2020年11月17日火曜日

2020年の内省022_11月03日 - 11月16日: 嵐の師走を前にして. 登壇機会の多い11月.

責任のある仕事をこなすためには、トレーニングが必要である。
これは、PIを目指す研究者の一部が抱える葛藤だろう。

【早く一人前の研究者になって自分のラボを構えたい!】という半ば生き急ぎがちな気持ちの半面、かといって【責任をもって他人とやれるだけの大きな仕事はあるのか】という鋭い問いが自身に向かう。

僕も日夜このような葛藤と格闘している。特にこの2週間は、編集者からのお返事を待ちながら、研究者としての自分を漠然と見つめ直していた気がする。

【自分初の誇らしいアイデア】が浮かぶにはどうしたらいいのだろう。論文を書くに足るアイデアくらいならまあいくらでも浮かんでくるのであるが、「ライフワークにしてもいいな」と思えるくらい壮大かつやりがいのあるテーマってのにはなかなか出会えない。

僕は疫学研究にも手を出そうとしているのだけれど、こちらもやはりトレーニングが圧倒的に足りてないせいか、テーマはなかなか出てこない。他人との会話頼みだ。

努力で超えられるゴールとか閾値みたいなのが見えないのがアイディエーションであり、これを仕事にするのは本当に怖い。自分にできるかわからない。

でも思い返せば、「イージーワークだ」と感じてしまった企業は向かないと感じた自分もいる。きっと、自分の限界に挑戦し続けることこそが、僕の人生を豊かにしていくんだろう。

大きな仕事に取り組んで、取り組みはじめたら、二度と離すまい。
では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの


2020年11月2日月曜日

2020年の内省021_10月11日 - 11月02日: 誕生日前後に、ひと段落。再び社会的にもアクティベートされた日常へ...!

今年もはじまりました。
高校生に対する高大連携授業。京都大学の入試企画課が主催している事業でいつも講師としてお手伝いさせていただいており、秋から年末にかけてのシーズンで集中的に出前授業(といっても今年はzoom)に出向します。

今年は慶應時代のときのつながりなんかもあって、京大以外のご縁で高校生に対してお話させていただく機会もあり、去年に匹敵するくらいお話しの機会がおおいです!

ちょうどこのシーズンは大学院生にとっても、研究費の公募だったりがちょこちょこあったりして専門的なことをわかりやすく言葉にする必要があります。そのようなときに、高校生にたいして行うプレゼンテーションの準備をする過程でいろいろ勉強になることがあります。今年はちょっと一般市民向けのプレゼン大会にもエントリしたので特に。

それにしても、高校生たちの、まなざしや言葉を浴びるとこちらも元気をもらえるものです。アンケート回答を振り返るのが楽しみです。
そして僕の博士論文もいよいよおそらく大詰め。やる気出てきました。

人事を尽くして天命を待つ。
では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの


2020年10月9日金曜日

2020年の内省020_09月23日 - 10月10日: 地獄の中でのタンパク精製からの, 論文執筆な後半戦

「地獄を見る」という言葉を何度口にしてきただろう。「さすがにもう論文出せるか」と思っていた矢先に、それを1-2週間ほど繰り越さざるを得なくなった。

3月ごろからずっと、「あと1週間ペース遅けりゃもう予定通り卒業できない」みたいな当落線上で闘っている。そんな中で1-2週間の繰り越し(タンパク精製・配送作業)を強いられると、即座にその瞬間から、日常は「地獄を見る」ような日々へと一変する。

ようやく少し落ち着いたからこうして物書きができている。ちょっとの出来事や些細なすれ違い、予定違いでこんなにも精神の在り方が変わるっていうのは、①僕の心身が疲れている ②よほど博士後期課程という環境がしんどい ③その両方 のどれかであろう。

中学生の時にぼんやり眺めていた「しあわせは いつも自分のこころがきめる 」という相田みつをの言葉はその通りだと感じさせられた。

こんなに心があっちこっちしていたら、身体も時期に壊しかねない。
もっとどしっと構えて、なるようにしかならないと思えるようになりたい。

鈍感でないと、こんな世の中、生きていけない。
では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの

2020年9月23日水曜日

2020年の内省019_09月03日 - 09月22日: 博士論文マニュスクリプト完成 & 別論文でリバイス到来

ずいぶんと久々に、車を運転した。レンタカーで神戸ー京都間を往復して、1日で合計150キロのドライブ。

自分が運転しているとその間は「運転」することに集中しなければならないし、両手両足もふさがってしまう。運転中は、他のことに頭を使ったり、本を読んだり、ものを書いたりができなくなってしまうので、基本的に日常の移動手段としてのドライブは嫌いだ。

だけれども不思議なことに、たまに運転するってのは、ほんといいものである。そしてそういう時は、車好きやドライブ好きの気持ちがちょっとだけわかった気になる。つまり、ルーティンではなくイベントとしてのドライブである。普段使わないような頭を使えたり、普段見れないような景色を見れたり、他のことを考えず一切を視界のことに集中できるというのは、いい気分転換だ。確かに疲れるのだけれど、普段がマルチタスク・マルチプロジェクトなので、それがシングルになると、ぐっと楽になれる。
両手がふさがっているので、余計にスマホをみなくても済む。

四六時中、自分の研究プロジェクトのことばかりを考えていた日が続いていたので、このドライブはかなりいい気分転換だった。特に執筆についてはある程度時間を置いてからまた見直すことで、ちょっと客観的に自分の文章を見つめ直せるから、一段と洗練できるような気がする。

次回の振り返りまでに、英文校正くらいまでは進めたいな。
では、この2週間を振り返ります。

先週のおいしかったもの

2020年9月3日木曜日

2020年の内省018_08月19日 - 09月02日: 全身全霊で研究へ. シングルプロジェクトへの集中(熱中)

1日中、ずっと研究のことを考えている。すごい。こんな状態は一体いつぶりだろうか。今が一番、しんどくて楽しいんだと思う。自分が他ごとをすべて捨ててこちらにコミットするだけの覚悟をまだ持ち合わせていたこと、それに気づけたのが、嬉しい

成長は量子力学的に起こる。しかも厳しい環境の中でしかこれはありえない。

ここのところ1日14-18時間くらい実験したりデータ整理したり解析したり次の実験組んだりしている。一日8時間労働の人の二倍。週末も含めたらそれ以上。なるほど、そりゃデータもポンポン出るわけだ。イーロン・マスクがいつも言っているが、週に100時間以上動けと。

たしかに、一つの仕事に対してこれだけコミットすると、毎日成長を感じられる。だから楽しいのだと思う。たぶん。手技もうまくなるし、自分の研究デザイン力とかもなんか徐々についてきている。自分でそれがわかるくらいには。

自転車が乗れるようになるのとおんなじで、あれって1日1日乗れるようになるわけじゃなくて、ある日突然ぐんと、急に乗れるようになる。

この二週間で、ほとんど論文化に必要なデータが一気にそろった。本当に背水の陣で、あと1,2週間でも遅れたらもう卒業間に合わない、みたいな戦いがずっとずっと続いてたので、それはもう。めちゃくちゃ安堵しているわけであります。

でもまだ気は抜けない。あと2週間で論文を書かねば。
では、この2週間を振り返ります。


先週のおいしかったもの