%80%8C%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%8C%E3%83%94%E3%83%A9%E3%83%93%E3%83%AB%E3%80%8D%E3%82%92%E6%89%BF%E8%AA%8D%20%E5%8E%9A%E5%8A%B4%E7%9C%81


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関連書籍

2021年8月21日土曜日

COVID-19 mRNAワクチンの今後の展望:低コスト/高純度化と、キャリアフリー(脂質性ナノ粒子不使用)、そして自己投与へ

mRNAワクチンの今後の展望


今朝電車で以下のニュースを見かけて、そろそろ「mRNAワクチンの今後」について書き留めておこうと思いました。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA201WJ0Q1A820C2000000/

正直、ブースター接種(3回目)が効果があるのか?とか、annualな接種でいいのか?とかその辺の臨床的知見までは追いきれていないですので(僕の追うべきは基礎側)一応それはお伝えしておきます。



結論ファーストで、今考えている「mRNAワクチンの今後」です。
以下①ー④を中心に技術・研究側での議論は進んでいくのではないかと考えています。⑤も重要ですがやや付随的というか、継続的に議論は進むが、優先度はちょっと落ちるかな、という印象(いや繰り返しますが⑤も大事)。

①高純度
②低コスト
③キャリアフリー
④自己投与が可能
⑤その他:保存温度(安定性)、タンパクへの翻訳効率活性化


各論書いていると大変になるので、サクッとですが、概要を記しておきます

①高純度


ファイザー/Biontech製のワクチンの純度は実は60-70%程度という報告がされています。これが実は衝撃だと思って欲しくて、普通のタンパク製剤(抗体)や低分子の医薬品の純度はまず99.5%くらいあると思います。95%でぎり承認、90%切ればもう議論できないくらいの感覚。というのも例えば純度90%だったとしても、残りの10%の不純物が本当はターゲットと考えている医薬品の100倍活性があるみたいな話だったら実は主要な生理活性を持っているのは、不純物の方だよね、って考えもありうるわけで。

60-70%というのは、基礎研究の論文をpublishするのにギリギリ耐えるかどうかくらいの相当汚いレベルです(僕がreviewerなら基礎論文でも純度70%でデータ出してきたとしてもなんでこんなに汚いんだ?精製しなさいって言います。)。
巷ではなぜ話題になっていないのかよくわからないですが、多分水面下でこの辺は対策が進められているのでは?と推測しています。


②低コスト 


以前から基礎の分野では、ここは議論の対象かも。(基礎科学の試薬会社から試算してmRNAワクチン3kg(1億回分)を作ろうと思ったらスケールメリット入れても5-50兆円かかるって、以前予想投稿していました。)。

実際今のところ、20億回分で:ファイザーの売り上げが3.7兆円, ビオンテックの売り上げが2兆円。思ったより安いけれど、それでも異常なまでの価格です。

(注)毎年世界でめちゃくちゃ売れるtop10の医薬品でもだいたい1000億くらいです。その10-100倍売っている。。。

多分、修飾UridineやARCAの特許、4000塩基のchemical ligationでlossするなどの原因があるのだと考えていますがその辺の奥まったところはまたいつか。


③キャリアフリー


ここはコストや副作用の話と関連。

多分筋中で痛いだけじゃなくて、脂質性ナノ粒子(LNP)による毒性・免疫性もあって、副反応による発熱や腫れがある可能性も否定できないと考えています(インフルエンザワクチンの筋中(LNPを用いていない)は多分こんなに腫れたりしないですよね、データ見てないですけど)。

LNPは粒子の大きさが不均一であったり、+チャージを帯びていて細胞毒性があるって話はずっと指摘されているのです。じゃあどうやってmRNAを送達するの?というところがこれからの研究者の腕の見せ所ですが、昨日もmRNA送達に関して個人的にはBreakthrough of the Yearクラスの面白論文が出ました。日進月歩です。
(ちなみにここが今やってる僕の研究でもあります。)


④自己投与が可能


個人的にここの注目度はtopです。毎年打たないといけないような代物なら、そのうち自己投与が可能になる(ように世の中が動いていく)のではないかと考えています。インスリンの自己注射みたいなイメージです。もちろんそのためには保存温度だの安全性だの、副作用だの免疫反応(多分これが最大の関門)だの課題は山積していることは事実です。

しかし、現状ワクチン購入のコストよりも、稼働する医療資源(特にマンパワーのことを指します)や、それにかかる人件費、などのコストがとてつもなく大きいと踏んでいます。



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関連書籍

2021年7月16日金曜日

GoogleよりAlphaFold2の論文がNatureに、RoseTTAFold論文がScienceに同時に。

激動のタンパク質計算科学

単なる話題提供ですが、タンパク質計算科学と呼ばれる領域が今日すんごいです。

(個人的に、第二のジスルフィドの発見, aducanumab承認, GlycoRNAに続いて2021の4大ニュースとしてランクイン)

GoogleよりAlphaFold2の論文がNature、RoseTTAFold論文がScienceに同時に出ました。


3D protein structure prediction via AI deep learning. つまり、たんぱく質の立体構造をAIで予想する系。この領域では今まで、実験、つまり「X線結晶構造解析」でやっていました。
(1953にワトソン、クリック、ロザリンド フランクリンがDNAの二重螺旋を発見した方法. いや僕そんな詳しくは知らないんですけど。)


従来の計算科学領域では、「やっぱ、計算では実験には敵わないよね」くらいのAIの予想精度だったのですが、Google がalphaFold出してきて、「うあやばい!計算が実験を超える日が来るかも?!!」みたいになってきたのがここ数年くらいで、去年の10月(論文未発表)に、AlphaFold2のデータが世に出てきて、「ヤベェ計算と実験がもう同じレベルじゃん。。。」ってなってました。

今回の論文は、その時のやつです。



もはや、実験で得られた構造とAI予測構造がほぼ同じやん!ってなってて、実際ズレも1オングストローム以下(水素原子1個分以下)くらいになってきています。きもすぎる。昔僕が産総研にいた時に、たんぱく質構造の予測でHomology Modellingって手法で同じことをやってたことがあるのですが、もはやこれがもうゲームというか幼稚園児のおもちゃみたいに思えてきます(多分実際におもちゃ)。




実際に当時から仲のいい産総研時代の研究員の方々に聞くと、Natureとかに出てくるディープラーニング創薬系の論文はもう日本では太刀打ちできないみたいな話でした。「この論文おもろくないっすか!」って言って見せに行くと、「ヤベェなこれ!!!え、もうコードも公開されてるんですか?!どれどれ。EEEええええ?!すごい。すごいです●●さん!!!ええ、もうこんなところまで行ってるんですか?向こうF1でこっち三輪車みたいな戦いですよ」って感じに言われたのをすごい鮮明に覚えてます。


しかしまあ、X線結晶構造解析は手のかかる方法で、タンパク質によっては結晶を作るのに2,3年とかかかったり、中には結晶を取れないタンパクもあります。結晶を取れたとしても、その解像度が低くて議論にならないとかいうこともままあります(それで苦しんでいる仲間を何人も知っています)。今でも結晶構造解析のデータを含む論文が出たら、1ランク上のjournalにいけるって感じがありますし、タンパクによってはNat, Cell, Scienceの姉妹紙クラスには乗るような世界です(先日京都大の同期が実際にSci Advに出してた。これで学位出すらしい。いいな。。)。


はい、単なる話題提供でした。
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参考文献
1.
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参考URL

https://science.sciencemag.org/content/early/2021/07/14/science.abj8754
https://www.nature.com/articles/s41586-021-03819-2
https://twitter.com/erictopol/status/1415732633305190405?s=21

Eric Topol のTweetが初期は参考になった:
https://twitter.com/erictopol/status/1415732633305190405?s=21 


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関連書籍


タンパク質計算科学 ―基礎と創薬への応用


2021年6月8日火曜日

米バイオジェン/エーザイがついに、アデュカヌマブのアルツハイマー病に対するFDA承認を...!!!

目次数十年ぶりのアルツハイマー薬


今朝方、このニュースを聞いて震えました。

賛否巻き起こるでしょうが、ついに条件付きではありますが、
米国バイオジェンとエーザイから申請された、アデュカヌマブのFDA承認がおりました。
https://www.reuters.com/business/healthcare-pharmaceuticals/us-fda-set-rule-controversial-biogen-alzheimers-drug-2021-06-07/

数十年来のアルツハイマー薬。
一つ、歴史を塗り替えるという意味で、本出来事は大変に大きな意義を持つと思います。
また、一部の患者さん・そのご家族もきっと待ちに待った新規医薬品であることは間違いない。暗い世の中に一つ希望の光を持ち込むようなニュースだ。。

医薬品だとかヘルスケアの界隈にいると、このような歴史的瞬間に出会えることが数年に一回くらいあるけれど、その度に、僕はこの分野に来てよかったと思う。
すごいな医薬品は。と感動する。


さて一方、年間600万円という超高額医薬(しかもアルツハイマーなので慢性的に投与続けないといけない)ということで、また薬価の議論もまき起こりそうです。
日本だけでも600万人もの認知症患者さんがいると言われているので、この人たちがこれをみんな使い出したら...なんて考えるとえらいことです。

また、注意しないといけないのは、これもまた決して「治療薬」とはいうものの完全に治すことのできる薬ではなく、あくまでも「進行を遅らせる」ものに過ぎないということ。


バイオジェン・ジャパン初のインターン


ところで、もう時効?だと思うので、暴露です。
(インターンに行っていた事実は暴露して問題ないのですが、内容はあまり明かせられない)

2019年に僕は、リーディング大学院関連のプロジェクトで2ヶ月ほど企業インターンに行くことになって、バイオジェン・ジャパン初の学生インターン生として、この薬の承認申請にも末端で関わったことがあります。

ちょうど、ENGAGE/EMERGE試験のP3を中止しながら承認申請出すとか出さないとかしてた頃です。
https://www.eisai.co.jp/news/2019/news201917.html
https://answers.ten-navi.com/pharmanews/17164/

本当に末端業務で、患者さんの治験リクルート計画作成を学んだりした医薬品なので思い入れもあります。グローバルの会社の方々とも相当本腰入れて、1週間近くにわたって議論を続けていたような記憶など、など、一気にあの日々が思い出されました。。。

またアデュカヌマブについてこの機会にアップデートしてみようと思います。


【追記】


*以下、「投与基準」について、どうお考えですか?という意見をいただいたので、参考までに当時お話に登っていた議論を記憶から手繰り寄せてつらつら書いてみます.
年間600万円ほどの薬価と言われている中、慢性疾患のAD患者にどう差別化して投与されるのかが気になります。臨床試験の組み入れ基準をみると、ごく一般的なAD患者を組み入れている印象ですが、PET検査でアミロイド陽性患者を対象としています。
重症患者を選択しようにも、早期に使用されないと有効性は低下しそうですし、
使用基準、難しいなと感じています。
* 2,3年前のインターン時の記憶を遡りながらなので間違っていることも多いかもしれません.

* 守秘義務を追ってますが, 以下は記憶からの引用なので、opinions are my own. というか、当該会社の意見ではないともここで断りを入れておきます.


薬価・患者さんの人数・疾患が慢性であること・医薬品の性質等々を考えると、投与基準は本当に難しいし、当時の社内/外でもいろんな意見が巻き起こっていました。

何しろPETだけで50万くらいかかります確か…….
使用基準についてはこの先10年とかそう言ったスパンで検討・議論されていくのではないでしょうか。

(その辺の提言を上手いける専門家集団を作りたいとも考えている。しっかり調査・議論してまとめて見るみたいなのはとても有意義だし、発信できる成果もあげられる。)


さてまず、製薬会社の利益としては患者さんを一人でも多くしたいって意図がゼロではない(というか結構ある)、と思うのでその辺を差し引いて考えてもらえれば。

・グローバルの人らと議論していて感じた「すげぇなこいつら」ってところは、【この医薬品の承認】を単なる承認として捉えず、「社会のnormを変えるきっかけ」にしようとしていたところです。

診断でのアミロイドPETの価値を問う際に用いられていたのは、「Shifting Left」と「Decouple」というキーワードでした。

「Shifting Left」:診断の時期を左、つまり早期にずらそうよ、というコンセプト. 早く診断できることで備えができることの意義がある.
「Decouple」:診断の価値と、治療の価値はそもそも別で、診断することそのものに価値があると見出すべきだ.


僕自身は正直以下どちらも難しいな/よくその価値がわからない(わからないというのは、否定的な意味じゃなくて、neutralな立場からしてわからない)という印象で、「早く診断できることの意義」がどのくらいあるのか?っていうのがいまいちピンと来ていません。(多分、動けなかった手足が動くようになる、みたいな簡単なアウトプットが想像できないからだと思いますが。)日本国内の社員さんたちも、ここは結構biogen グローバルのメンバーと揉めていたというか、議論していた印象です。

ただ、DMT(疾患修飾薬)の威力というか、いかにそれがQOLを上げるのかというアウトカムは、やはり他の疾患(例えば多発性硬化症なんか)を見ていてもやぱ「遅らせるだけ」かもしれないけど、めちゃくちゃそれが患者さんの支えになっているという事実もありますので、一部の患者さんからすれば、これが希望の光(本当の本当に希望で待ちに待っていたみたいな人も絶対にいる)のはずです。

あとはいくらでQoLあげますか?お金持ちしか助からない世の中でいいんです?みたいな他の薬でもあるような話が残ってきます。。


そのほか、、
・我が国におけるPET画像読影者、リガンド製造施設、そして診断の保険償還といったインフラ・システムは十分とは言えないので、その辺も考えないといけないよなぁと考えていました。PET施設はまだ多い方なので、グローバルの人は日本をいい市場だと捉えてるって言ってましたが。。

・そもそもなんでアミロイドPETで見分けたりしないといけないのかということも個人としては気になっていてBiogenさんにはインターン中に他の手段も提言しました(もちろん、知ってて検討しているとのことでしたが)。血液からアミロイドdepositionをdetectするような手法も確立され始めています(以下論文は島津から)。個人的にはこういうような技術の民主化がもう少し進んでくると、気軽な診断ってところに落ち着けるんでしょうなぁと期待しています。

Nature, A. Nakamura, N. Kaneko et. al., 
High performance plasma amyloid-β biomarkers for Alzheimer’s disease. doi:10.1038/nature25456
https://www.nature.com/articles/nature25456.pdf

【追記2】210615

そのほかのニュースだとか疑問点も出てきたので、さらに追記です
●重要な疑問点;静注の点滴で、どうして一部が脳に入るのか

[その他ニュース]
●06.08. 毎日新聞記事:https://news.yahoo.co.jp/articles/df83a81c9db3bca59451e205871646ae3eaf8597

 日本では昨年12月、厚生労働省に薬事承認を申請した。超高齢社会を迎えて新薬への期待は膨らむとみられるが、FDAの審査でも有効性を巡って否定的な見解も出ていたとされる。また、バイオ医薬品であり、研究開発期間が長いことから高額薬となるとみられる。承認されたとしても、公的医療保険の適用対象とするかや、その場合の対象者も議論となりそうだ。


●06.08. 時事.com:
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021060800222&g=int
 アルツハイマー病に詳しい東京大大学院医学系研究科の岩坪威教授(神経病理学)は「臨床試験(治験)では、投与された患者の症状の進行速度が、投与しないグループと比べて22%遅くなることが示された。早期アルツハイマー病の進行を遅らせることが期待される」と話している。

● 06.08. Nature 
Landmark Alzheimer’s drug approval confounds research community 

―米国食品医薬品局(FDA)が18年ぶりにアルツハイマー病の新薬を承認
―神経学者や生物統計学者からなる独立した委員会を含む多くの専門家が、FDAに対して、臨床試験データはaducanumabが認知機能の低下を遅らせることを決定的に証明するものではないと助言しました:
→ FDAは代替として活動の代替指標(Aβ)を測定して承認の頼りにしたが、これは危険な前例となると一部研究者は警告しています。

―Aducanumabは、アルツハイマー病の根本原因と考えられている脳内のアミロイドβと呼ばれるタンパク質の塊を除去します。FDAは、脳内のアミロイドβを減少させることができるという理由で、この薬を承認しました。

―しかし、一部の患者団体は、不治の病である進行性の病気の影響を和らげることができるものなら何でも欲しいと思っています。世界中で3,500万人がこのタイプの認知症を患っていると言われています。
:「新しいカテゴリーの最初の薬が承認されると、その分野が活性化され、新しい治療法への投資が増え、より大きなイノベーションが促されることは、歴史が証明しています」(Maria Carrillo, chief science officer for the patient advocacy group Alzheimer’s Association in Chicago, Illinois)

―アミロイド仮説に懐疑的なジョージ・ペリーは、「研究界を10〜20年後退させることになるでしょう」と言う。

【Problematic Data Set】
―2019年3月、研究者たちは、早期のアルツハイマー病患者を対象に実施されたこれらの試験が進行中の中間データを覗き見た。彼らは、これらが成功する可能性は低いと結論づけ、バイオジェン社は両試験を早期に中止した。

―バイオジェン社の再分析によると、最高用量のアデュカヌマブを投与された患者の一部で、認知機能の低下が統計的に有意な方法で抑制されたという。今回の試験では、低用量では同じ効果が得られず、もう一つの試験では、どの用量でも効果が得られませんでした。

―また、今回のデータでは、アデュカヌマブにも無視できない副作用があることが示されました。2つの第3相試験では、治療を受けた患者の約40%に脳の腫れが見られました。これらの患者さんのほとんどは、腫れに関連した症状に悩まされることはありませんが、危険な合併症を避けるために定期的な脳内スキャンが必要であり、患者さん、神経科医、医療システムにとって負担となっています。

―11月の会議では、最終的に11人のパネリストのうち10人が、提示されたデータはアデュカヌマブの有効性を示す証拠とは見なされないと投票し、残りの1人は棄権しました。今週、FDAは反対の結論を出しました。

―バイオジェン社は、Post-approval trial試験を完了するために最大9年間の猶予を与えられています。
―これは、製薬会社が、極めて質の低いエビデンスや事後的なデータ収集に基づいて医薬品を市場に投入する手段として、迅速承認プログラムを利用しようとする道を開くものです(Kesselheim)

―規制当局は用途を限定せず、すべてのアルツハイマー病患者に投与することができるとしている。バイオジェン社によれば、一人当たり年間約56,000米ドルの薬剤費を請求するとのことです。米国の600万人のアルツハイマー病患者の5%がこの治療を受ければ、この薬の収益は年間170億ドル近くに達する。これにより、現在の収益では、2番目に売れている薬剤となります。

―非営利団体であるInstitute for Clinical and Economic Reviewは、費用対効果の高い価格を年間2,560〜8,300ドルと見積もっています。

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参考文献
1.
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参考URL

<本ニュースについて>
次のURLを参考にさせていただきました。
・https://www.reuters.com/business/healthcare-pharmaceuticals/us-fda-set-rule-controversial-biogen-alzheimers-drug-2021-06-07/

・という本記事を書いていたらあっという間に国内でもニュースが...
https://www.mixonline.jp/tabid55.html?artid=71253
https://www.asahi.com/articles/ASP680NV8P64ULZU007.html
https://news.yahoo.co.jp/articles/df83a81c9db3bca59451e205871646ae3eaf8597
https://www.jiji.com/jc/article?k=2021060800030&g=int

・アミロイド PET イメージング剤の適正使用ガイドライン(日本核医学会)
http://jsnm.org/wp_jsnm/wp-content/themes/theme_jsnm/doc/amyloid_pet_imaging_gl_2.pdf

・aducanumabについてのエビデンスレポート
https://icer.org/wp-content/uploads/2020/10/ICER_ALZ_Draft_Evidence_Report_050521.pdf

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関連書籍

2021年4月12日月曜日

遺伝子治療の外観と、mRNAの送達技術とについて

目次

1. 【遺伝子治療の概要】

2. 【mRNA delivery】


①【遺伝子治療の概要】


・遺伝子治療の80%はウイルスを使ってる現状

[virus送達の特徴]
・大量にvirus入れると肝障害(virusは肝臓にいきいやすい)...AAV8や9.
・AAVは安全だが、同じ細胞がクローナルに増殖(癌化する危険性)
・中和抗体による作用減弱(繰り返し投与ができない)
・高い(zolgensmaなど)
・年単位での発現(関係ないところにも発現)
・4.5kbpくらいしか発現できない

[plasmid DNA/mRNAによるdelivery]
●plasmid DNA delivery
- 1990, scienceここでhotになる. (あれ, virus使わなくてもいけんじゃん)

* plasmid によるDNA送達の問題
 ・細胞分裂しない限り核の中に入らない (*細胞質ならDNAでも入る)
  ー
神経細胞は細胞分裂していないから核に入らない
 ・ホストゲノムへの変異誘発(potetnttial risk)
 ・plasmidDNAを神経に入れようとすると入らない(核内に入らない) / mRNAは入る(transfection)

mRNA Delivery

 ーゲノム挿入がなくて安全
 ー細胞分裂しなくても導入可能(どの細胞にも均一に入る)


・元々Dendritic cellみたいなやつに入れて細胞移植を使ってdeliverしようとしていた。
 今はlipidに入れて送達するのが主流


② mRNAdelivery

●特徴
ーapoEと結合して肝臓へ
カチオン性lipid は毒性があるからionizable liqiid(pH3-4)を使うようになってる
 [カチオン性lipidの毒性について]
 - LDHの漏出、ホスファチジルセリンの露出(30min)
 - caspaseの活性化

ー外側がPEG, 逆ミセルがionizable lipidとしてこのPEGと二重層的なのを形成、
 その中にmRNAを入れ込んでいる

・脂質性ナノ粒子はスクリーニングでとってくる
 ーpKaが大事
 ーtail 構造
 ーesterを入れると肝臓で分解 (肝臓で蓄積しない奴が使われている)

・課題

①肝臓への送達困難
②筋肉投与しても肝臓や脾臓にいく
 (・引き算の研究できるのでは?)


●高分子nano粒子


 ーlinear ポリエチレンイミン
  ・プロトンスポンジ効果でエンドソームが破壊される…?と言われている
 (クロライドイオンが入ってきてendsome大きくなって破裂するって考え方)
  ・in vivoでPEGが大事(PEGがないと凝集を作ってマクロファージに食われる)
   * in cellsではそんなことない模様.

・相補鎖mRNA oligomerの差長を長くすると
 1. 翻訳は下がる傾向
 2. 免疫が起こる傾向 (40-60mer)


[がんワクチン]
戦略1:Tumor associated antigen(TAA, ガンで比較的強く発現しているタンパク)を標的にしてmRNAによって、抗原特異てきT細胞を腫瘍に供給. TAAは、正常タンパクだけどoverexpression
   *正常組織にもそのTAAがあるから免疫寛容を克服しないといけない

戦略2ネオ抗原…免疫寛容の克服が必要ない(癌にしか発現してないもの, 遺伝子変異によって出てくるもの)

abscopal効果:どこか体内の1カ所で免疫をつけておくと体全体の免疫がつく



【その他】


ーmRNAワクチンのgood pointは変異しても効果が保たれる点
 ・ポリクロナール抗体ができるから
ーターゲットとするタンパクの範囲が広い方が(特定の配列を狙うより)変異が起きてもadjuustしやすい(modernaワクチンは運よくこちら)


ー細胞性免疫もmRNA vaccineで誘導できる(∵ 細胞内から抗体を作る)
 (がんワクチンに有用なのもこれのおかげ癌は全部細胞性免疫)

ー不活化ワクチンとかは原理上細胞性免疫が誘導されない
  (が、起きている例もある。多分あジュバンドのせい?)

ー脂質による毒性で12-24時間後の痛みとかも出てくるのではないかと考えることもできる。多分結構炎症なり損傷なり起きている (mRNA vaccine)


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参考文献
1.
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参考URL
<●●について>
次のURLを参考にさせていただきました。

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関連書籍

2021年1月20日水曜日

人生初、原著での国際学術論文がイギリスの化学雑誌(ケムコム, Chem. commun.)に受理(アクセプト)→in press!

二度目になりますが年始初っ端、原著での国際学術論文がイギリスの化学雑誌(ケムコム, Chem. commun.)にアクセプトされました (in press)。

Online版が公開されたので、早速シェアします
https://pubs.rsc.org/en/Content/ArticleLanding/2021/CC/D0CC07171D
(ただし、無料ではアブストラクトしか見れません...!)



2021年1月18日月曜日

ワクチン関連話題:mRNAワクチン、HPVやワクチン忌避(Vaccine Hesitancy)について

ワクチン関連話題:HPVやワクチン忌避(Vaccine Hesitancy)について


ワクチン関連について、所々の視点から考察したいと思います。

新型コロナウイルスのmRNAワクチンに関連した話題もぼちぼちあがるかもしれません。

2020年12月6日日曜日

アートと医療の交差点

◆: アート×医療のプロジェクト記事(メディア)
●: プロジェクト例
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【ホスピタルアートを実践している病院】

亀田総合病院
北原国際病院
成育医療センター

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Lopes-Júnior LC, et al. Effectiveness of hospital clowns for symptom management in paediatrics: systematic review of randomised and non-randomised controlled trials. BMJ. 2020 Dec 16;371:m4290.

急性および慢性疾患で入院中の小児および青年期患者を対象に、ホスピタルクラウン訪問がさまざま症状にもたらす効果を系統的レビューで検討。ホスピタルクラウンによる介入を標準治療と比較した試験24件(1612例)を解析対象とした。
 その結果、検討対象とした症状は、不安が最も多く(13件)、次いで疼痛(9件)、心理的・感情的反応および幸福・満足感(4件)、ストレス(4件)、がん関連疲労(3件)、泣くこと(2件)だった。5件ではホスピタルクラウン訪問後のストレスまたは疲労をバイオマーカー(主にコルチゾール)で評価していた。バイアスリスクについては、無作為化試験11件、85%)が懸念あり(some concerns)、2件が高度(high)、非無作為化比較試験6件 、55%)が中等度(moderate)と評価された。以上の試験では、ホスピタルクラウンが訪問した小児および青年期患者では、保護者の同伴、不在を問わず、さまざまな医療処置の中で不安が有意に軽減し、心理的適応も改善した(P<0.05)。慢性疾患を評価した3件でも、ホスピタルクラウンの訪問でストレス、疲労、疼痛、不安が有意に軽減した(P<0.05)


京都造形芸術大学は京都府立医科大学附属病院との産学公連携プロジェクト
として、ホスピタルアートプロジェクト「HAPii+2018」を実施しました。

今回学生がホスピタルアートに取り組んだのは、同センターの「陽子線治療室」と治療室への通路。

遂に「エデュテインメント(edutainment)」という、本プロジェクト全体のテーマを導き出しました。(「エデュテインメント」とは、教育(education)と娯楽(entertainment)を掛け合わせた言葉で、楽しみながら学ぶことを意味します。)

施工のテーマは「宇宙船病院


またホスピタルアートの関連グッズとして、「プロトンズ図鑑(スタンプコレクション冊子)」と「キャラクタースタンプ」を制作。治療を受ける子どもたちに「プロトンズ図鑑」を配布し、治療ごとにスタンプを押して図鑑を完成させるというものです。




*「陽子線治療室」:日本国内でもまだ十数か所しかない最先端の医療センターです。


◆20.10.10. 本当は合格していた医学部入試――「年齢で弾かれた」男性はいま
https://news.yahoo.co.jp/feature/1823
アートと医療の交差点では患者視点でこれまで議論することが多かったですが、医療者側が抱く葛藤や違和感とその解消と社会への提示へ音楽を使われています。

◆ 21.07.15. 
93歳がアデルを。高齢者ホーム入居者たちが、名作アルバムのジャケットを再現したわけは...



●TOMODACHIアラムナイ地域フレームワーク関東地域チームB「ウェルカム・イベント」:長期療養患者が受けている「治療以外のケア」について学ぶ 20.07.30.
小笠原 滉子
http://usjapantomodachi.org/ja/2020/07/32635/

・新型コロナウイルスの感染拡大で私たちが経験した外出自粛や感染予防の徹底が、長期療養患者の日々の生活に近い
・「患者が普段感じていることを少しでも理解するためにこの場を設けた」
・実習の経験から、病院における患者さんの社会生活について、医療以外の側面から考えたい
(→「医療以外」ってどういうことやろう?)・長期間療養患者が受けている「治療以外のケア」について
・ホスピタルクラウニングの矢野陽子氏、「星つむぎの村」の髙橋真理子氏と跡部浩一氏の講演
・「おうち時間なにしてた?から考えるわたしたちができること」というテーマでグループディスカッションを行い、さらに、新たに見つけた楽しみ方から患者を応援できそうなことは何か、自由にアイデアを出し合いました。「花など自然に関するものや香りなどを用いてリフレッシュしてもらう」、「オリジナルの旅番組を作成してみる」、「オンラインでできるアクティビティを通じて交流」「地図アプリを用いたバーチャル旅行体験」など様々なユニークなアイデアが生まれました。


21.01.27. 
2月4日は「世界対がんデー」がん教育漫画のプロジェクト(by関西文化芸術高等学校)
会社をプロボノとして巻き込んでいる。...が、これは高校生が相手だから持続可能なのかも
スケールはしないだろうなぁ。

●子供用のプレイルーム・AYA世代
子ども用にプレイルームを作っている病院もある(NCGMなど)。小児看護学の中で「遊び」というものはとても大きなウェイトを占めています。それは、小児の発達という観点からそれが必要不可欠であると考えているからです(遊びは、子どもにとっての仕事である)。

精神科なんかでは、作業療法というものが用いられる事もありますね。認知症患者の中には塗り絵と物凄く相性がいい人がいるらしいですが、他にも色々あるかもしれません。統合失調症の患者が描く絵は、なかなか刺激的ですよね(草間彌生は統合失調症患者ですよね)。

さて。病院は「高齢者」のために作られています。そして「小児」のためには様々なアート作品やおもちゃが既に用意されています。
→「同じ病棟に同世代の人が居ない」という事が、AYA世代の患者にとっては大きな障害となるようです。人は居るけれども圧倒的に孤独である状態。

・最近はAYA世代専門病棟を作っている病院もあるそうですね。静岡県のがんセンターは流石と言うべきか、国内ではじめてのAYA世代病棟を開設していました。
大阪市立総合医療センターにも、AYA世代専門病棟が開設された。
スペックとしては
(5)病床数 27床
(6)設備
プレイルーム用テーブル及び椅子、ソファ、本棚(本)、テレビ、 楽器(ミニピアノ、ギター)、ゲーム類、おもちゃ(プレイステーション含む) 等
(7)目的
AYA世代に特化した医療的、心理社会的支援を有効に行うことができる。
患者さん同士の年齢が近く、ピアサポートが醸成されやすい。
年齢にとらわれるのではなく、よりそれぞれの疾患に適した医療チームが診療にあたることができる。
「Bright café」(注)や個室の整備等により家族や友達と気兼ねなく会うことができる。
(注)「Bright café」とは、プレイルームの事で、「輝く心」を意味します。長期入院されている患者さんやそのご家族やスタッフからの案の中から選ばれて決定しました。

●●●●●●●●●●●

●ぐるんとびー
https://www.grundtvig.co.jp/

●ReDo
http://redo.co.jp/

●シルバーウッド
https://www.silverwood.co.jp/

●銀木犀
http://www.ginmokusei.net/

●はっぴーの家ろっけん
https://www.facebook.com/rokken.happy.home/

●コレクティブハウジング
https://chc.or.jp/collective/index.html

●社会的処方研究所
https://community.camp-fire.jp/projects/view/77042

●プラスケア
https://www.kosugipluscare.com/

●まちけん
https://www.ynsmachiken.net/

●YATAI CAFE
https://yataidekenko.com/

●南生協病院
https://www.minami-hp.jp/

●全日本仮囲いアートミュージアム
http://www.karigakoi-art.com/

知的障害を可能性と捉える。
福祉を起点に社会実験を。

アソブ、フクシ。

1. 福祉領域を、拡張しよう。
2. 多者の視点で、思考しよう。
3. クリエイティブに、はみだそう。

義手に関するオンラインのグローバルコミュニティ.
20k人が100カ国以上にいる

インスタのフォロワーは6000人くらい(21.01.,現在)
https://www.instagram.com/enablethefuture/ 

赤羽美和氏.
・スウェーデンの1%ルール:
1930年代から公共建築をつくるときに全体予算の1%をアートにあてることが法律で定められている。
・JAM: ワークショップ. 言葉の発言を禁止しつつ、ドローイングを通じて参加者同士が対話する.同じ職場で働くスタッフ同士でやる
 
この授業では、まず生命科学や医療をテーマにしたアートに触れ、その作品について考察・対話を行います。その後、自分の問題意識や普段感じていることから作品を構想し、実際に創作を行います。

創作した作品を皆の前でプレゼンテーション
藝大生やプロの芸術家の助言を受けて創作した作品を、他の実習グループとの合同発表会でプレゼンします。コラージュや写真、楽曲など多様な作品を通じて、自身の考えをアウトプットする訓練になります。

作品を創り上げるのは骨が折れますが、自分と向き合い、考えを深める経験ができます。また、普段なかなか話すことのない「生命」「倫理」といった漠然としたテーマを語り合う貴重な機会にもなります。

「生命・医療とアート」は4年次の公衆衛生実習(必修)の一部として2012年に開講されました。開講当初は本課題を選択した学生は4人でしたが、現在では希望者も増え、10~12人が受講しています。

生命科学や医療技術の発展により、医師に求められる人間性や倫理は複雑性を増しています。しかしそれは医学教育では充分に学ぶことができていません。医学部では学ぶべき知識が多い一方、創造力や表現力を訓練する場が少ないからです。そこでこの実習は、生命科学や医療の問題について新たな角度で捉え直し、創造力と表現力を磨くことを目的としています。

実習では、まず導入として既存の生命・医療に関するアートを鑑賞し、それについて対話を行います。学生の中には普段アートに触れる機会を持たない人もいるので、ここは丁寧に行っています。続いて、作品のアイデアを出し、東京藝術大学の院生やプロの芸術家の創作指導を受けながら、実際に作品を創作します。最後に、他の公衆衛生実習との合同発表会で作品をプレゼンテーションします。

この実習では、アートという明確な答えのないものを通じて、曖昧なことに向き合い、言葉で表現できないものを表現する訓練ができます。「生命について」といった複雑かつ漠然としたテーマについて、作品創作を通じて自分の内面と向き合い、他人の作品を見て対話し、考えを深めていく。こうした機会は、他の授業ではなかなか得られません。

医師になれば、正解のない複雑な選択をしなければならない場面が必ず出てきます。この授業を通じて、単純化できない状況や複雑な問題ともしっかり向き合える人間になってほしいです。
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参考文献
1.
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参考URL
<●●について>
次のURLを参考にさせていただきました。
・ホスピタルアート
https://hwithd.tumblr.com/
https://www.axismag.jp/posts/2017/07/78608.html
https://www.axismag.jp/posts/2017/07/78583.html
https://www.miwaakabane.com/workshop/156/
https://www.miwaakabane.com/archives/413/
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関連書籍

2020年10月9日金曜日

2020年の内省020_09月23日 - 10月10日: 地獄の中でのタンパク精製からの, 論文執筆な後半戦

「地獄を見る」という言葉を何度口にしてきただろう。「さすがにもう論文出せるか」と思っていた矢先に、それを1-2週間ほど繰り越さざるを得なくなった。

3月ごろからずっと、「あと1週間ペース遅けりゃもう予定通り卒業できない」みたいな当落線上で闘っている。そんな中で1-2週間の繰り越し(タンパク精製・配送作業)を強いられると、即座にその瞬間から、日常は「地獄を見る」ような日々へと一変する。

ようやく少し落ち着いたからこうして物書きができている。ちょっとの出来事や些細なすれ違い、予定違いでこんなにも精神の在り方が変わるっていうのは、①僕の心身が疲れている ②よほど博士後期課程という環境がしんどい ③その両方 のどれかであろう。

中学生の時にぼんやり眺めていた「しあわせは いつも自分のこころがきめる 」という相田みつをの言葉はその通りだと感じさせられた。

こんなに心があっちこっちしていたら、身体も時期に壊しかねない。
もっとどしっと構えて、なるようにしかならないと思えるようになりたい。

鈍感でないと、こんな世の中、生きていけない。
では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの

2020年8月25日火曜日

200825_アカデミア創薬_医療産業イノベーションフォーラム 講義メモ

もうかれこれ8年前からいつも注目している東京大学の講座がある。医療産業イノベーションフォーラムとよばれる。一般公開されているもので、学生なら無料で参加できるものである。最近ではmi3が運営を担うようになっている。


京都に引っ越してからこれにはなかなか参加できずであったが、コロナウイルスの影響を受けてオンラインで開催されることになった。これはと思って実験の合間に参加。
今回は「アカデミア創薬」をテーマにした本講の講義メモをそのまま掲載する。

あぁ。本当に早くアイディエーションしないとって思う2時間でした。周りで成果出し始めている人はたくさんいる。

2020年3月8日日曜日

新型コロナウイルス(2019-nCoV, SARS-CoV2)・中国武漢肺炎についての基礎的・科学的情報を全部まとめてみた

新型コロナウイルスによる肺炎、これだけ見とけ


出遅れた感が否めないけれど、
ずっと情報はキャッチアップし続けていた。

だからこそ、いろんな情報キープしてたので
ここいらで一気にまとめて整理 / アウトプットしようかと。

そもそもコロナウイルスってどんな存在かというお話から、
現在に至るまでの経緯や国・世界の対応、
致死率、感染防止策、疫学情報、治療薬の有無などなど。

サイエンティフィックな情報、医療系に寄った情報など片っ端から、
自分の頭の整理のためにもいろいろまとめてみた。
情報は、集積されて体系化されることで、知識・エビデンスになっていく。

専門家でもいろいろ違うこと言ってたりするので、
その情報についてメタアナリシスかましてみても面白いこと分かるかもしれないですね。





目次


そもそも、コロナウイルスとはどういうウイルスなのか
- 2019nCoVウイルス自体の概要
- 今回のウイルスの、全ゲノム配列
- 発生経路(どうして発生したのか)

疫学・基礎情報
- 致死率

- 症状
- 潜伏期間 

- アウトブレイク・エピデミック・パンデミック・エンデミック 感染経路とその拡大について
 - 飛沫感染・空気感染・接触感染 

感染予防策
治療薬はでてくるのか
 - すでにRCT(治験)が開始 役立つリアルタイムレポートや最新情報など
最新論文・サイエンスに関連して

海外の見解
その他問題・懸念点
まとめ



そもそも、コロナウイルスとは


ここから始まってる記事が少なすぎる(その点、日本ウイルス学会が、2月10日に出した声明がちゃんと説明していてさすが。)。
多分みんなこんな情報求めてないからなのだろう。

医療従事者も多分見ていないところだと思うけど、サイエンティストは「どんなウイルスだっけ?」という問いを投げかけると、次のようなことを思い起こし始めてしまうわけだ。


コロナウイルスの概要


表面の突起が特徴的で、「王冠」ににている。
これにちなみ、ギリシャ語でコロナと名付けられた。


◆コロナウイルスは、一本鎖RNAウイルスと呼ばれるウイルス分類に属す。もっと正確には、一本鎖プラス鎖RNAウイルス(Positive-sense single-stranded RNA virus)またの表記を(+)ssRNAウイルスである。その直径は約100 - 200 nm。エンベロープ(E)と呼ばれるたんぱく質で覆われているので、エンベロープウイルスに属する。

(+)ssRNAウイルス:この種のウイルスとしてよく知られているのは、C型肝炎ウイルス、デング熱のデングウイルス、SARS, MERSコロナウイルス、そしてかぜ症候群(一般的な風邪)の主な原因ウイルスとして知られるライノウイルスなどである。
 **SARS, MERS については後程詳述

◆これまで、人に感染を起こすものは6種類が知られていた。
4種:通常のかぜ症候群を引き起こすもの(これら4種が風邪の原因の10-15%)
2種:重症肺炎を引き起こすもの...SARS-CoV, MERS-CoV
◎今回発見された2019-nCoVは新しい種類のもの(7種目)

コロナウイルスの概観については厚生労働省のこちらのサイト参照
◆プラス鎖のウイルス核酸は、mRNAとしても機能すするため、宿主中ですぐにタンパク質への翻訳が開始される。

【参考:ウイルスの分類

現在、多くの科学者の中での認識ではウイルスは「生物」とみなされていない(生物学上の定義)。したがって、ウイルスは生物と異なった括りでの分類枠が存在する。
ただし、今回のコロナの騒ぎをみていても、「ウイルスも生き物で会ってを殺生することはいいのか?」みたいなことを平気で言っている人もいる。ウイルス生物/非生物論はまだ決着がついていないのである。

ウイルスの分類は、生物種の分類(界・門・網・目・科・属・種だとか、真核生物/原核生物/古細菌など)とは別で存在している。ウイルス分類で有名なものとして、核酸(DNA / RNA)の種類などに基づいて7種に分けた【ボルティモア分類】が広く認識されている。
(なお、ボルティモアは逆転写を発見したデイビッド・ボルティモアにちなむ。彼の提案した分類法である。)


【参考:かぜ症候群の原因

風邪はどうして発症してしまうのでしょうか。

基本的に風邪はウイルスが原因で発症することがほとんどだということがわかっています。そのうち、(新型ではない)コロナウイルスが原因の風邪は10%くらいだと言われています。
湧永製薬HPより
http://www.wakunaga.co.jp/health/month/post_75.html

新型ウイルス(2019-nCoV)の全ゲノム配列はとっくに解析されている



全ゲノム配列情報:
ーNCBI(武漢患者のゲノム配列): https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/NC_045512
ー国立感染症研究所(日本で分離したウイルスについてのプレスリリース):https://www.niid.go.jp/niid/ja/basic-science/virology/9369-2020-virology-s1.html


武漢の患者の全配列解析はどうやら、去年(2019年)の12月30日頃には既に解析が終わっていたようです(NCBI情報)。日本では遅れること1カ月、2020年1月31日に国立感染症研究所が、ウイルスを分離してゲノム配列を解析したそうで。


今回のウイルスゲノムは全長29,903塩基対ということ。感染研は99.9%の相同性のあるウイルスを日本人患者から同定したとのことでした。これは逆に言うと、最大0.1%の相違が存在するということで、約30塩基は遺伝子レベルで異なる可能性があるということですね。

ちなみに、コロナウイルスのRNAはどれも約3万塩基。これは、報告されているRNAウイルスの中で最長といわれているのが特徴です。
(出典:ウイルス学会. http://jsv.umin.jp/news/news200210.html

なお、変異があったとしても、タンパク質翻訳には関係のない部分の変異であったり、タンパク質翻訳に影響を与えない変異もたくさんあるので、ほぼ一致していると考えてもよさそうです。


ちなみにインフルエンザウイルスは890-2,341塩基長がある一本鎖RNAウイルスを8種類、ゲノムとして持つそうです。短いですね。
(出典:http://www.md.tsukuba.ac.jp/basic-med/kawaguchilab/report.html


※ゲノム情報も、毎日のように最新版が更新されています。
こちらは2月1日時点での最新ゲノム配列に関する情報を掲示しました。


発生経路(どうして発生したのか)



起源としては、コウモリが濃厚。
そしてヒトへの感染経路としては、海鮮市場(Seafood Market)でほぼ確実だろう
Nature誌に報告されている。ここでは、2019年12月で最初の症例報告がなされた7名の検体を解析し, うち6名が武漢(Wuhan)の海鮮市場で働いていたとしている。

これらのウイルス検体の塩基配列を解析したところ、SARSウイルスとは79.5%の相同性があった。さらに、コウモリのコロナウイルスとは全ゲノムが96%同一配列であったということが根拠だ。

なお、20年2月3日に発表されたこの論文が、2019-nCoVとコロナウイルスの名前を規定し始めた起源と起源となっている。

※優しいことに、nature asiaが論文全体の概要を日本語訳して出してくれている。


疫学・基礎情報


もうこの辺の情報は山ほど世に出回っているので、まずはためになるURLをペタペタ載せていきます。

15分でわかる 新型コロナウイルス
(2019-nCoV)感染症(2020年1月30日修正版




藤田医科大学感染症科が公開しているスライド
こちらはやや医療従事者向けかもしれないが、一般でもある程度わかると思う。
目次だけ貼り付けておくので、興味のある人はぜひ。


https://drive.google.com/file/d/1TVRj5O2yRDyAvpDfrO3KZyEY6k_E5FxV/view



◆東京大学 環境安全本部で産業医をしている黒田先生のまとめスライド

 個人 / 会社としてできることが何かっていうことを簡潔にまとめてくれている。
個人:感染対策としてできること、具合が悪くなったらどうしたらいいかなど。
会社:具体的な例とともに、取るべき対応を9つ示してくれている。

・どんな人が感染するの?


報告されている死亡例はほとんどが65歳以上の高齢者で、既に病気を持って(基礎疾患)いたりした人が多い。1月時点では、30代などの死亡はほとんど報告されていなかったように記憶している。

・致死率


致死率に関する考察が一般向けに上手く描かれているのはメディカルノートさんの記事
かと思います。ただし、致死率は感染症が蔓延していくに従ってかなり変わってくると
思うので、こちらは2月4日時点ではおおよそこのくらいだな、というスタンスで。

めっちゃざっくり示しておきます。
そして本当にいろんな報告が出ています。ちょっと3つくらい文献を比較してみたら
まあ桁を間違えはしない程度には実態が把握できるかなと思います。2つだけ、出典を明らかにして報告されている致死率を書いておきます。

【メディカルノートの報告(02.04.)】
 ー中国湖北省:3%くらい
 ーその他の海外:0.2 % くらい

【国際医療研究センターからの報告(02.05.)】
 ー武漢:5%くらい
 ー武漢以外の湖北省:1.4%
 ー中国以外の国:0.5%

◆メディカルノート(2020年02月04日):新型コロナウイルス 致死率はインフルエンザ並みか


◆国際医療研究センターからの日本語論文(2月5日)



・症状


こちらの図がわかりやすいかと。
発熱と空咳, 呼吸器症状が中心症状みたい。
(Yahoo Newsから図を転載., NEJMのデータをもとに作成されている)





続いて、上で共有したスライドの中から抜粋。
SARS, MERSコロナと圧倒的に違うのは下痢などの消化器症状や頭痛の症状がほとんど報告されていないこと(ただし、これは1月23日時点での報告).





・潜伏期間


こちらは藤田医科大学のスライドから。
1月の論文で載ったデータから、2-14日とされている。これはあくまでも平均程度の値なので、当然個人によっては21日くらい潜伏してしまうこともありうる。





感染経路とその拡大について


感染経路:飛沫感染・接触感染での感染が知られている
(下記に詳しい)

それぞれの感染経路がどういった感染か?といったことも簡単に書いてくれているので、その点がこのスライドのありがたいところ。

空気感染は、今の所疑われていないということですね。


※なお、飛沫感染と空気感染の違いは以下の資料に詳しいです。

簡単にいうと、こんな感じ。
飛沫感染:すぐに床に落ちる(半径1mいないくらい)
空気感染:飛んでからもしばらく空気中を漂って感染(水分を含まず軽いから)

空気感染の方が幾分厄介だとわかります。
空気感染する感染症の例としては、結核はしか水疱瘡など。確かに、これら非常に感染力の強いものたちですね。

 【参考】アウトブレイク・エピデミック・パンデミック・エンデミック
めっちゃちなみに。この辺の言葉の違いを明確に説明できる人って案外少ない気がするので、参考までにどうぞ。

アウトブレイク:一定のtime, place, personにおいて、予想されるより多くの感染症が発生すること。ニュースではより限定された地域での流行に使われる傾向がある。

エンデミック:地域・季節的な周期で罹患率が一定している状態。感染症などの伝染病に限らない。
エピデミック:(ある地域での)予想外の(想定した範囲を超えた)エンデミック
パンデミック:エピデミックが世界の広範囲で同時多発的に発生している状況。

参考:https://talking-english.net/pandemic-epidemic-endemic/



感染拡大について


知り合いがわかりやすい図を提供していたので、こちらをシェア。
どんな感染症についても患者推移モデルというものがある。

①急速な指数関数カーブで患者数が増える(緑点線)②隔離や免疫保持者が徐々に増えていく(赤点線)③収束へと落ち着いていく


今回のコロナウイルスう感染症についてもおそらく漏れなくこうした形で感染が進行していくのだと思っている。3月上旬時点、ようやくもしかしたら武漢での感染者数の指数関数カーブが漸近線にたどり着きつつあるかな?って感じで、これからヨーロッパや他のアジア諸国でのカーブが急速になるでしょうね。これが落ち着くのが大体多分4,5月くらいだと思う(完全に推定)。。

となると収束宣言は夏頃なのでしょうかね。
日本の死亡率は極めて少ないように見えるので医療機関は数字から判断するととても頑張っていると思う。ハイリスク群(基礎疾患保持者や高齢者)の感染にしっかり気を遣えば死者は最小限にできると思う。
(テッシュを爆買いして家に持って帰る体力のあるような人は感染してもまず死なないっていう過剰な言い方もできる。)


感染予防策


ちなみにうちのラボでは秘書さんの独断と偏見でこちらクレベリンを大量購入。知り合いの薬剤師によると、これ、たくさん病院の待合室などにも置きはじめているそう。

ウイルスや細菌の殺傷効果は99%ということで、
ほんとうにそうなのかどうかはわからないけれど、
気休め程度にはなるだろう。

※大量購入するとまたマスクみたいに品切れとかになっちゃって本当に必要な医療機関などに届かなくなる事態が発生するので、購買する場合は必要な分だけでお願いします。

【Amazon.co.jp 限定】クレベリン 置き型 150gx2個セット



※クレベリンの正しい使い方

ー高いところに置く方がいい
(二酸化塩素は空気よりも重いため、発生した気体は上から下に行くから)

ー金属の近くにはおかない。
塩素は金属を腐食してしまう。



そのほか、昔支持していた京都大学の先生による感染対策についての記事が出ている(2月7日)。こちらでは、「症状の出ない感染者が多い(不顕性感染)」ということは、「感染していても症状が出ない人が多い」つまり軽症でもあると言えるとされている。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/154592

実際、致死率も武漢などの発生源を除けば1%かそれ以下くらい(インフルエンザと同じくらい?)と言われているので、過度にマスクやティッシュを大量購入するのはナンセンス。気をつけるべきは、元から体の弱い人(すでに病気を抱えている人)や高齢者だと思っています。


治療薬はでてくるのか


◎2020年2月15日時点で、抗ウイルス薬などの推奨はなしとされている(WHO, CDC).
◎全身管理で対応

・ロピナビル・リトナビル(抗HIV薬)が経験則的に投与されたりした症例はあるものの、
今の所、全く科学的エビデンスは出ていない(有効性は不明)。

・現在、3種類以上の薬の治験が同時並行で進められている模様.日本では、国立国際医療研究センターの研究班による観察研究として、これら3種類の薬剤の投与が行われているとのこと(この3剤については下記に詳述)

・3月6日時点での臨床試験進行状況が以下に記事になっている.
 https://answers.ten-navi.com/pharmanews/17853/

・Clinical Trials.gov(アメリカの治験データベース)にアクセスして探してみると、介入
臨床試験は33個行われている(3月8日現在). ほとんどは患者のリクルーティング段階.

→ https://clinicaltrials.gov/ct2/results?term=nCoV&age_v=&gndr=&type=Intr&rslt=&Search=Apply


・remdesivir(ギリアド,  2020年2月27日)


ギリアド・サイエンシズが治療薬候補の臨床試験(治験)を開始したと世界に対して公に表明している. 以下がそのプレスリリース.約1,000名の患者さんを対象に、静脈内投与による候補薬の有効性が評価されるそう。作用機序としてはRNAポリメラーゼ混乱を発生させる核酸アナログ。RNAの産生量を低下させることまではわかっているみたい。

エボラの時などで安全性がプロファイルされている。ただし、エボラには有効性がなしとされた。また、SARS, MERSに対する抗ウイルス活性もin vitro, in vivo確認されている。

https://www.gilead.co.jp/-/media/japan/pdfs/press-releases/02-27-
2020/remdesivir-covid-19-trials_200227.pdf?la=ja-
jp&hash=6B6EDF3FF356E4F1F974A861E970BE26#zoom=100

・ロピナビル / リトナビル(アッヴィ)


これはプロテアーゼ阻害。日本では抗HIV薬として承認されている。

国内(国立国際医療研究センター)での使用実績なんかはこちらの資料に詳しい(2月26
日発表)。日本感染症学会が発表のもの。
http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_antiviral_drug_200227.pdf


・ファビピラビル(アビガン, 富士フィルム)


これはRNAポリメラーゼ阻害.
エボラの時に有効性が示されて話題になった薬. 同じく一本鎖RNAウイルスなのでコロナ
にも有効かもしれないと言われている. 動物での奇形性が報告されているので、妊婦さんが
投与する際には注意しなければならない。




役立つリアルタイムレポート


個人的にいつも見ている情報が2つある。
どの国で、どのくらいの罹患者・死亡者・回復者が報告されているのか
などの情報がリアルタイムにわかる。

どちらも一日に数回更新してくれている。しかも見やすい。
ちなみに、2020年1月31日(19:40)現在、罹患者は1万人に到達しようとしていて、死亡者は世界で合わせて213名と報告されている。

2019-nCoV Global Cases (by Johns Hopkins  CSSE)

ジョンズ・ホプキンズ大学のチームが1月24日に新型肺炎地域のGISマップを作った。


ちなみに、これを模倣して作った日本バージョンも存在している。
ジャッグジャパン株式会社というところが, WHOや厚労省などの機関の発信する情報を元に作っているみたいだ。なお、この会社は政治選挙に関するITコンサル会社みたい。
https://jag-japan.com/

◆都道府県別コロナウイルス感染者マップ
https://jagjapan.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/641eba7fef234a47880e1e1dc4de85ce



Mapping the Coronavirus Outbreak Across the World (by Bloomberg)


ジョンズホプキンスに先行して、年明けすぐくらいの段階でBloombergが作成してた。
こちらもほぼリアルタイムに情報が更新されているし、時系列データなんかも簡単に眺めることができる。








【お役立ち情報】


その他、載せきれなかった資料等をまとめて一挙に置いておきます。
URLの最終閲覧日は2020年3月7日です。
整理がてらこれからも情報見つけたらここに更新していくと思います。

ところで、本当に信頼できる情報はどこが発信しているのでしょうか。基本的には僕はWHOか100歩譲って厚労省が出しているサイトくらいしか信用に値しないくらいのスタンスでいます。TV, マスメディア, SNS, 専門家の発言等の情報は容易に信じるべきではありません。

【治療薬・ワクチンの情報】

・ロイター通信の出しているサイト:The lifeline pipeline
https://graphics.reuters.com/HEALTH-CORONAVIRUS/yxmvjqywprz/index.html

【感染症の概要・最新情報】


WHOのサイト:多分本当の意味で信頼すべき情報源はここ。
Novel Coronavirus (2019-nCoV)

Coronavirus disease (COVID-19) outbreak

Novel Coronavirus (2019-nCoV) advice for the public


◆厚生労働省プレスリリースhttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09093.html

◆厚生労働省のサイト(厚労省の医系技官の方はこちらのサイトを紹介しています)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

◆日本感染症学会 新型コロナウイルス感染症 ページここ、比較的いいリンク集載せてくれているし、そこそこの頻度で更新されていてgood.
http://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=31

◆感染症学として:サンフォードとプラチナ
・サンフォード オンライン
https://webedition.sanfordguide.com/en/sanford-guide-online/disease-clinical-condition/coronavirus

・感染症プラチナマニュアル(岡秀昭先生)
https://www.medsi.co.jp/pdf/covid-19_200319.pdf


◆疑い例の診療方法と患者への説明
患者さんと揉めないために一番大事なところ
・プライマリケア学会初期診療の手引き
https://www.primary-care.or.jp/imp_news/pdf/20200311.pdf

・VitalTalkコミュニケーションアドバイス日本語版
https://docs.google.com/document/d/14mjGctiTmbTG0nQbSvxbc4QTad5A_0zoFUAqqPYln38/edit?usp=sharing

◆McKinseyの資料
さすがマッキンゼーだ。早速資料をビジネス業界一般向けに作り上げてきた
https://www.mckinsey.com/business-functions/risk/our-insights/covid-19-implications-for-business
PDF;https://www.mckinsey.com/~/media/McKinsey/Business%20Functions/Risk/Our%20Insights/COVID%2019%20Implications%20for%20business/COVID%2019%20March%209/COVID-19-Facts-and-Insights-March-9-2020-v2.ashx


◆検査方法、感度や特異度:PCRとCTについて
・Antaa-slide(山田悠史先生)
https://slide.antaa.jp/article/view/864c99c5f5b745fd#20


◆画像所見:悩ましいCT画像…
・川野貴久先生のブログ
https://ebpiem.com/2020/02/27/novel-coronavirus-ct/

・ペンシルバニア大学放射線科(英語)

https://ctisus.com/resources/Penn covid 19 reporting.pdf


◆怪しそう/ 変 なニュース一覧
なんか正しそうなやつばっかり載せててもそれはそれでバイアスなのかなぁと思ったので、思い切って変なニュースもちょっとだけ載せておきます。信じるかどうかは自分で判断してください。
・2020年1月28日 いきなりコロナ専用の1000床の病院ができたってよ



◆その他ウェブに出ている記事抜粋
ほんの一部だけ、ただのニュースっぽい記事も抜粋。こういうのはアクセス稼ぎのフェイクニュースだったりすることも多いんですよねぇ(今回抜粋のものは比較的まともなものを載せているつもり)。。ちゃんとした判断を。

・2020年2月13日 「パニックにならず必要な対応を」新型コロナ 医師の見解


【Blogやメディア等、個人発信の情報やコロナを取り巻く社会の話など】


緊急事態宣言下で今、検討すべきこと
保険医療2035の検討委員会あたりから注目を浴び始めた慶應の宮田先生の記事。

・これで「軽症」と言うのか。新型コロナ感染で入院中、渡辺一誠さんの手記

・外出自粛のストレスとどう暮らすか 〜「インターネットコオロギ」にならないために。

若宮和男(uni'que CEO/ランサーズタレント社員)
東洋経済「すごいベンチャー100」uni'que CEO、 ランサーズタレント社員 (最近の興味)コアバリュー、アート思考、新しい働き方、新しい教育 ←DeNAで新規事業 ←NTTドコモで新規事業 ←美学藝術学研究者 ←アート・音楽イベント主催 ←建築士
https://comemo.nikkei.com/n/nfb3760154f69


・開疎化がもたらす未来
Yahoo CSO, 慶應SFCの安宅さんの記事


・日本の没落とヒューマニズム(人間中心時代)の終焉の未来を爽やかに、力強く生きるために①  
九州の知人の記事
https://ameblo.jp/kokilives/entry-12589172976.html

・なぜ人々はコロナ危機の中でもパチンコ店に殺到するのか DIAMOND online



【コロナウイルスの概要関連】

◆出典:厚生労働省

◆日本内科学会誌:短めにまとめてくれています
https://www.naika.or.jp/jsim_wp/wp-content/uploads/2020/02/Novel-coronavirus-disease-COVID-19.pdf

◆Wikipedia が案外タイムリーにすごいスピードで更新されている
 ・情報の信頼性については自身で原典を確認してください
 ・Wikipediaの中にもなん個かページが出てます

ー2019新型コロナウイルス
https://ja.wikipedia.org/wiki/2019%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9

◆新型コロナウイルス感染をのりこえるための説明書 諏訪中央病院;玉井道裕医師
http://www.suwachuo.jp/info/2020/04/post-117.php?fbclid=IwAR2OOOLroEUXJ6fnUz_u8yPNJgNH6owK5gGulY0dBbjuEcxZaJ2B3vvgFfQ

ー新型コロナウイルス感染症の流行 (2019年-)
 ・これまでに時系列的に各国がどういう対応を取ってきたか?っていう情報はWikipediaのこの記事が一番まとまっていてわかりやすいと思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/2019%E5%B9%B4-2020%E5%B9%B4%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E6%AD%A6%E6%BC%A2%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E8%82%BA%E7%82%8E%E3%81%AE%E6%B5%81%E8%A1%8C#%E5%88%9D%E6%9C%9F%E3%81%AE%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%B5%8C%E8%B7%AF

◆総説 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
僕のこのまとめサイトのしっかりしたバージョンみたいなやつを出してきよった。感染症センターの方の記事です。さすがです。
https://note.com/chugaiigaku/n/n8583a93b5a80

◆これもまとめサイト的なもの;京大SPH 薬局グループ
https://www.kyoto-sph-pharmacy.com/covid-19


◆友人(後輩)のやってるまとめサイト的なもの;
自分の意見も日記的に発信しているので、ナラティブ情報としても割と貴重かもしれない。

◆J-IDEO号外(忽那先生):
とりあえずコロナについて必要な知識は全部載ってます
https://note.com/chugaiigaku/n/n8583a93b5a80https://note.com/chugaiigaku/n/n8583a93b5a80

◆浙江医大のハンドブック日本語版:
病院としてどう対応すべきかなど壮大なまとめです
https://www.alibabacloud.com/zh/universal-service/pdf_reader?cdnorigin=pdf-intl&pdf=Read%20Online-Handbook%20of%20COVID-19%20Prevention%20and%20Treatment-Japanese.pdf


◆マスク文献集2020 (湯浅秀道先生)
https://docs.google.com/document/d/1SH8pii16imRC1czG1G7g4PgFoDD4aeK9BVNu9hoCBO0/edit#heading=h.2hue1ldzj2ne

◆アメリカ疾病予防管理センター(CDC):英語だけどいいサイト。
cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/index.html


◆暴露してしまったかもしれないとき:
不安なときはこれをみましょう。
・CDCガイドラインの翻訳(志賀隆先生)
① http://takashi-shiga-md.hatenablog.com/entry/2020/02/23/213024
② http://takashi-shiga-md.hatenablog.com/entry/2020/02/24/091512
③ http://takashi-shiga-md.hatenablog.com/entry/2020/02/24/092250



【全ゲノム配列について】出典:NCBI, 国立感染症研究所

ーNCBI(武漢のゲノム配列): https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/NC_045512
ー国立感染症研究所(日本人感染者についてのプレスリリース):https://www.niid.go.jp/niid/ja/basic-science/virology/9369-2020-virology-s1.html

※ゲノム情報も、毎日のように最新版が更新されています。
こちらは2月1日時点での最新ゲノム配列情報を掲示しました。



◆国民の皆様へのメッセージ (厚生労働省) ◆
○ 新型コロナウイルス感染症は、我が国において、現在、ヒトからヒトへの感染が認められましたが、現時点では広く流行が認められている状況ではありません。国民の皆様におかれては、過剰に心配することなく季節性インフルエンザと同様に咳エチケットや手洗いなどの基本的な感染症対策に努めていただくようお願いいたします。

○ 武漢市から帰国・入国される方あるいはこれらの方と接触された方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、事前に医療機関へ連絡したうえで、受診していただきますよう、御協力をお願いします。また、医療機関の受診にあっては、武漢市の滞在歴があることまたは武漢市に滞在歴がある方と接触したことを事前に申し出てください。





最新論文・サイエンスに関連して


こちらは完全に筆者の趣味レベル。

それにしてもSARSやエボラの時もそうだったけど、【この程度?!】って思うようなデータ量や実験で世界最高峰クラスの論文にこうも簡単に載ってしまう。これらの報告にはほぼ新規性なんてあったもんじゃなくて、【一定のお作法】を踏めばすぐにできてしまう、要はクリエイティビティの観点からはレベルの高くないものばかり。

でも、社会から必要とされている情報だからこそ、どんどん世に出ていくんだろうなぁと。こちとら博士論文書くために毎日必死にアイデア出し、実験のための手を動かしって感じなので、なんだか複雑な気分になったりもします。

とにかくまあ、なんか論文が出たら更新していく気がします。

一個だけ、Yahoo NewsがLancetに報告されたものをいい感じにまとめてくれていたのがあるので、それだけ紹介しておきます。(タイトルは最新論文って書いてあるけど、論文自体は1月のもの。)
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200125-00160270/?fbclid=IwAR118FqnOuyZ3b8pCYPMP_YnnnjhJCqY-_qlbCduPryS4FdZ7L5YdQwwdZ0


◆New England Journal of Medicine 20.01.29.
初期にめちゃ大事なデータとして報告してくれてたなぁと思ったのがこちらの論文.

Early Transmission Dynamics in Wuhan, China, of Novel Coronavirus–Infected Pneumonia
List of authors. Qun Li, M.Med., Xuhua Guan, Ph.D., Peng Wu, Ph.D., Xiaoye Wang, M.P.H., Lei Zhou, M.Med., Yeqing Tong, Ph.D., Ruiqi Ren, M.Med., Kathy S.M. Leung, Ph.D., Eric H.Y. Lau, Ph.D., Jessica Y. Wong, Ph.D., Xuesen Xing, Ph.D., Nijuan Xiang, M.Med., et al.https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2001316

◆Lancet 20.01.24.
こちらも初期の重要な論文。41人の患者さんを取ってきて症状とか疫学情報を提供してくれている。
A familial cluster of pneumonia associated with the 2019 novel coronavirus indicating person-to-person transmission: a study of a family clusterJasper Fuk-Woo Chan, Shuofeng Yuan, Kin-Hang Kok, Kelvin Kai-Wang To, Hin Chu, Jin Yang, et al.


◆Lancet 20.01.29.
1月26日時点の情報がmanuscriptに書いてあるってことは、これsubmitされてからたったの三日でacceptされたってことだろうか。。。だとしたら信じられない早さだ。

NGS(次世代シークエンサー)を使った遺伝子解析を割と初期に行なっている論文で、系統樹からコウモリ起因説を提唱してたり、ACE2受容体の関与を示唆していたりする。


◆Lancet: 2020.02.11.
ロンドンにいる日本人からのコレスポンデンス。
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)30357-3/fulltext?rss=yes

◆JAMA 20.01.23.
これも割と初期のもの。Viewpointとして、「結構やべくね?」って言い始めた記事。NIHが紹介していたりする。
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2759815
Paules CI, Marston HD, Fauci AS. Coronavirus Infections—More Than Just the Common Cold. JAMA. 2020;323(8):707–708. doi:10.1001/jama.2020.0757

◆国立国際医療研究センターでの3例の症例報告。
日本語の論文です!http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/2019ncov_casereport_200205.pdf

◆プレプリント①
今回のウイルス(2019-nCoV)の受容体ACE2の発現が喫煙者で有意に高かったとするプレプリント。喫煙者の方がウイルスに対する感受性が高い可能性を示唆する。なお、論文によると遺伝子発現の人種差や年齢差は有意差なかったそう。

https://www.preprints.org/manuscript/202002.0051/v1
Cai, G. Tobacco-Use Disparity in Gene Expression of ACE2, the Receptor of 2019-nCov. Preprints 2020, 2020020051 (doi: 10.20944/preprints202002.0051.v1).
Cai, G. Tobacco-Use Disparity in Gene Expression of ACE2, the Receptor of 2019-nCov. Preprints 2020, 2020020051 (doi: 10.20944/preprints202002.0051.v1).


◆プレプリント②(20年3月3日)
湖北省での年齢別死亡率をまとめてくれていてわかりやすい。
やっぱり死んでいるのはほとんどが高齢者だとわかる。



Adjusted age-specific case fatality ratio during the COVID-19 epidemic in Hubei, China, January and February 2020
Julien RiouAnthony HauserMichel J CounotteChristian L Althaus



※昨今、プレプリントをメディアががやがや取り上げるせいで、その一般発信については慎重に捉えるべきだという意見があると思います。筆者もその立場です。プレプリントはあくまで学術的にきちんと証明されているわけではないので、そのデータの信ぴょう性などは読者側がしっかり判断すべきです。


海外の見解とか資料とか (ほぼ英語です)


※こちらはメーリスにとある先生が流してくれた情報を大いに参考しています。
ほんの一部の見解を紹介しているだけです。。
他にも山ほど記事が出ています。

◆米国NIH




The authors conclude that, “the emergence of yet another outbreak of human disease caused by a pathogen from a viral family formerly thought to be relatively benign underscores the perpetual challenge of emerging infectious diseases and the importance of sustained preparedness.”

あまり危ないと思っていなかったウィルスがアウトブレイクを引き起こしつつあることは確かで、新興感染症に対する注意・対応を継続することの大切さを強調している、というような結論。またSARS,MERSの経験から、ワクチン製造過程が強化され、SARSの時必要とされた20か月という期間が3か月ほどに短縮される見込みも触れられている。

 Advances in technology since the SARS outbreak have greatly compressed the vaccine development timeline, the authors write. They indicate that a candidate vaccine for 2019-nCoV could be ready for early-stage human testing in as little as three months as compared to 20 months for early-stage development of an investigational SARS vaccine.  

 新興感染症対策の最前線の専門家の大きな仕事の一つがワクチン開発で、それに対してはするべきことがきちんと進んでいる状況と考えて良さそう。


◆WHO


WHOが一般市民向けに推奨する感染対策。
上に専門家がやるべきこととしてワクチン開発なんかを述べていますが、一般市民の我々ができることは、WHOや厚労省が言っている通り。
つまり、「手洗い・うがい、発生が報告された場所・人込みを避ける、発熱があったら医療機関へ(※行き過ぎると医療機関がパンクする, 2009豚インフルの時に経験済)」くらいをちゃんとしようということだ。


WHO’s standard recommendations for the general public to reduce exposure to and transmission of a range of illnesses are as follows, which include hand and respiratory hygiene, and safe food practices:
* Frequently clean hands by using alcohol-based hand rub or soap and water;* When coughing and sneezing cover mouth and nose with flexed elbow or tissue – throw tissue away immediately and wash hands;* Avoid close contact with anyone who has fever and cough;* If you have fever, cough and difficulty breathing seek medical care early and share previous travel history with your health care provider;* When visiting live markets in areas currently experiencing cases of novel coronavirus, avoid direct unprotected contact with live animals and surfaces in contact with animals;* The consumption of raw or undercooked animal products should be avoided. Raw meat, milk or animal organs should be handled with care, to avoid cross-contamination with uncooked foods, as per good food safety practices.


◆そのほかはウェブサイトURLの紹介に留めておきます


Imperial College London (20.01.24.)

・Johns Hopkins
SCHOOL OF PUBLIC HEALTH DEGITAL LIBRARY
https://www.jhsph.edu/covid-19/index.html


・Public information by Ministry of Health, Labor and Welfare(厚労省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_00032.html

・COVID-19 Fact Sheets (support 35 languages) by Harvard Health Publishing
ハーバードのやつ、日本語版もあるよ。
https://covid19healthliteracyproject.com/?fbclid=IwAR0S59JxNxMqx4wKk-EkrXdNdAkCulh_RMu4jaXa4Awlj6At5sOoq9fDxjM#  

・lecture by Mohammed Bin Rashid University of Medicine and Health Sciences 
医学部のレクチャ。英語の勉強にもなるのでぜひって知り合いが言ってた。
https://learn.mbru.ac.ae/courses/covid19?fbclid=IwAR3O4WT82CDIx4jHg2RJpzBlOhcVSpenzSNJ_cjNziRiGpv2IY0dbYgGtT8

その他問題・懸念点


◆「風評被害」と「差別」

すでに報告されているよう。
きっと近々さらに表面だって問題になるのが、
 感染した方々と感染ポテンシャルの高い人に対する
 「風評被害」と「差別」だろう。

 知り合いの医師や他の権威の方も口をそろえて言っている。
 過去、新型インフルエンザの時に関西大倉高校が、ターゲットにされていた。
  http://www.asahi.com/special/09015/OSK200905210063.html



まとめ


現時点では「通常のインフルエンザ対策」以上の特筆した行動・意思決定を行う必要は大きくないと考えている。筆者もそうだし、感染症専門委ではないが知人の医師らもそのように言っている。

ただし、注意深く情報をアップデートしていく必要があるだろう。
これから、ほぼ間違いなく我が国への感染拡大も予想される。

それとともに、通常のインフルエンザ自体も影をひそめるように
医療機関では猛威を振るっているそうなので、
やはりインフルエンザ対策をしっかりしておくことが大事そうだ。


※ これまでに示してきた情報や意見は著者の個人の独断で引っ張ってきたもの(知人や団体からの紹介含む)・筆者個人のものであって、所属機関とは一切の関係がありません。また、間違えている情報などがございましたら、筆者の勉強にもなりますので、ぜひご教示いただけますと為になります。よろしくお願いします。


関連書籍



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