
◆◆◆◆◆◆ 21.06. 25. マスメディアはなぜワクチンへの不安を煽るのか 安直な「中立性」の陥穽・「打てない人」と「打ちたくない人」を一緒にして論じているのも乱暴だ。アレルギーや重篤な疾患などによって「打てない人」は、そもそも接種をするか否かの選択の機会すら与えられていないに等しい。このような人々を守るためには、周囲の人々や社会の多くの人々が接種をして、いわゆるコクーン効果や集団免疫を期待するしかない。 さらに、社説では「ワクチン・ハラスメント」にも言及し、ワクチンを打ちたくない看護学生や医学生が実習を受けさせてもらえなかったというエピソードを紹介し、それを差別だと批判している。 しかし、職場での差別と職業倫理や職業上のルールに基づく指導を混同している点も粗雑な主張である。 個人の判断は尊重されるべきだが、医療現場で働く者が、患者や自身を感染症から守る防御策たるワクチンを拒否するのであれば、感染や重症化に脆弱な患者と接するべきではないのは当然のことである。それは差別ではない。医療従事者として、職業上の倫理であり、ルールである。不当な差別やハラスメントは許されるべきではないが、仕事上のルールや倫理に基づく判断とそれを混同してはならないだろう。・不安というものは感染する。影響力の大きなメディアで、まさに不安という病の感染拡大を後押ししているようなものだ。 このとき、それを見聞きした同じ不安を持っている者同士が共感し合い、よりその気持ちを強めていくという「エコーチェンバー現象」が起きてしまう危険がある。◆...