2020年12月16日水曜日

2020年の内省024_12月03日 - 12月15日: 学位論文Minor Reviseで返ってきた! 実る成果はすぐそこだがしかし...ー暗剣殺に気を付けて、来年一年に備えよう。

先日、四柱推命の先生に未来のことだとか
住まいのこと、生活のこといろいろ教えてもらいました。

来年は9-10年に一度回ってくる願ってもみない大吉年らしいです。
しんどかったのがようやく、、少しだけ報われると考えると方が軽くなった。

しかしながら、慢心は禁物とのこと。おごり高ぶったり調子に乗った行動をとると信頼・与信をうしなってしまうらしいです。したがって、2021年は次の一年に向けた下積みの年にするのがいいだろうとのこと。強かにしたためたい。

また、次のアカデミアでのポストは東西南北いろんな方位をみてみたところ、東か北に拠点を置いた方がよさげだとのこと。また、埋もれてしまわないようにするためにも身をうずめるのは1年程度。

今年に負けじと、来年も忙しい一年になりそうである。
今年は自分のために比較的多くの時間を使えたけれど、来年はそうはいかないのだろうか。


四柱推命とかはあくまでも統計。
参考までにということではありますが、意思決定の指針にはなる。
【これをしたら絶対やばいよね】ってところだけは避けて次の道に進みたい。


一石五鳥の積み重ねで、時間効率は累乗倍よくなる。
では、この2週間を振り返ります。


先週のおいしかったもの


2020年12月6日日曜日

中国伝統医学 (中医学, TCM)のお話

中国伝統医学のお話


ややもすると少し怪しなイメージを抱かれがちだが、本当にそうだったのだろうか。
効かないという証拠がないことは、効かないことの証拠にはならない。
(The absence of evidence is not the evidence of absence.)

代替医療といった言葉も出てきているが、今やいつの間にか西洋医学・RCTが神格化されてしまった。でもまてよ、人の生命を観るには、多角的な視点があってもいいはずだ。

西洋医学以外の型で人を見つめることは悪なのだろうか。
「球」を同じ方向から見ていては、誰にもその反対側が見えなくなる。

アートと医療の交差点

◆: アート×医療のプロジェクト記事(メディア)
●: プロジェクト例
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【ホスピタルアートを実践している病院】

亀田総合病院
北原国際病院
成育医療センター

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Lopes-Júnior LC, et al. Effectiveness of hospital clowns for symptom management in paediatrics: systematic review of randomised and non-randomised controlled trials. BMJ. 2020 Dec 16;371:m4290.

急性および慢性疾患で入院中の小児および青年期患者を対象に、ホスピタルクラウン訪問がさまざま症状にもたらす効果を系統的レビューで検討。ホスピタルクラウンによる介入を標準治療と比較した試験24件(1612例)を解析対象とした。
 その結果、検討対象とした症状は、不安が最も多く(13件)、次いで疼痛(9件)、心理的・感情的反応および幸福・満足感(4件)、ストレス(4件)、がん関連疲労(3件)、泣くこと(2件)だった。5件ではホスピタルクラウン訪問後のストレスまたは疲労をバイオマーカー(主にコルチゾール)で評価していた。バイアスリスクについては、無作為化試験11件、85%)が懸念あり(some concerns)、2件が高度(high)、非無作為化比較試験6件 、55%)が中等度(moderate)と評価された。以上の試験では、ホスピタルクラウンが訪問した小児および青年期患者では、保護者の同伴、不在を問わず、さまざまな医療処置の中で不安が有意に軽減し、心理的適応も改善した(P<0.05)。慢性疾患を評価した3件でも、ホスピタルクラウンの訪問でストレス、疲労、疼痛、不安が有意に軽減した(P<0.05)


京都造形芸術大学は京都府立医科大学附属病院との産学公連携プロジェクト
として、ホスピタルアートプロジェクト「HAPii+2018」を実施しました。

今回学生がホスピタルアートに取り組んだのは、同センターの「陽子線治療室」と治療室への通路。

遂に「エデュテインメント(edutainment)」という、本プロジェクト全体のテーマを導き出しました。(「エデュテインメント」とは、教育(education)と娯楽(entertainment)を掛け合わせた言葉で、楽しみながら学ぶことを意味します。)

施工のテーマは「宇宙船病院


またホスピタルアートの関連グッズとして、「プロトンズ図鑑(スタンプコレクション冊子)」と「キャラクタースタンプ」を制作。治療を受ける子どもたちに「プロトンズ図鑑」を配布し、治療ごとにスタンプを押して図鑑を完成させるというものです。




*「陽子線治療室」:日本国内でもまだ十数か所しかない最先端の医療センターです。


◆20.10.10. 本当は合格していた医学部入試――「年齢で弾かれた」男性はいま
https://news.yahoo.co.jp/feature/1823
アートと医療の交差点では患者視点でこれまで議論することが多かったですが、医療者側が抱く葛藤や違和感とその解消と社会への提示へ音楽を使われています。

◆ 21.07.15. 
93歳がアデルを。高齢者ホーム入居者たちが、名作アルバムのジャケットを再現したわけは...



●TOMODACHIアラムナイ地域フレームワーク関東地域チームB「ウェルカム・イベント」:長期療養患者が受けている「治療以外のケア」について学ぶ 20.07.30.
小笠原 滉子
http://usjapantomodachi.org/ja/2020/07/32635/

・新型コロナウイルスの感染拡大で私たちが経験した外出自粛や感染予防の徹底が、長期療養患者の日々の生活に近い
・「患者が普段感じていることを少しでも理解するためにこの場を設けた」
・実習の経験から、病院における患者さんの社会生活について、医療以外の側面から考えたい
(→「医療以外」ってどういうことやろう?)・長期間療養患者が受けている「治療以外のケア」について
・ホスピタルクラウニングの矢野陽子氏、「星つむぎの村」の髙橋真理子氏と跡部浩一氏の講演
・「おうち時間なにしてた?から考えるわたしたちができること」というテーマでグループディスカッションを行い、さらに、新たに見つけた楽しみ方から患者を応援できそうなことは何か、自由にアイデアを出し合いました。「花など自然に関するものや香りなどを用いてリフレッシュしてもらう」、「オリジナルの旅番組を作成してみる」、「オンラインでできるアクティビティを通じて交流」「地図アプリを用いたバーチャル旅行体験」など様々なユニークなアイデアが生まれました。


21.01.27. 
2月4日は「世界対がんデー」がん教育漫画のプロジェクト(by関西文化芸術高等学校)
会社をプロボノとして巻き込んでいる。...が、これは高校生が相手だから持続可能なのかも
スケールはしないだろうなぁ。

●子供用のプレイルーム・AYA世代
子ども用にプレイルームを作っている病院もある(NCGMなど)。小児看護学の中で「遊び」というものはとても大きなウェイトを占めています。それは、小児の発達という観点からそれが必要不可欠であると考えているからです(遊びは、子どもにとっての仕事である)。

精神科なんかでは、作業療法というものが用いられる事もありますね。認知症患者の中には塗り絵と物凄く相性がいい人がいるらしいですが、他にも色々あるかもしれません。統合失調症の患者が描く絵は、なかなか刺激的ですよね(草間彌生は統合失調症患者ですよね)。

さて。病院は「高齢者」のために作られています。そして「小児」のためには様々なアート作品やおもちゃが既に用意されています。
→「同じ病棟に同世代の人が居ない」という事が、AYA世代の患者にとっては大きな障害となるようです。人は居るけれども圧倒的に孤独である状態。

・最近はAYA世代専門病棟を作っている病院もあるそうですね。静岡県のがんセンターは流石と言うべきか、国内ではじめてのAYA世代病棟を開設していました。
大阪市立総合医療センターにも、AYA世代専門病棟が開設された。
スペックとしては
(5)病床数 27床
(6)設備
プレイルーム用テーブル及び椅子、ソファ、本棚(本)、テレビ、 楽器(ミニピアノ、ギター)、ゲーム類、おもちゃ(プレイステーション含む) 等
(7)目的
AYA世代に特化した医療的、心理社会的支援を有効に行うことができる。
患者さん同士の年齢が近く、ピアサポートが醸成されやすい。
年齢にとらわれるのではなく、よりそれぞれの疾患に適した医療チームが診療にあたることができる。
「Bright café」(注)や個室の整備等により家族や友達と気兼ねなく会うことができる。
(注)「Bright café」とは、プレイルームの事で、「輝く心」を意味します。長期入院されている患者さんやそのご家族やスタッフからの案の中から選ばれて決定しました。

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●ぐるんとびー
https://www.grundtvig.co.jp/

●ReDo
http://redo.co.jp/

●シルバーウッド
https://www.silverwood.co.jp/

●銀木犀
http://www.ginmokusei.net/

●はっぴーの家ろっけん
https://www.facebook.com/rokken.happy.home/

●コレクティブハウジング
https://chc.or.jp/collective/index.html

●社会的処方研究所
https://community.camp-fire.jp/projects/view/77042

●プラスケア
https://www.kosugipluscare.com/

●まちけん
https://www.ynsmachiken.net/

●YATAI CAFE
https://yataidekenko.com/

●南生協病院
https://www.minami-hp.jp/

●全日本仮囲いアートミュージアム
http://www.karigakoi-art.com/

知的障害を可能性と捉える。
福祉を起点に社会実験を。

アソブ、フクシ。

1. 福祉領域を、拡張しよう。
2. 多者の視点で、思考しよう。
3. クリエイティブに、はみだそう。

義手に関するオンラインのグローバルコミュニティ.
20k人が100カ国以上にいる

インスタのフォロワーは6000人くらい(21.01.,現在)
https://www.instagram.com/enablethefuture/ 

赤羽美和氏.
・スウェーデンの1%ルール:
1930年代から公共建築をつくるときに全体予算の1%をアートにあてることが法律で定められている。
・JAM: ワークショップ. 言葉の発言を禁止しつつ、ドローイングを通じて参加者同士が対話する.同じ職場で働くスタッフ同士でやる
 
この授業では、まず生命科学や医療をテーマにしたアートに触れ、その作品について考察・対話を行います。その後、自分の問題意識や普段感じていることから作品を構想し、実際に創作を行います。

創作した作品を皆の前でプレゼンテーション
藝大生やプロの芸術家の助言を受けて創作した作品を、他の実習グループとの合同発表会でプレゼンします。コラージュや写真、楽曲など多様な作品を通じて、自身の考えをアウトプットする訓練になります。

作品を創り上げるのは骨が折れますが、自分と向き合い、考えを深める経験ができます。また、普段なかなか話すことのない「生命」「倫理」といった漠然としたテーマを語り合う貴重な機会にもなります。

「生命・医療とアート」は4年次の公衆衛生実習(必修)の一部として2012年に開講されました。開講当初は本課題を選択した学生は4人でしたが、現在では希望者も増え、10~12人が受講しています。

生命科学や医療技術の発展により、医師に求められる人間性や倫理は複雑性を増しています。しかしそれは医学教育では充分に学ぶことができていません。医学部では学ぶべき知識が多い一方、創造力や表現力を訓練する場が少ないからです。そこでこの実習は、生命科学や医療の問題について新たな角度で捉え直し、創造力と表現力を磨くことを目的としています。

実習では、まず導入として既存の生命・医療に関するアートを鑑賞し、それについて対話を行います。学生の中には普段アートに触れる機会を持たない人もいるので、ここは丁寧に行っています。続いて、作品のアイデアを出し、東京藝術大学の院生やプロの芸術家の創作指導を受けながら、実際に作品を創作します。最後に、他の公衆衛生実習との合同発表会で作品をプレゼンテーションします。

この実習では、アートという明確な答えのないものを通じて、曖昧なことに向き合い、言葉で表現できないものを表現する訓練ができます。「生命について」といった複雑かつ漠然としたテーマについて、作品創作を通じて自分の内面と向き合い、他人の作品を見て対話し、考えを深めていく。こうした機会は、他の授業ではなかなか得られません。

医師になれば、正解のない複雑な選択をしなければならない場面が必ず出てきます。この授業を通じて、単純化できない状況や複雑な問題ともしっかり向き合える人間になってほしいです。
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参考文献
1.
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参考URL
<●●について>
次のURLを参考にさせていただきました。
・ホスピタルアート
https://hwithd.tumblr.com/
https://www.axismag.jp/posts/2017/07/78608.html
https://www.axismag.jp/posts/2017/07/78583.html
https://www.miwaakabane.com/workshop/156/
https://www.miwaakabane.com/archives/413/
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関連書籍

ALS 嘱託殺人事件@京都

20.08.23. (個人的にこの記事での指摘はとても重要. )

死にたいと思っている人がいて、それを助ける人がいる。その構造は共通している。
・安楽死の法制化を言う人は、「助ける」度合いや条件をルール化して「ちゃんとした」制度を作ろうと試みるが、そもそもの構造が間違っている、とまず指摘しておきたい。死にたい人を助けること、それ自体がダメだ、と。


 ― 自殺する自由、死ぬ権利という言い方もある。では、その自由がない人、権利を行使できない人はどうするのか。例外的に「死を助ける」ことはあり得るのでは?

→ 自殺の問題から考えると良いかもしれない。「死にたい」という人はたくさんいるが、「死ねる」制度やルールを作るべきだろうか。社会としては「死にたくてもやめなさい」という立場を取るべきだろう。穏当な建前論に聞こえるかもしれないが、こうした建前は意外に大切。
 ただ、自殺の場合は、制度化されていなくても実行できてしまう。実際に年間2万人近い人が自殺で命を失っている。そうすると、他人の助けがないと「死ねない」というのは不平等、不公平だという言い方は確かにできる。だから、あえてこう言ってもいい。自殺ほう助はあり得る。死を助けることはできますよ、と。私は「死の権利」を100%認めないわけではない。ただ、助けたいのならば、罪に問われるぐらいのことは覚悟すべきだ。
 自殺ほう助に対して一定の刑罰を科すことに合理性があるのは間違いない。歯止めがなくなると、手伝いたい人、商売にしたい人が出てくる恐れがある。

― 究極的には個人の決断であり、社会制度として作るべきではない、と。

 立岩 そもそも法制化を掲げる人は、究極の状況を「改善」するために議論しているわけではない。そうしたケースは一種の方便として語られるだけで、本音は「命の選別」を進めたい。だから、極めて例外的な状況に対しては、あえて「罪を覚悟したら可能だ」と反論しておく。
 付け加えておくと、自殺ほう助に医師が関わるべきではない。命を助ける仕事、人を生かすために働く人が、殺すことを引き受けるのはリスクが大きい。

「死にたい」と思い、言ってしまう状況の改善を優先すべき、というのが私の考え。「死ねる」条件を探すのではなく、死にたくなる状況が何に由来しているのかを考える。社会の対応が不十分なまま、いろんな手が打てるのにサボったまま、「死にたい気持ち」に応える制度を実現してあげましょう、というのは順序が違う。
 「死にたい」と思う多くの人は同時に生きたい人でもある。死なずに済んだはずの人がたくさんいる。「死ねる制度」ができると、命はより多く失われていくだろう

困難な状況で生きている人に対して、「わたしはあなたの状態が死ぬほどイヤです」というのは、相当強い否定だ。
 例えば、なんでもいいですよ、「私がもし黒人として生まれたら、生きていられない、死んじゃう」とかね。相手の属性・状態を、命という非常に重いものと比較して、それに劣ると指摘するのは犯罪的だ

 ある状況を指して「自分ならこうしたい」と公言することは、常に他人を傷つける恐れがあることを意識するべきだ。自らの死について将来の望みを家族や病院の人に打ち明けることと、SNSなどで「自分はそうならない」ことを知った上で「そうなったら死ぬ」と書き込み、公言することはまったく違う。


● 「安楽死」要望、周囲に知らせず 支援者ら、今も受け止めかね ALS患者嘱託殺人事件 20.07.30.
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/315476

家族も周囲の支援者にとっても、寝耳に水の出来事だった。
まだ人工呼吸器の装着を急ぐ段階ではないし、呼吸苦を取るための緩和医療を濃厚に行うべき段階でもない、とのことだった。
ーSNSのアカウント名は家族にも誰にも教えてなかった。 (当然)

 ◎社会共通資本があったほうが生存できたのがもしれない。
  死に追いやるまでに、相談できるという心理的垣根(閾値)の存在?


ゆみこさんのFB記事から

「家族が無理やり延命してしまうなどといわれますが、ALSの場合はその逆で、むしろ家族が呼吸器装着を認めないことがあります。それは患者の生存が家族にとって長期にわたる多大な負担になるという構図があるからです。家族にとって患者の生存が脅威になるようなら、家族関係を整理して患者の真の自己決定を実現するようにします。」


「人間には、なんとしても目前にいる人の死を避けよう、救命しようとする本能があり、人間性の最も尊い部分をつかさどっているのです。たとえば他人がホームから転落して電車にひかれそうだったりすると、我が身を捨てても助けようとすることがあります。しかし、昨今は死をタブー視せず、「自然に」看取ることに慣れなければならないといった風潮があります。この「自然」が曲者で、それは一歩間違えれば、救えるかもしれない命をあえて見て見ぬふりをして死なせてしまう、という過ちにつながりかねないものです。では、どうしたら他者を傷つけずに自己決定で死ねるのか、ということですが、やはりそこには「患者の権利」が確立されていなければならないのです。

 

 死をタブー視せず、自然に看取ろう、自己決定でなら死んでもよいなどとする風潮を省みぬまま、「死ぬ権利」を法制化して不治の病人に限った特権にすると、私たちは次々に老い衰えた人々を死に廃棄することになり、「何とかして救わなければいられない」という人間性の最も重要な部分を捨て去ることになると思うのです。」

 


● 毎日新聞 20.07.26.
生命倫理や死生学を専門とする安藤泰至・鳥取大医学部准教授(59)は、「治療を担当してもいない患者を殺すのは、安楽死ではない」と述べ、今回の事件を安楽死の是非についての議論に結びつけることに懸念を示す。

ALS当事者で医師の竹田主子さん(50)による寄稿

この診断を受けて平気な人はいないでしょう。大きなショックを受け、自分が無力で価値のないものに思えます。ALSのようにどんどん身体が動かなくなるのは恐怖ですし、治らないとなると人生に絶望し、死にたくなります。

この事件は二つの要素があります。
一つ目は自殺願望の人間の呼びかけに応じて、ゆがんだ思想を持った医師が、金銭目的で殺人を行ったこと。二つ目は病気を苦に、自殺したい人がいることです。この二つは分けて考えなければいけません。

こうした明らかに倫理観が欠如した医師を生み出さないシステムを考えないといけないと思います。

 厚生労働省によると2019年、自殺の理由で一番多いのは健康問題で、9800人以上が亡くなっています。では、今回の事件のような、健康問題を抱える人と自殺したいほど悩んでいる人を、全員法律で自殺可能にしていいのでしょうか?


【Discussion】
そもそものこの事件の論点はどこにあるのか?

● 物質的豊かさに"生きる意味"を見出せない時代背景
 「人」はお互いが相補に何かを補完しながらでないと、生きていくことは容易くない。
 死という選択が昔より身近になった理由がどこかにあるはず。

 ー家族関係の希薄化
 ー生きる意味を考えるゆとりのなさ
 ー価値観自体の多様化
 
● 自殺したいと思える人がいる、という事実

●安楽死報道や優生思想報道があったけれども、これらはまたちょっと別の議論かな。



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参考文献
1.
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参考URL
<●●について>
次のURLを参考にさせていただきました。
・参照日 2020年12月6日
https://mainichi.jp/articles/20200730/k00/00m/040/100000c
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関連書籍

2020年12月5日土曜日

人生の葛藤:他人に評価されたいから進むのか vs 証明したい仮説・やりたいことに向かって進むから評価されるのか

業績振るわないしキャリアも決まってない自分


11月は本当に苦しくて仕方のない日々が続いていた。
その理由があんまりわからないけれど、今日、慶應時代の同期(今はとある会社でコンサルちっくな業務してはる)と話してそれがうまく言語化できた気がする。

なぜ苦しいか。単純化して言語にすると、
【他人から評価されないから】だと思う。

11月は研究費も2個くらい落ちるし、
プレゼンコンペはいい結果出ないし、
論文もあまり日の目を浴びないし
...って感じで落ち込んでいた。



2020年12月4日金曜日

薬剤耐性菌問題:AMR

●●


AMR臨床リファレンスセンターが今年8月、全国の男女計700人にインターネットを通じて調査した。

 抗菌薬が風邪に効くと間違って答えた人は46%に上り、効かないと正しく答えられた人は25%だけだった。正しく答えられた人は年齢が若いほど少なかった。ウイルスや風邪に効果があると誤って答えた人の割合は1年前の調査よりやや増え、理解が進んでいないことが分かった。

 抗菌薬は症状がなくなっても処方された分を最後まで飲みきることが耐性菌の発生を防ぐのに大切だとされている。「治ったら早くやめる方がよい」と誤って答えた人は43%に上ったが、正解した人も30%。副作用の項目でも正解率は高く、研究グループは「この2項目は、処方される際に医師や薬剤師から注意事項として説明することで知識が広まっている可能性がある」と指摘した。

 一方、薬剤耐性、薬剤耐性菌という言葉を聞いたことがある人は37%と19年調査の50%から大きく減った。新型コロナウイルス感染症流行の影響で、関心が薄まっている恐れがあるとしている。


温水便座を介して多剤耐性緑膿菌(MDRP)を伝播させるリスクがあると、東京医科大学病院感染制御部・感染症科准教授の中村造氏が第31回欧州臨床微生物学会議(ECCMID 2021、ウェブ開催7月9~12日)で報告。

 中村氏らは、2020年9月~21年1月に同院血液病棟トイレに設置した温水便座のノズルから検体を採取した。このトイレを使用していたのは、重症敗血症2例を含むMDRP感染患者3例。DNAフィンガープリント法を用いてノズルから採取した検体と3例から検出されたMDRP株が同一株かどうかを調べた。


都市の微生物・薬剤耐性遺伝子の世界地図-世界60 都市で収集した約5,000 サンプルのメタゲノム解析-

・世界 60 都市の人工環境(地下鉄の駅など)に存在する微生物や薬剤耐性遺伝子の調査を行う国際共同研究グループに参加し、この分布をもとに世界地図を作製するとともに、都市に固有の微生物群が存在することを報告しました。本成果は 5 月 26 日(米国東部時間)、国際科学誌「Cell」に掲載されました。

・世界規模で都市のマイクロバイオーム(微生物群集とその遺伝子)を調査するため、国際コンソーシアム MetaSUB(※1)が 2015 年に設立されました。


Cell, Danko et al.: “A global metagenomic map of urban microbiomes and antimicrobial resistance”

https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(21)00585-7
DOI: 10.1016/j.cell.2021.05.002

*国際コンソーシアム MetaSUB のホームページ http://metasub.org/
*都市の微生物の世界地図 http://metasub.org/map/

・耐性かどうか(耐性遺伝子がどれほど発現しているかどうか)調べるためには、培養を組み合わせることが必要になるみたい
Further research is needed to explore AMR genes fully in the urban environment, especially in medical environments, including cultural studies that directly measure the phenotype of resistance.

21.04.01.

保険診療情報(匿名レセプト情報・匿名特定健診等情報データベース:NDB)を利用したサーベイランスも2018年から公開しています。こちらは販売量サーベイランスよりも公開時期は遅れてしまいますが、実際に使用した抗菌薬の量がわかるため、販売量サーベイランスよりも値が正確であると考えられます。




AMR臨床リファレンスセンターが行ったネット調査では、かぜやインフルエンザに抗菌薬は効果的ではないと理解している割合はこの4年間で大きくは変わりませんでした(図1)。一方で、薬剤耐性の原因についてわからないと回答した割合は徐々に下がり、抗菌薬の不必要な使用など正しい選択肢肢を選ぶ人が増えていました(図2)。



2020年の全国抗菌薬販売量(10.6 DID)は、2019年(13.28 DID)から20.2%減少し、2013年(14.91 DID)と比較すると28.9%減少となった。


また、抗菌薬全体に占めるAccessの使用割合を見ると、2020年は2019年の20.37%から23.86%に増加した(図2)。Accessとは、世界保健機関(WHO)が2019年に打ち出した、抗菌薬適正使用を目的とした「AWaRe分類」における分類の1つ。AWaRe分類では、一般的な感染症の第1選択薬または第2選択薬として推奨される「Access、耐性化の懸念があり、限られた疾患や適応のみに使用すべきだと定義される「Watch最後の手段として他の抗菌薬が使用できなくなったときのみに使用される「Reserveの3つに抗菌薬を分類している。

Accessにはアモキシシリンやセファゾリンナトリウムなどの抗菌薬が含まれており、WHOは抗菌薬全体に占めるAccessの割合が60%以上になることを目標に定めている。



ある物質の取りすぎで皮膚が青くなってしまう……、その物質は「銀」です。代替医療製品として、コロイド状銀に殺菌効果を期待して摂取する人がいらっしゃるようなのですが、取り過ぎると皮膚が青くなってしまうのです。これを銀皮症と呼びます。どれだけ摂取するとこうなってしまうのかなど、詳細なことは検討されておりませんし、検討のしようもありませんが、大量摂取は避けた方がよさそうです。

は古来、疾病予防の面で着目されていました。銀のスプーンや銀のおしゃぶりは、かつて子どもの病気を予防すると信じられていたのです。「born with a silver spoon in his mouth」という言葉は、お金持ちであるということではなく、健康であるということを意味していたようです (https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK563123/)

注目すべき点は、βラクタム構造の右にある、ヘテロ五員環ないしは六員環構造です。ペニシリン系抗菌薬は五員環セファロスポリン系は六員環となっています。そしてカルバペネム系抗菌薬と他のβラクタム系抗菌薬との最も大きな違いは、五員環の硫黄が炭素に置き換えられているということです。また、βラクタム構造のNの対角である6位の部分がヒドロキシエチル基になっており、より安定的な構造になっています。


レッドマン症候群: バンコマイシンを投与した時に、バンコマイシンのヒスタミン遊離作用から、アレルギー様の反応が起こり、体が赤くなってしまう様を表したもの

レッドマン症候群の治療は抗ヒスタミン薬の投与をすることになりますが、そもそもこうした事態を予防するために、1gのバンコマイシンを1時間以上かけて投与することが推奨されています。

vanquish(征服する、打ち破る)から取って、バンコマイシンと命名

バンコマイシンは、この網構造をつなぐ架橋ペプチドの形成を邪魔します(ペプチドグリカン前駆体のD-alanyl-D-alanineに結合)。それにより細胞は架橋が作れなくなって細胞壁が構築できなくなってしまい、崩壊するというわけです。

グラム陽性菌というのは、細胞を取り囲むペプチドグリカン層がグラム染色で用いる紫色のクリスタルバイオレット染色で染まるので、グラム陽性菌と呼ばれているのです。グラム陰性菌は、ペプチドグリカン層は外膜の下に作られ、染まりません。当然、外膜に保護されているのでバンコマイシンも届きません。

21.02.09.

細菌の感染で重症となる病気のひとつは「血流感染」です。血流に細菌が入り込むと、その細菌が全身に回り、多臓器不全を起こして命に関わることがあります。大腸菌などグラム陰性桿菌の仲間は、血流感染するとエンドトキシンというリポ多糖体が放出されることで血管が開き、急激に血圧が低下することがあります。この場合、早急に対処しないと命に関わります。時間との勝負でありながら、大腸菌が薬剤耐性をもっていると、治療が難航してしまいます。しかも、2種類以上の薬剤耐性を持っていることもあり、現場の医師を悩ませることになります。

黄色ブドウ球菌や大腸菌に続いて多く検出されるのはカルバペネム耐性緑膿菌です。
大腸菌と同様に血流感染を起こすと重症化しやすいグラム陰性桿菌の仲間です

日本の病院における耐性菌検出数



【US】 抗生物質の家畜向け販売量、2年連続増加 養豚で増加 20.12.24.
医学的に重要な抗生物質の家畜向け販売量: 19年は618万9260キログラム(同3%増)

・食品政策を監視する非営利団体U.S.PIRGは声明を発表。「家畜への医学的に重要な抗生物質の乱用は耐性菌問題の主因の一つだ。販売量の83%が養牛・養豚向けで、近年、豚への使用が急増している」と指摘。

ー家畜別では、養牛向けが41%、養豚向けが42%、養鶏向けが3%、七面鳥向けが10%、その他が4%。養豚向けは前年との比較で販売量が増えて9%増。養牛も1%増となった。一方、養鶏向けは13%減、七面鳥も4%減と減少した。

ーまた、最も使われた抗生物質はテトラサイクリンで、4%増の411万7031キログラム。全販売量の67%を占めた。次いでペニシリン(全体の12%)、マクロライド(同8%)、アミノグリコシド(同5%)などと続いた。




ー薬剤耐性菌に詳しいWHO(世界保健機関)のハナン・バルキー博士は『The Sun』の取材に、世界の新型コロナウイルス患者の7割以上が抗生物質の投与を受けていることに、強い懸念を示している。
その投与が真に必要なのは、米国の調査では4%、英国の調査では1%にも満たなかったというのだ。

ー「スーパー淋病の感染者は、2014年と比較して63%も増加した」と説明する米・CDC(疾病予防管理センター)。ヨーロッパのなかでも著しい増加がみられるのはイギリスで、今のペースでいくと毎年42万人以上の新規感染者が現れ、2030年までに最大で計500万人が感染するのではないかと、指摘している。



抗菌薬の販売量は確かに減りました。2013年と比べた全国の抗菌薬販売量は2018年に約10.2%減少しています(1)

では、抗菌薬耐性菌は減ったのでしょうか? 残念ながら確たる報告は見当たりません。感染症死亡はどうでしょうか? 抗菌薬投与を手控えて死亡が増えては元も子もありません。

(1)国立国際医療研究センター AMR臨床リファレンスセンター:全国抗菌薬販売量サーベイランス(2013-2018年).http://amrcrc.ncgm.go.jp/surveillance/index.html



-「耐性菌が原因で治療に難渋した症例」を過去5年間で経験したかどうか聞いたところ、経験のある医師は24.9%だった(保険診療医6319名の回答)

- 調査で「COVID-19の流行前と比べて、かぜ症状を訴える患者に対して細菌感染の確証がないのに抗菌薬を処方する頻度はどう変化したか」と聞いたところ、かぜ症状を診療している医師5410人のうち、「増えた」(10.5%)という回答が「減った」(8.1%)という回答を上回った. (変わらない:81.4%)

 減った理由:受診抑制によって風邪症状自体の患者減
 増えた理由:診療行為が制限された(例:溶連菌疑い患者の咽頭視診、検査を控える)

COVID-19の流行下では、「感染リスクの比較的小さい血液迅速検査を積極的に行い、白血球数やCRPの値から細菌感染かどうかを判断するようになった



【以下、全文PDFファイル】
https://hgpi.org/wp-content/uploads/AMR_Infectious-Diseases-Act_JPN.pdf
・感染症法において、「薬剤耐性菌(AMR)感染症」を1つの感染症として規定すべきである。
・感染症法施行規則において、AMR感染症にかかる特定感染症予防指針の策定を規定すべきである。
・新型インフルエンザ等特措法においても、AMR感染症をその対象として規定すべきである。



・自治医大、医療経済研究機構らのチームが解析したところ、年間約9000万件の抗菌薬(抗生物質)の処方のうち、
半分以上が通常は抗菌薬が不要な感染症に処方されていることが分かり最近発表されました 。その上、抗菌薬が必要なケースにおいても、薬剤耐性菌が出やすい不必要に抗菌スぺクトル゙が広いものが処方されていることが明らかになっています。

Hashimoto H. et.al, Indications and classes of outpatient antibiotic prescriptions in Japan: A descriptive study using the national database of electronic health insurance claims, 2012–2015” International Journal of Infectious Diseases 91 (2020) 1–8


 ーCandida auris、カンジダ・オーリス
  院内感染で広がりやすい菌。
  シーツ、ベッドの手すり、ドア、医療器具などに長時間生着
  2009年に帝京大学が初の報告、これまでに世界で40か国、数千人の感染者
  日本型は病原性低いが、致死率30-60%
 


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参考文献


1. 感染対策連携共通プラットフォーム「J-SIPHE(ジェイサイフ)」
日本における薬剤耐性菌の現状を把握するためのシステムで、全国の医療機関における感染対策への取り組み、抗菌薬の使用状況、主な細菌や薬剤耐性菌の発生状況などを集約し、地域の医療機関で活用していくことを目的としています。 
 https://j-siphe.ncgm.go.jp

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参考URL

次のURLを参考にさせていただきました。

・https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/102800632/?P=1&fbclid=IwAR3a7cbE1iu3NiGpNnxKyrIOuo9ff6UhiQvlown54J1eWHiMxDLAiE-cv5k
 参照日;2020年12月04日
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関連書籍

2020年12月3日木曜日

人口予測・人口動態、人口減少社会 & 働き方・

●20. 08. 04. 日経新聞



平均勤続年数って、近年短くなっているのかと思ったら、長くなっているんですね。
定年間近の所得って、下がる傾向があるのかと思ったら、最近は下がっていないんですね。
実感と事実は異なる。実感するのは、自分の周りの世界。自分の周りの世界は、平均的世界ではない。誰にとっても。相対的に見るよう気をつけないと、人は自分の経験で判断しがち。気をつけよう。

・2048年に1億人を下回る(人口問題研究所より)
・2100年にはもう5000万人

自殺と新型コロナウイルス、経済との関係性



・8月、全国で自殺した人は合わせて1849人で、去年の同じ時期より240人以上増えたことが分かりました。このうち、男性は60人増えて1199人、女性は186人増えて650人となっています。

・都道府県別では、
▽東京都が最も多く、去年の同じ時期より65人増えて210人、
次いで
▽愛知県が46人増えて119人、
▽神奈川県が27人増えて109人、
▽千葉県が47人増えて107人、
▽埼玉県が41人増えて105人となりました。

ほとんど増えた自殺者は@都会.

・政府の統計によると、日本では(20年)10月の国内の自殺者数が年初来の新型コロナの死者数を上回った。警察庁が発表した同月の自殺者は2153人と前月から急増。一方、厚生労働省がまとめる日本の新型コロナ死者の合計は、11月27日時点で2087人となっている。

2020年12月2日水曜日

2020年の内省023_11月17日 - 12月02日: 成果の上がらない苦しみと将来への不安... からの脱却を目指して.「熱」のぶつけ先を探そう

ずっと、「熱」のぶつけ先を探している。

自分の中に、一番「熱」があったのはいつだろう。
たぶん、小学生のときだ。

土日の午前が練習時間。練習がお昼にお開きになってもなお、ボールを蹴っていた。お昼時が過ぎていようとそれは関係なく、ご飯も食べずに夕方までずーっと蹴っていた。足がくたくたで【もうとっくに、動けやしない】ところまできていても、まだ気持ちは蹴りたかった。

あれ以来、何かに熱中するということを、僕は忘れてしまったのだろうか。「何かをずっと続ける」ということに対して「苦」はなくて、それは受験勉強だろうと、大学での学業だろうと、研究活動だろうと一緒だ。

でも、そこに「熱」がない。

熱は、科学的にはエネルギーに等しい。エネルギーのフェノタイプの一つに過ぎない。
では、熱やエネルギーは、どこからやってくるのだろう。ご飯。それはそう。ひとつはおいしいご飯。光合成のように自分でエネルギーを創って自分で燃焼できるといいのだけれど、どうやら僕はそうもいかないみたいだ。

着火剤なんてたぶん、自分の気持ち一つなんだろうけど、それがどうやら一生このままみつけられないのではないだろうかと不安が消えない。自分は自分の中にまだ、ちゃんと【熱】を灯せるだけの幼さ・泥臭さを持ち合わせているだろうか。

いつの間にかずいぶん、「大人」になってしまったみたい。
あなたの行動にブレーキをかけるのは、ただ一つ、あなたの心だけなのです。
では、この2週間を振り返ります。


先週のおいしかったもの


2020年11月17日火曜日

2020年の内省022_11月03日 - 11月16日: 嵐の師走を前にして. 登壇機会の多い11月.

責任のある仕事をこなすためには、トレーニングが必要である。
これは、PIを目指す研究者の一部が抱える葛藤だろう。

【早く一人前の研究者になって自分のラボを構えたい!】という半ば生き急ぎがちな気持ちの半面、かといって【責任をもって他人とやれるだけの大きな仕事はあるのか】という鋭い問いが自身に向かう。

僕も日夜このような葛藤と格闘している。特にこの2週間は、編集者からのお返事を待ちながら、研究者としての自分を漠然と見つめ直していた気がする。

【自分初の誇らしいアイデア】が浮かぶにはどうしたらいいのだろう。論文を書くに足るアイデアくらいならまあいくらでも浮かんでくるのであるが、「ライフワークにしてもいいな」と思えるくらい壮大かつやりがいのあるテーマってのにはなかなか出会えない。

僕は疫学研究にも手を出そうとしているのだけれど、こちらもやはりトレーニングが圧倒的に足りてないせいか、テーマはなかなか出てこない。他人との会話頼みだ。

努力で超えられるゴールとか閾値みたいなのが見えないのがアイディエーションであり、これを仕事にするのは本当に怖い。自分にできるかわからない。

でも思い返せば、「イージーワークだ」と感じてしまった企業は向かないと感じた自分もいる。きっと、自分の限界に挑戦し続けることこそが、僕の人生を豊かにしていくんだろう。

大きな仕事に取り組んで、取り組みはじめたら、二度と離すまい。
では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの


2020年11月2日月曜日

2020年の内省021_10月11日 - 11月02日: 誕生日前後に、ひと段落。再び社会的にもアクティベートされた日常へ...!

今年もはじまりました。
高校生に対する高大連携授業。京都大学の入試企画課が主催している事業でいつも講師としてお手伝いさせていただいており、秋から年末にかけてのシーズンで集中的に出前授業(といっても今年はzoom)に出向します。

今年は慶應時代のときのつながりなんかもあって、京大以外のご縁で高校生に対してお話させていただく機会もあり、去年に匹敵するくらいお話しの機会がおおいです!

ちょうどこのシーズンは大学院生にとっても、研究費の公募だったりがちょこちょこあったりして専門的なことをわかりやすく言葉にする必要があります。そのようなときに、高校生にたいして行うプレゼンテーションの準備をする過程でいろいろ勉強になることがあります。今年はちょっと一般市民向けのプレゼン大会にもエントリしたので特に。

それにしても、高校生たちの、まなざしや言葉を浴びるとこちらも元気をもらえるものです。アンケート回答を振り返るのが楽しみです。
そして僕の博士論文もいよいよおそらく大詰め。やる気出てきました。

人事を尽くして天命を待つ。
では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの


2020年10月9日金曜日

2020年の内省020_09月23日 - 10月10日: 地獄の中でのタンパク精製からの, 論文執筆な後半戦

「地獄を見る」という言葉を何度口にしてきただろう。「さすがにもう論文出せるか」と思っていた矢先に、それを1-2週間ほど繰り越さざるを得なくなった。

3月ごろからずっと、「あと1週間ペース遅けりゃもう予定通り卒業できない」みたいな当落線上で闘っている。そんな中で1-2週間の繰り越し(タンパク精製・配送作業)を強いられると、即座にその瞬間から、日常は「地獄を見る」ような日々へと一変する。

ようやく少し落ち着いたからこうして物書きができている。ちょっとの出来事や些細なすれ違い、予定違いでこんなにも精神の在り方が変わるっていうのは、①僕の心身が疲れている ②よほど博士後期課程という環境がしんどい ③その両方 のどれかであろう。

中学生の時にぼんやり眺めていた「しあわせは いつも自分のこころがきめる 」という相田みつをの言葉はその通りだと感じさせられた。

こんなに心があっちこっちしていたら、身体も時期に壊しかねない。
もっとどしっと構えて、なるようにしかならないと思えるようになりたい。

鈍感でないと、こんな世の中、生きていけない。
では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの

2020年9月23日水曜日

2020年の内省019_09月03日 - 09月22日: 博士論文マニュスクリプト完成 & 別論文でリバイス到来

ずいぶんと久々に、車を運転した。レンタカーで神戸ー京都間を往復して、1日で合計150キロのドライブ。

自分が運転しているとその間は「運転」することに集中しなければならないし、両手両足もふさがってしまう。運転中は、他のことに頭を使ったり、本を読んだり、ものを書いたりができなくなってしまうので、基本的に日常の移動手段としてのドライブは嫌いだ。

だけれども不思議なことに、たまに運転するってのは、ほんといいものである。そしてそういう時は、車好きやドライブ好きの気持ちがちょっとだけわかった気になる。つまり、ルーティンではなくイベントとしてのドライブである。普段使わないような頭を使えたり、普段見れないような景色を見れたり、他のことを考えず一切を視界のことに集中できるというのは、いい気分転換だ。確かに疲れるのだけれど、普段がマルチタスク・マルチプロジェクトなので、それがシングルになると、ぐっと楽になれる。
両手がふさがっているので、余計にスマホをみなくても済む。

四六時中、自分の研究プロジェクトのことばかりを考えていた日が続いていたので、このドライブはかなりいい気分転換だった。特に執筆についてはある程度時間を置いてからまた見直すことで、ちょっと客観的に自分の文章を見つめ直せるから、一段と洗練できるような気がする。

次回の振り返りまでに、英文校正くらいまでは進めたいな。
では、この2週間を振り返ります。

先週のおいしかったもの

2020年9月3日木曜日

2020年の内省018_08月19日 - 09月02日: 全身全霊で研究へ. シングルプロジェクトへの集中(熱中)

1日中、ずっと研究のことを考えている。すごい。こんな状態は一体いつぶりだろうか。今が一番、しんどくて楽しいんだと思う。自分が他ごとをすべて捨ててこちらにコミットするだけの覚悟をまだ持ち合わせていたこと、それに気づけたのが、嬉しい

成長は量子力学的に起こる。しかも厳しい環境の中でしかこれはありえない。

ここのところ1日14-18時間くらい実験したりデータ整理したり解析したり次の実験組んだりしている。一日8時間労働の人の二倍。週末も含めたらそれ以上。なるほど、そりゃデータもポンポン出るわけだ。イーロン・マスクがいつも言っているが、週に100時間以上動けと。

たしかに、一つの仕事に対してこれだけコミットすると、毎日成長を感じられる。だから楽しいのだと思う。たぶん。手技もうまくなるし、自分の研究デザイン力とかもなんか徐々についてきている。自分でそれがわかるくらいには。

自転車が乗れるようになるのとおんなじで、あれって1日1日乗れるようになるわけじゃなくて、ある日突然ぐんと、急に乗れるようになる。

この二週間で、ほとんど論文化に必要なデータが一気にそろった。本当に背水の陣で、あと1,2週間でも遅れたらもう卒業間に合わない、みたいな戦いがずっとずっと続いてたので、それはもう。めちゃくちゃ安堵しているわけであります。

でもまだ気は抜けない。あと2週間で論文を書かねば。
では、この2週間を振り返ります。


先週のおいしかったもの

2020年8月25日火曜日

200825_アカデミア創薬_医療産業イノベーションフォーラム 講義メモ

もうかれこれ8年前からいつも注目している東京大学の講座がある。医療産業イノベーションフォーラムとよばれる。一般公開されているもので、学生なら無料で参加できるものである。最近ではmi3が運営を担うようになっている。


京都に引っ越してからこれにはなかなか参加できずであったが、コロナウイルスの影響を受けてオンラインで開催されることになった。これはと思って実験の合間に参加。
今回は「アカデミア創薬」をテーマにした本講の講義メモをそのまま掲載する。

あぁ。本当に早くアイディエーションしないとって思う2時間でした。周りで成果出し始めている人はたくさんいる。

2020年8月18日火曜日

2020年の内省017_08月04日 - 08月18日: 自由になりたい。足枷になるくらいなら取っ払え。信じる理由があるなら突き進め。

何かに囚われていたり、自分に足枷がつけられているということには、なかなか気づけないものだ。5年10年といった長い間、足枷がつけられた状態が続けばその状態が普通になってしまうのだろう。

すでにキャパオーバーの中、抱えているプロジェクトが増えてきたりイベントの登壇依頼をいただけたり、新しく会社作るみたいな話が出てきたりと、僕が【博士号】というもはや呪縛のような何かに囚われている間に、世間や社会はどんどん前へ前へ進んでいっている感じがする。自分が子どもの頃になりたかった「博士」という夢に嘘をつかないために、こんなにも苦しい思いをしなくてはいけなかったのか。いや、何より、こんなに楽しいはずの生物学・医学・薬学といった学問領域に足をつけていて、僕はどうしてこんなに苦しい思いをしているのか。

足枷になるくらいなら取っ払え。信じる理由があるなら突き進め。

という言葉を使ったことがあるが、今の自分には、足枷がありながらも、信じる理由も両方ある。足枷だと感じてしまうようになったものにとらわれる必要なんて少しもないし、なんならこれは足枷じゃないはずだ。これを言い訳にしてはいけない。いつ・どんな状況下であっても、人はもっと自由に生きていていいはずだ。本当に僕がやりたかったことは、何だろう。


今はこう、どこか自由になりたい。
では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの

2020年8月11日火曜日

もう、「拾う」のはやめにしよう:価値づけされた行動を見つけ出して、見えない束縛(ストレス)から解放されたい

2018年ごろ行われたとある慶應でのイベントをきっかけに、いつも、僕のそばにいてくれるメンター的お兄さんがいる。それ以前から一目置いてくださっていたみたいなのだけれど、一緒にこのイベントを創るという大仕事をしたことがきっかけで、ぐっと距離が縮まった。
それ以来、事あるごとに自分と一緒に何かやろうといったお誘いや、関西に来たときにお声がけいただけるという奇跡の面倒見である。ありがたい限りである。

この人とお話ししていると、いつも自分をリフレクションするとってもいいきっかけを与えてくださる。この間、オフラインでずいぶん久々にお会いしたときもそう。毎度重要なタイミングで現れては行動変容のきっかけをもらえるのだ。

あ、ただし、【今回は直接会って結婚のお祝いをする】っていうのが彼の第一目的だったみたい。めっちゃ可愛いお花と笑顔をいただきました。ほんっとうにありがとうございます。



(いただいたお花さんたち)

2020年8月7日金曜日

スポーツヘルス・スポーツテック・ウェルネス絡みの情報リンク集とメモ

医大敷地に薬局とジム、三者の空間が町を変える 20.08.06.
これは面白い。薬局の在り方云々ももちろん、ここに大手のタニタや日調が参画してるってのが意外。スタートアップももちろん絡んでいたが、どんどん大手がこういうことに参画していかないといけない。
もしかしたら、大手も前から考えていたけれど、ようやく意思決定プロセスが追い付いて実行しはじめたのかもしれない。そうなるとこれからは早いぞ。

実務をした人は誰だろうと思ったら、町の未来戦略室長。リーダーシップの在り方は確実に変わってて、こういう実務家にスポットが当てられるべきだと思う。

以下、引用メモ

 町づくりの中心に据えたのが、ヘルスケアの強化だった。2060年の町の姿を見据え、それを実現するために今何すべきか、「フューチャーデザイン」あるいは「バックキャスティング」と呼ばれる考え方の下で、「健康でハッピーに生活できる町」は町の発展にも重要という方向性を導き出した。「矢巾町の予算規模は100億円で扶助費が20%になっていたが、2025年には25%になると想定されている。税収が下がる中で、人々の健康を促進することで扶助費を抑え町の発展を進める」

ウェルネスの基地になるもので、矢巾町に関わる全ての人に本当の健康を届けるための「健康発信基地」と位置づけられた。 

 2020年2月25日、矢巾町と岩手医科大学のほか、付属病院敷地内に「岩手医大前薬局」を設置する日本調剤、健康機器のタニタヘルスリンク、フィットネス機器のテクノジム、施設管理のドリームゲートが、ウェルベース矢巾を健康づくりの拠点とし、医療費や介護費用の増加抑制を図ることを目指し、「矢巾町健康増進施策事業の連携・協力に関する包括協定」に調印した。産官学によって地域の健康を底上げする異色の事業になる。 

柔道整復師や元救急隊員などが運動指導に当たり、医療連携によって、医師のアドバイスも受けられるようにする。厚生労働省が認可する健康増進施設、指定運動療法施設の認定を受ける予定で、医療控除の対象になる見通し。施設を拠点として、こうしたデータやアドバイスといったソフトウエアを利用可能とし、人々の健康づくりへのインセンティブをつくり出しているのがポイントとなる。

 事業に参加する日本調剤は、通院患者やジムに通う人々に対し、薬やサプリメントの相談に乗ったり栄養学的な面からのサポートを行う。

フィットネスジムを運営し、データに基づいた健康プログラムを作るのは、山形市にあるベンチャー企業ドリームゲート。データを重視して健康づくりをしたとき、前述のように運動する場所は施設に縛られる必要はない。

町民は施設の利用費が通常の月8000円よりも安い6000円としているが、やはば健康チャレンジ参加者は5000円とさらに安価にしている。パーソナルトレーニングを付けるとそれぞれ2000円追加になる。

米国のロチェスター市はかつて何もなかった地方の田舎町だったが、メイヨークリニックという医療機関の開設が町を発展させる核になった(関連記事)。岩手県の矢巾町で実現しようとしているのは、まさに日本のある地方の町にメイヨークリニックをつくるような取り組みといえるかもしれない。


スポーツヘルスケア事業領域に特化したイノベーションオフィス「BIZSPO」開設 20.06.02.

健康ビックデータを活用した医療費削減、ヘルスケアコンテンツ郵送サービス、アスリートのエンジニア促進 等々 既存のBIZSPOプロジェクトに参画し新たな収益の柱となるビジネスモデル提案やベンチャー企業への資本業務提携から社内リソースを活用した0→1のビジネス構築までパートナー企業とのマッチングを軸にサービス提供します。

【今、伝えたいこと】 資格取得22種 元ショートトラック勅使川原郁恵が「0.001秒の世界」で培った健康哲学 20.05.30.
「健康になるためには『食事』『運動』『休養』の3つのバランスが重要と考えていて、それにまつわるものを取っています」

「競技自体が遠心力との戦い。スケートリンクが小さく(ショートトラックは1周111.12メートル)、体を傾けてコーナーを回ると、体が重くなれば、その分だけ外に振られ、タイムが遅れる。そういう感覚を現役時代に得たからこそ、成績を残すために食事にはこだわるようになった。中学時代からすごくシビアに研究して、栄養士の方にどう栄養を摂取したらいいかアドバイスをいただき、高校・大学は自分で積極的に学び、競技に生かそうと努力をしてきました」

 もう一つ、コロナ禍で考えるきっかけとなったのが、親子のコミュニケーションだ。

 主に乳幼児の心と体の健やかな育成をサポートするナチュラルボディバランス協会を立ち上げ、代表を務める勅使川原さん。自身も夫と子供2人の家族4人で暮らし、子育てに奮闘中だ。大切にしているのはスキンシップ。

 徹底しているのは「押し付けない」。自身は大学まで経て、オリンピックに出場したアスリートだが、子供には必ず大学に出てほしいとか、スポーツで一流になってほしいとか、そういう思いは「全然ない」という。

「本当に自分がやりたいことをやらせてもらった感じ。スケートは本当に好きだったので、とことんやらせてもらった。両親から言われたのは『スケート、好きか?』ということだけ。『嫌い』と言うなら、すぐに辞めさせようと思っていたみたい。でも、結局、私が好きで長続きしたので、結果を出すことにつながったのかなと思います。


RIZAPが全社員、利用客に抗体検査を無償で提供 20.05.26.
フィットネスクラブを運営するRIZAP(ライザップ)グループは26日、グループの全社員、RIZAPブランドの全トレーナー及び全ての利用客を対象に、新型コロナウイルスの抗体検査を、同社が全額負担して提供すると発表した。得られたコロナウイルス抗体検査の結果は、感染症コントロール医が分析の上、コロナウイルス対策のための学術研究に生かしていくという。新型コロナウイルスの抗体検査が、日本国内でなかなか進まない現状の中、健康増進に携わる企業として、いち早く動きだした。

同医院の感染症コントロール医が結果を分析した上で「日本オーソモレキュラー医学会」をはじめとする本年度の学術集会(医学会)および「the American journal of experimental and clinical research」などの医学誌での発表を予定しているという。



アシックス、スポーツ用マウスガードの新興企業に出資 20.03.30.

アシックスは30日、投資子会社を通じてトップアスリートらが使うスポーツ用マウスガードのスタートアップ企業、Neutral(ニュートラル、東京・板橋)に出資したと発表した。出資額は非公表。アシックスの販売チャネルを使った販売や、ヘルスケア領域でも活用できる可能性があるとみて、今後、具体的な協業内容を協議する。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57406820Q0A330C2LKA000/


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関連書籍

2020年8月4日火曜日

2020年の内省016_07月16日 - 08月03日: 新しいプロジェクトの始まり「アートと医療の交差点」「朝の論文輪読会SeeD」

実験に実験を重ねる怒涛の日々が続いていた。1週間に100時間のコミットを超えると一気に他の部分への思考や行動のキャパが制限されるっていう感じがしていた前半でした。後半はまったくもって逆転しつつあって、ここにきて実験に用いている機器が壊れてしまった。

あぁ、いったいもうどうなるんだろうこの先。
仕方ないから後半1週間はたまりにたまっていた解析を進めたり、プライベートで滞っている事務作業を終わらせたりしていた。なんか時間あると思っていたけど案外そうじゃなくって、後半戦はいわゆる「細かいことでばたばた」な日々でした。

表題通り、7月は(研究以外で)新しいプロジェクトが2個も始まってしまって、さあどうなるんだろうという不安も半分、さあやるぞという期待も半分。

では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの

2020年7月16日木曜日

2020年の内省015_07月02日 - 07月15日: 博士の道のりは長いよ:いまだ論文サブミットが見えず。京都大学のオンデマンド授業のパンフにのりました。

この2週間は前半こそ落ち着いていたものの、後半戦がとてもばたばたしていた。
論文化にあたって少し衝突(前進できたからよし)があったり、キャパオーバーしているところに次から次へといろんな仕事や依頼がはいってくるとか。
(例えば、今週は全部夜がオンラインMTG等で埋められている。)

まったくインプットの時間を取れていないっていうのがこの二週間の大きな変化だと思います。前回、「アウトプットを前提とした仕事の方がパオフォーマンスを発揮できる」みたいな振り返りをしていたと思うが、今度はそれが行き過ぎてるなぁという感じ。受動的に入れる情報とかがないので社会の動きとかに全くついて行けてないのが目に見えている。また、いい意味でも悪い意味でも遮断する情報をつくるようになった。

さて。とてもばたばたしているとはいうもの、ここまでの間に何とかプライベートを少し落ち着けることができたのが幸いしているか。24時間ずっと研究のことか団体のことか自己実現のことを考えてて、一日の境がどこにあるのかわからないみたいな感覚でいるここ2、3日です。

では、この2週間を振り返ります。



先週のおいしかったもの

2020年7月4日土曜日

新型コロナウイルス感染症 COVID-19 関連の取り組みまとめ ー民間・行政・大学生・海外などー

下記はただのリンクとコメントの羅列になります。

筆者がなんとなくおぉって思ったコロナウイルス感染症対策やそれに関わって派生してくる社会問題などに対する取り組みについて、ひたすらまとめています。できればみたもの全部まとめたいけれど、そんな余裕はないので、時間的に余裕がある時だけ追記していきます。人と医療の研究室、慶應義塾大学福澤文明塾といった団体で出てきた議論のまとめも含めてそのまま転載しております。ご了承ください。

※リンクは上から順に新しく追記していきます。

====ここから====

【全体論】



◆ 大阪府からの新型コロナウイルスワクチン接種に関する要望 21. 04. 28.
概要:医学生、看護学生等もワクチンを打てるようにしようという要請を国に出した
http://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/attach/hodo-41317_5.pdf


医学的PCR検査(行政検査)は、「Ct値」について、検査系の限界値であるCt=40を検査閾値(しきい値)に設定して実施する。

 社会的PCR検査は、感染性の判定を目的として他者のために実施するもの。感染拡大の可能性のあるウイルス量の保有状況を判断するため、多くの論文報告に基づきCt=35を検査閾値に設定。プール方式を採用して安価に大量のPCR検査を実施する。

 研究チームは、このコンセプトに則った検査方式「SocRtes」(ソクラテス)を考案。この方式では、個人がインターネットで検査を申込み、届いたキットを使って唾液を発送する。10検体プール方式でPCR検査が行われ、2~3日程度で検査結果がインターネット上で閲覧可能。薬局4店舗で、対面で問診や検査のフォローを行うサービスも4月12日から開始する予定。

 本研究は、楽天株式会社、日本調剤株式会社、株式会社フィリップス・ジャパン、株式会社LSIメディエンス、三菱スペース・ソフトウエア株式会社が研究協力企業として参画。

コロナ×こどもアンケート調査報告一覧 (国立成育医療研究センター)
https://www.ncchd.go.jp/center/activity/covid19_kodomo/report/index.html

COVID-19後の道路と人々の関係性のアップデートを考える15の施策

新型コロナワクチンの予診票・説明書・情報提供資材 by MHLW

◆薬剤師から一般の方々に向けた 新型コロナウイルスワクチンに関する FAQ
https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/activities/faq.pdf 



夏ごろからコロナのワクチン開発競争について毎週アップデートしてくれている。本当に毎週updateだからすごい。

Scientists around the world are working faster than ever to develop and produce vaccines that can stop the spread of COVID-19. Since the emergence of this novel coronavirus in December 2019, several vaccines have started to be rolled out. Here is an at-a-glance overview of those vaccines and recent developments of those vaccine candidates in clinical trials.



間非営利団体(NPO)のまもるをまもる(西垣孝行・大浦イッセイ代表理事、京都市下京区)は、誰でも関心を持った社会問題を画像として投稿でき、医療従事者や企業関係者と意見を交わせるウェブサイトを公開した。社会問題や医療ニーズを議論し、医工連携による解決を目指す。

まもるをまもるは「患者の命を『まもる』医療従事者たちを『まもる』」という理念で運営する。医療ニーズを発見し、企業との医工連携で解決を目指す。現在は河合電器製作所(名古屋市天白区)と共同で、弱った心肺機能を代替する心肺補助システム(ECMO)の結露を防ぐ製品を開発中だ。



◆JETROのアーカイブ
ウェブ資料展:途上国と感染症
https://www.ide.go.jp/Japanese/Library/Column/Special/Infection.html

◆第二波の時に東大が学生の課外活動に対して出した文書 20.07.31.
相当色々考えた末の決断をうまいこと言語化されてはる。
ドライすぎる事務報告だけじゃなくて、こういうストーリーの乗った意思決定を発信できるってのがいい。
https://www.c.u-tokyo.ac.jp/COVID19_20200731.pdf 


◆ Global Deaths Due to Various Causes and COVID-19
自殺・マラリア・栄養失調など、世界の最大死因による死者数とCOVID-19による死者数のday単位での推移がわかりやすく可視化されている。
出典が不明なのが怖いところ。どこかへの報告として集計されているものだけだろう。もうちょっと残念ながら全体的な死者数は多いと思う。8月時点でも多分これら足しても全世界で200万人くらいしか死んでないのはおかしい(日本でも毎年130万人くらい死ぬのだから)。


◆「新型コロナウイルス感染症予防対策」ネット予約で感染リスク減少&業務効率化で歯科医院を支援
しょうもないように見えるけど、実はこういう取り組みが一番大事だったりすると思う。市民(民間)発で小さな取り組みができているのは素晴らしいことだと思います。① ネット予約を推進することで院内接触の絶対数を減らす ②ネット予約インセンティブを働かせることで患者側にも「なんかいい気分」をしてもらう ③TfTのように、そのインセンティブはさらに誰かのコロナウイルス関連のために使われる
っていう結構きれいな図式(ただし、これは歯科医院側が経済的に余裕がないとできない)

◆東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト

◆Coronavirus Vaccine Tracker
nytimes.com/interactive/2020/science/coronavirus-vaccine-tracker.html

◆Covid-19 Infographics for patients and families

COVID-19の対応に従事する医療者を組織外から支援する人のための相談支援ガイドライン 20.05. (日本精神保健看護学会)

◆「新型コロナウイルス感染症に対応した教育活動の再開等に関するQ&A」を図解
学校現場も混乱しており、それに対してどのようにPublic Communicationを円滑にするか?という取り組みがなされています。有事コミュニケーションという観点から。

◆「コロナ資料」を集める
北海道の博物館の取り組み

◆Collecting COVID-19 | Anthropological Responses
UCLの人類学者たちによる、digital ethnographyのプロジェクト。誰でも記入できます。

◆Museum for London、#CollectingCOVID 
“Museum for Londonの #CollectingCOVID では、COVID-19を歴史として記録するための資料(モノ)と体験を実物とデジタルで募集中。すでに多くの寄付申し出があるようです。”

京都大学東南アジア地域研究研究所「Corona Chronicles: Voices from the Field」

東南アジア、更には他地域の現状について、日本をはじめ世界の多くの皆さまに知ってもらうため、現地におられる方からの報告・声を集めてCOVID-19の専用ページを設置しました。学者に限らず、作家・記者・医療従事者・フィルムメーカー・政府関係者等の投稿を歓迎します。英文版を先に公開しますが、和文版も始める段階です。主に日英で投稿記事をお願いしていますが、多言語圏も検討しています。次の1ヶ月間で、50本程度の論文を公開する予定です。

◆​​感染症と闘う医療従事者の話を聴く会 
https://careforcovidfighte.wixsite.com/caremedical
 世話人会代表:井口真紀子(医師・上智大学大学院実践宗教学研究科)

【発信系】(個人含む)


◆21.01.19. コロナウイルスと闘う3年目看護師さんの手記
https://note.com/sayomochi

藤原辰史:パンデミックを生きる指針
 ——歴史研究のアプローチ

◆BRIDGING THE GAP

◆新型コロナウィルス感染症 (COVID-19)に関する情報 
― 強迫症やその関連症がある方々のために ― 
国際強迫症財団 (IOCDF)の邦訳


【大学等 教育現場】


コロナ禍での早稲田大学の対応とポストコロナにおける大学教育
早稲田大学総長 田中愛治
2020年7月4日

https://files.jmooc.jp/wp-content/uploads/20200704-1-3-.pdf 




【大学生によるもの】


◆大学生向け新型コロナウイルスワクチン情報サイト 慶應義塾大学医学部
https://sites.google.com/keio.jp/jyukusei-covid-19-vaccines/

◆全国の医学生に向けて 慶應義塾大学医学部


◆No More Corona プロジェクト 北海道大学

◆COVID-19 Student Response Harvard Medical School

◆大学生の学費減免・返還を求める動きについて
COVID-19流行にともなって、大学の学費等に関して学生が署名活動等を行う事例が増えてきているのでさっくり団体の方で。

## 学生側の主張
学生の主張は大きく2つに分けられます。

1. 家計の急変に関連して授業料等の減免、補助を求めている。
・もともと大学の制度として家計の急変には対応したものがあることがほとんど。
・国・自治体による学生への補助、設備投資を行う大学への補助を求めるもの
文科省に署名を提出したとニュースになっている団体はこの主張。

> [キャンペーン · 国による一律学費半額と、大学などへの予算措置を求めます · Change.org](https://www.change.org/p/%E5%AE%89%E5%80%8D%E6%99%8B%E4%B8%89%E5%86%85%E9%96%A3%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3-%E5%9B%BD%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E4%B8%80%E5%BE%8B%E5%AD%A6%E8%B2%BB%E5%8D%8A%E9%A1%8D%E3%81%A8-%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%B8%E3%81%AE%E4%BA%88%E7%AE%97%E6%8E%AA%E7%BD%AE%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99-f513a18b-235d-4d42-84d2-ac48204d8a36?recruiter=1080446917&utm_source=share_petition&utm_medium=copylink&utm_campaign=share_petition)

> *国の予算で一律の学費半額化を求めます*
>  経済的影響が長期化することで、学業を続けることが難しい学生が大量に出てくる恐れがあります。対象が狭く審査に時間をとる現行の制度ではなく、国公私立の違いや、課程や学年の違い、国籍の違いを問わない学費半額への一律減額を求めます。
>  *大学などへの予算措置を求めます*
>  国は、新型コロナへの対応で増えた大学などの費用を補填してください。大学ではオンライン授業の設備投資や教職員の残業代など、予期せぬ負担が出ています。例えば、図書館休館に伴って書籍を貸し出すシステムを各大学が整備する際、国がこの費用を補償してください。


2.  大学の授業形態の変更に関連して授業料の返還、補助を求めている。(主に学部生)
・「授業の質が担保されない」「学習の機会の保証がされない」ことを理由の授業料の返還、減額を求めるもの
・特に私立大学では授業料とは別に「設備費」「実験実習料」「図書館利用料」等の名目で一定の金額を徴収しているが、実習等が正常に行われない、または施設を利用できないことを理由に返還・減額を求めるもの
・「設備費」「実験実習料」「図書館利用料」の使途の内訳の開示を求めるもの
・オンライン授業等の学生による環境整備のための費用の補助・機材の貸し出しを求めるもの

## 京都府内の主な大学の動き(2020/5/1時点、各大学HPによる)
・学費の減額・分納の申請期間延長(もともとほとんどの大学に存在する制度)
・モバイルルーターの貸出(京都大、京都府立医大)
・情報環境の整備のため学生に一律5万円を給付(京都産業大)
・Web授業受講環境整備のため全学生に3万円、家計急変により学生生活が困難となる学生に対して、最大9万円(3万円×3ヵ月)を支給(立命館大)
・奨学金、短期貸付金の拡充、モバイルルータの貸し出し(同志社大)
・オンライン授業環境整備のため3万円給付、経済的負担が増える学生に最大10万円給付、自治体と協力して下宿生に食材を提供する支援(龍谷大)
・ノートpcとwifiルーターの貸し出し、短期貸付金制度、奨学金の拡充(京都橘大)
・学費に関する特別な対応はなし(佛教大学)
・図書館の本を郵送で貸し出すサービスを始めた大学・図書館もあるみたい

2020年7月2日木曜日

2020年の内省014_06月20日 - 07月01日: メディア記事執筆・博士論文執筆、はじめました。

前回、この記事を書いていた時は随分と心の調子が安定しなかったようだけれど、ようやく落ち着きはじめた。仕事もようやく専門のことに手を出せるようになってきた(おい!)。と思ったら、また新しい二週間はソワソワしそうだ。
あ、あと記事や論文、書いてみてわかることも多いもものだ。アウトプットを前提に仕事をしたほうが僕はうまいことやるタイプなのかもしれないと思った。さて、タイトル通り博士論文となる雑誌用の論文を執筆しはじめたので今回はそのことが中心になる。

プライベートでは、ついに入籍しました。天赦日かつ一粒万倍日である2020年6月20日。目標をここと定めて、なんやかんやと準備を進めて無事、承認されましたとさ。助けてくださった皆様、ありがとうございます。そしてこれからもよろしくお願いします。

では、この2週間を振り返りますー。


入籍記念日のプレート

2020年6月22日月曜日

COVID-19に関する様々な知見・見解・考察のまとめ


「打てない人」と「打ちたくない人」を一緒にして論じているのも乱暴だ。アレルギーや重篤な疾患などによって「打てない人」は、そもそも接種をするか否かの選択の機会すら与えられていないに等しい。このような人々を守るためには、周囲の人々や社会の多くの人々が接種をして、いわゆるコクーン効果や集団免疫を期待するしかない。

 さらに、社説では「ワクチン・ハラスメント」にも言及し、ワクチンを打ちたくない看護学生や医学生が実習を受けさせてもらえなかったというエピソードを紹介し、それを差別だと批判している。

 しかし、職場での差別と職業倫理や職業上のルールに基づく指導を混同している点も粗雑な主張である
 個人の判断は尊重されるべきだが、医療現場で働く者が、患者や自身を感染症から守る防御策たるワクチンを拒否するのであれば、感染や重症化に脆弱な患者と接するべきではないのは当然のことである。それは差別ではない。医療従事者として、職業上の倫理であり、ルールである。不当な差別やハラスメントは許されるべきではないが、仕事上のルールや倫理に基づく判断とそれを混同してはならないだろう。


不安というものは感染する。影響力の大きなメディアで、まさに不安という病の感染拡大を後押ししているようなものだ。
 このとき、それを見聞きした同じ不安を持っている者同士が共感し合い、よりその気持ちを強めていくという「エコーチェンバー現象」が起きてしまう危険がある。



・コロナ病床がひっ迫する背景の1つとしては、医療スタッフ数が十分とはいえないことが指摘されています。OECD データによると 、日本の医師数は、人口1,000人当たり2.5人で、データで示された35か国中28位
 コロナ重症患者が入るICUの専門医もドイツには約8,000人いますが、日本は2,000人近くにとどまります。

人工心肺装置「ECMO(エクモ)」ですが、日本呼吸療法医学会の調査によれば、日本には1,400台のECMOがあり、世界でも有数の保有台数を誇っています。しかしECMOの操作が可能な臨床工学技士は1000人以下と少なく、ECMO操作は2〜3交代で24時間態勢で動かす必要があり、実際に常時実働できるのは300人程度になるとみられています

・日本では、病院全体の約8割を占める民間病院の多くが200床以下の中小規模で、スタッフが限られ、感染症対策の設備も整っておりません。もともと人口1000人あたりの医療従事者数が少ないうえに、小規模病院に人員が分散してしまっていることも病床逼迫の背景の一つとなっています。(図2)



・もう1つの背景としては、日本の医療制度の構造的な問題が存在します。民間病院は常に病床を満床に近い状態にしないと経営が成り立ちにくいということがあり、空き病床が少ないとされます。

◆ 21.06.07. 疫学:2020年のヨーロッパでのSARS-CoV-2変異株の蔓延に旅行が関係していた
https://www.natureasia.com/ja-jp/nature/pr-highlights/13706?utm_source=Twitter&utm_medium=Social&utm_campaign=NatureJapan

doi: 10.1038/s41586-021-03677-y


2020年6月にヨーロッパ内の旅行が解禁されたことが、同年夏にヨーロッパで(SARS-CoV-2)の新規変異株が急速に蔓延した原因の1つだったとする考えを示したEmma Hodcroftたちの論文が、Nature に掲載される。今回の研究では、スペインで出現したと考えられている新しい変異株20E(EU1)が、夏の旅行者によってヨーロッパ各国に数百回にわたって持ち込まれたことが示されている。20E(EU1)が感染力を増したことを示す証拠はないが、今回の研究結果は、旅行が変異株の頻度の増加に寄与する過程を示し、旅行の再開に合わせてゲノムサーベイランスと封じ込め戦略を実施することの重要性を強調している。

SARS-CoV-2の追跡調査は、ウイルスゲノム配列の解析によって、ほぼリアルタイムで行われているが、こうしたゲノム塩基配列解析を行うことで、新たな変異株の出現が検出されることもある。Hodcroftたちの論文では、2020年初夏にスペインで新規変異株20E(EU1)が検出され、その後、ヨーロッパ全体に蔓延したことが報告されている。20E(EU1)は、スパイクタンパク質のドメイン(宿主細胞へのウイルスの侵入を仲介する構造)に変異があるが、この変異は、感染力に顕著な影響を及ぼさないと考えられている。

Hodcroftたちは、20E(EU1)が2020年秋のヨーロッパで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行の主たる原因になった過程を明らかにするため、20E(EU1)の系統発生解析を行って、進化の歴史をたどった。20E(EU1)は、同年7月と8月にスペインにおける有病率が非常に高かったが、8月末までにはベルギー、スイス、フランス、デンマーク、英国、ドイツ、ラトビア、スウェーデン、ノルウェー、イタリアなど数多くのヨーロッパ諸国でも確認されるようになっていた。また、20E(EU1)の系統樹は、スペインから他国への移動が繰り返されたことを示しており、他国に持ち込まれるパターンは、海外渡航データによる推定結果と一致していた。

◆COVID-19勉強会@朝会 21.06.09.

[検査]
除外診断することができない、というのがポイント
・交代検査は疫学でよく使われる
・行政上の診断は定義として、抗原検査を使う

・感染可能期間:発症2日前ー発症後7-10日

・リスク因子として、妊婦さん、肥満なども知られている
        そのほか、高齢疾患多数

[感染防止]
・3原則:手洗い/マスク/ディスタンス
・マスクやゴーグルなどは、ちゃんと「脱げる」ことが大事
・医療機関における手洗いタイミングは5つ:
 患者に触る前/後、物に触れた後、清潔不潔操作の前後、体液に暴露されるた可能性のあるもの



・飲食店のアクリル板は感染対策として逆効果となる可能性があるため、推奨されていない

cf. MERSは感染源がヒトコブラクダだから限定されていて、
 かつ重症になるので、あまり広がらなかった



◆ 理のエッセイ: うたかた(泡沫)の表現性 21.05.
対面教育の利点(オンラインの欠点)
 1. 多量の情報を黒板 / 白板で見渡せる(PC画面は小さい)
 2. 気軽に質問ができる(オンラインでは見渡せない)
 3. その場で説明内容を追加省略できる(ファイルは変更できない)
 4. 流れに乗って進める(1人では理解できないと止まる)

・対面授業では送り手は話しかける最中にも相手の反応を確かめており、次の働きかけを刻々と修正している。意思疎通は瞬間においてすら一方的ではない。

・消えるものに託した表現の有効性:ライブ感があるからこそ流れに乗れるということ(消えてゆくからこそ、表現できるものというのがある。)
例:コンサートや落語

◆バリシチニブ(オルミエント)の承認 21.04.21.:
SARS-CoV-2肺炎(酸素吸入している患者へ)承認
https://www.pmda.go.jp/drugs/2021/P20210419001/530471000_22900AMX00582_A100_2.pdf

第3相臨床試験(ACTT-2)では、日本人症例はバリシチニブを投与しないプラセボ群1症例のみであるので、厳密には日本人への治療目的で投与されたというわけではなさそう

ドラッグリポジショニングであることや海外の成績とほぼ≒で使用可能と判断された模様


奈良県は15日、2月施行の改正感染症法に基づき、県内のすべての民間病院に対して新型コロナウイルス感染者を受け入れるよう要請したと発表した。同法に基づく要請は全国で初めてとなる。同県でも感染が広がっており、患者の受け入れ態勢を整備する。



神戸大学大学院医学研究科附属感染症センター臨床ウイルス学分野の森康子教授らの研究グループは、さまざまな重症度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19※1)患者の血清を国内で初めて多面的に解析し、すべての感染患者において新型コロナウイルスに対する中和抗体※2が産生されており、重症度の高い患者ほど中和抗体価が高いことを明らかにしました。中和抗体産生に伴い、PCRにてウイルスゲノムは陰性になりました。さらに、重症度の高い患者ほどサイトカイン・ケモカイン※3産生量が多いことも明らかになりました。

本研究では、さまざまな重症度のCOVID-19患者12人の血清を多面的に解析し、その免疫応答を明らかにしました。


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックへの対応に続いて、高度なスキルを持った医療職者を職場につなぎとめることが、ヘルスケア領域の次の課題になるかもしれない。その可能性を指摘した報告が、「JAMA Network Open」に4月2日掲載された。
→ https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2778144

・この調査は2020年8月5日~20日にかけて、同大学関連の複数の医療関連機関に勤務する全ての教職員、研修生、計2万7,700人を対象に、電子メールを用いて行われ、5,030人が回答した。調査項目には、COVID-19とキャリア形成や育児との関連を尋ねる質問も含まれていた。

・教職員の55%と研修生の60%が、パンデミック中に生産性が低下したと回答。さらに全体の47%は、COVID-19がキャリア形成に影響を与えることを懸念しており、その割合は特に研修生で高く、64%が強く懸念していると回答した。また、全体の30%が勤務時間の短縮を検討し、5人に1人に当たる21%は離職を検討していると回答した。

 21.08.06.
沖縄で、新型コロナウイルス感染者の増加が止まらない。8月5日までに累計感染者数は714人で700人を超えた。沖縄県によると7月28日から8月3日の一週間で新規感染者数は人口10万人当たり23・61人で、4日連続で全国最多を更新。2番目の東京都の16・94人との差も広がる。

沖縄は、スナックやキャバクラなど「風俗1号営業」店舗数が東京、福岡に次いで全国3番目に多い。そして、人口10万人当たりでは283店舗で、2位の鹿児島の128店舗の倍以上飛び抜けて、全国一だ。(全国防犯協会連合会の2019年12月末現在のデータを基に、記事の筆者が算出した。)



◆10万円給付、ホームレスに届かず 住民登録が要件「みんな諦め」 申込期限迫る
 21.08.09.
https://mainichi.jp/articles/20200809/k00/00m/040/018000c

多くのホームレスは受給できていない。二重支給を防ぐなどの理由から、住民登録が要件となっているためだ。「私たちは国民ではないのか」。当事者からは、諦めや怒りの声が上がる。


◆新型コロナウイルスの母子感染の有無
http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/20210322_shinseiji_covid19_hokoku.pdf

これを調べ新生児診療・管理体制をみた日本初の報告。
母子感染するリスクは少なく、症状は軽いとの結論.
(研究責任者:日大医学部森岡教授より)

2020.9〜10という限られた期間でしたがそれでも2%あまりが陽性になることが報告された



◆ワクチン信頼度 不健康と思っている人ほど低い 大学が調査|NHK 首都圏のニュース

自覚的健康感(self-rated general health conditions)が低い人(=持病ありや喫煙者)ほど、ワクチンの副反応に不安を覚える人が多い
こと→重症化リスクが高い群よりここに着手していかなければならない

 例)副反応に関する情報まるまる公開し、それを積極的に情報提供する
      ×厚労省のサイトに載せて終わり

この自覚的健康感とワクチン接種の関連は和田先生が2015年に調査した研究(資料二つ目参照)にもあって同様な傾向がみられる. コロナワクチンだけでなくHPVワクチンなど、今後予防接種の問題を考えるで参考にできる部分が多い文献

ワクチン信頼度 不健康と思っている人ほど低い 大学が調査(首都圏NEWS WEB, 2021/3/22)
https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20210320/1000061900.html

Mistrust surrounding vaccination recommendations by the Japanese government: results from a national survey of working-age individuals
(Koji Wada, BMC public health, 2015)
https://bmcpublichealth.biomedcentral.com/track/pdf/10.1186/s12889-015-1772-8.pdf



【マスク】
◆米テキサス州、マスク義務化やめる 商業活動、10日に全面再開 新型コロナ 21.03.03.

米国で人口が2番目に多い南部テキサス州のアボット知事(共和党)は2日、新型コロナウイルスのワクチンなど「ウイルスから州民を守る手段を得た」と宣言、マスク着用義務を終わらせ、10日から商業活動の全面再開を認める知事令を出した。

関連した内容を書籍化のやつに書いてます(Draftにコメントよろしくお願い致します)
アディダスのマスク、購入方法は? 8月7日より直営店などで販売。洗って繰り返し使用可能
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f2ca38cc5b64d7a55f0db1c??ncid=newsltjphpmgnews

熱中症を防ぐためにマスクを外していいの? ⇒ 厚労省「屋外で人と2m以上離れていたら外して」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/heatstroke_jp_5f334dcec5b6fc009a5ef4f1??ncid=newsltjphpmgnews

【情報】
Twitterがリプライ制限機能を導入、使い方は? “クソリプ“にうんざり...が緩和されるかも。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f333a1ec5b6fc009a5ed5d9??ncid=newsltjphpmgnews

【その他】
「無言の給食中に手話学習」めぐり論争に。ろう者の女性は「賛成だけど、美談の消費には複雑な思いも…」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f2123ebc5b6b8cd63afb114??ncid=newsltjphpmgnews

コロナ差別に「闘う相手は人ではなくウイルス」。鹿児島市のポスターに反響。担当者に聞いた
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f20cb67c5b66a5dd636a1c5??ncid=newsltjphpmgnews

テレワーク、約27%が「やめた」。新型コロナでも4割が「一度もない」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f0e5d3ec5b648c301f0f983??ncid=newsltjphpmgnews



・現在、日本のコロナ水際対策では、入国拒否対象地域指定後に当該地域に再入国許可をもって出国した永住者の配偶者等、又は定住者の在留資格を有する外国人(以下永住者等という。)の再入国を原則拒否する措置をとっており、日本に生活基盤のある永住者等が再入国できない状態にあります。



20.07.23.

ロックダウン中の今春、NICUにやってくる赤ちゃんがいつもより少ないことを不思議に思ったアイルランドのリムリック病院の医師たちは、2001年以降の毎年1月から4月に生まれた赤ちゃんの体重を調べ、2020年と比較してみた。同病院では過去20年の同期間、毎年約40〜50人の極低出生体重児(1500g未満)が誕生していたが、今年は6月までに4, 5人のみだった。さらに、例年は10〜15人の赤ちゃんが超低出生体重(1000g未満)だったが、今年は6月末に1人誕生しただけだった。

デンマークの研究の規模はさらに大きく全国レベルで、今年3月12日から4月14日のロックダウン期間中のデータを調べ、過去5年間の同時期のデータと比べたところ、28週以内で生まれた低出生体重児の割合が90%も下がったことがわかった。

ニューヨーク・タイムズによると、テネシー州ナッシュビルのヴァンダービルト小児病院のスティーブン・パトリック博士は同病院のNICUで治療を受ける赤ちゃんが今年3月、例年より20%少なかったと述べ、これは早産が減ったことが原因だと考えているという。

考えられる一つの大きな要因は仕事のストレスからの解放だ。多くの医師たちは当初、ロックダウンや新型コロナのストレスから、早産が増えるものと予想していた。だが、在宅勤務に切り替わり通勤時間がなくなり、休息する機会も増えたことが、妊婦の体の負担を減らしたようだ。



国際医療福祉大学の高橋泰教授は、新型コロナの臨床に関わる論文から仮説を立て、公表データを使って「感染7段階モデル」を作成した。

・1万~2.5万人に1人程度という非常に低い確率ではあるが、サイトカイン・ストームや血栓形成という状況を引き起こす
・一般的に、病原体が体内に入ると、まず貪食細胞(マクロファージ)などを中心とする自然免疫が働く。次に数日かかって獲得免疫が動き出し、抗体ができる。

・インフルエンザの場合は、生体(人の体)はすぐに抗体をつくり、抗体検査を行えば、ほぼ全ケースで「陽性」となる。
新型コロナは抗体の発動が非常に遅いことが報告(JAMA. 2020.05.06.)。


・日本の死者数が欧米の100分の1であることについて、以下のような3つの要因の差という仮説で試算を試みた。
第1に暴露率:日本の場合、重症化しやすい「高齢者の暴露率」が低かったのが効いたのではないか。海外では介護施設や老人ホームのクラスター化による死者数が多い。

第2に、自然免疫力
第3は、「発症者死亡率」
欧米人に比べて血栓ができにくいことがある。サイトカイン・ストームが起きても、日本のほうが重症化する可能性が低いと考えられる。

PCR検査はコロナウイルスの遺伝子を探すものなので、体内に入って自然免疫で叩かれてしまい他の人にうつす危険性のないウイルスの死骸でも、陽性になってしまう

ステイホームによって肥満の人が増えると、ACE2受容体が増加し、新型コロナの感染リスクも血栓形成のリスクも高まる。社会活動の停止で暴露率は下がっても、感染率や重症化率が上がる。そうしたバランスも考える必要があるだろう。



・新型コロナウイルス感染症では、発症前に感染性のピークがあり、発症前の無症状の時期から周囲にうつしているというデータが集積してきました。

・新型コロナの感染伝播の総量を100とすると、この発症前の無症状者からの伝播が45%、そして無症状のまま経過する無症候性感染者からの伝播が5%ということで、合計50%は無症状者からの伝播であることが分かっています。

・「咳で発生する飛沫の量と会話で発生する飛沫の量は大きくは変わらない」とする研究(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0021850208001882)もあり、これらのことから症状がなくても会話などで新型コロナが伝播する可能性が示唆されます。

・日本でもご存知の通り5月4日から「新しい生活様式」として屋内では無症状者もマスクを着用することが推奨されています。「無症状の人も含めてマスクを着用する」という考え方をユニバーサルマスク(Universal Masking)といいます。


・中国の北京で124家族335人を対象としたコホート研究をご紹介します。
https://gh.bmj.com/content/5/5/e002794.long

家族内で1人感染者が出た場合に、他の家族に感染が起こった事例は22.3%でした。4つの家族に1つは家族内感染が起こっていることになります。しかし、新型コロナを発症した人が、症状が出る前からマスクを着けていた場合は、家族への感染を79%減らしました (OR=0.21, 95% CI 0.06 to 0.79)。しかし、発症後にマスクを着けても家族への感染は減らさなかったそうです。





https://www.cdc.gov/mmwr/volumes/69/wr/mm6928e2.htm?s_cid=mm6928e2_x
ミズーリ州のスプリングフィールドにある美容院で働く2人の美容師が新型コロナに感染しました。この美容院では、スプリングフィールド市の推奨に基づき、ユニバーサルマスクを実行していました。

この2人の美容師に濃厚接触したと考えられる139人の客は、それぞれ15分以上この美容師と濃厚暴露していたと考えられましたが、なんと誰も新型コロナには感染していませんでした。


*ちなみにマスク着用が推奨されるのはいまのところ換気が不十分となりやすい屋内や混雑した交通機関内のみであり、人との距離が十分に保たれている場合は屋外でのマスク着用は推奨されていません。
日本小児科医会は窒息や熱中症のリスクが高くなるとして2歳未満の子どものマスク使用は不要でありむしろ危険という声明を発表しています




◆オンラインでのお葬式をどう思うか
不透明の遺体袋に入れてそこから出すことができない(COVID-19患者の遺体)というのは、家族にとってはなかなかしんどいかもしれませんね。

https://y-osohshiki.com/column/259?fbclid=IwAR3jFcCE-mF_ilajXZ3Qu8FJe5VOOcoO0F9EF_H-p1wU_2C22nG-J5NINnA



2020年の夏のボーナスを昨年より引き下げた医療機関が約3割に上ることが、日本医療労働組合連合会の集計で分かった。退職希望者が増え、医療現場が回らなくなる懸念も指摘される。
医労連によると、ボーナスを減らす最大の理由は「コロナ禍による外来患者や入院患者数の減少、感染予防対策のための諸経費や人件費の増加」。

コロナによって通常よりも業務が加重になる上、極度の緊張感の中で働いている職員にとって、ボーナスをなくされたり半分に減らされたりすれば気持ちの糸が切れてしまいかねません」と話す。
「コロナで大変になり始めた時期から、心身ともにきつい場面がありました。でも給料のため、ボーナスのため、自分が生きていくために歯を食いしばって頑張ってきました。(中略)私たち看護職がいなくなったら、誰が看護するんですか?誰が患者さんを見るのですか?」(20代女性、看護師)

このままでは退職希望者が続出し、患者対応をする看護師らの人手も不足して、深刻な事態になりかねない」と危機感を募らせる。

・頑張れば報われるという話でもない
・お金くださいってなったのなら、じゃあだれが払うの?を考えないといけない
・お金がない医療機関がさらに収入減ってる状態で、銀行から融資を受けられるというのも考えづらい




米軍人や軍属が日常的に基地の中と外を出入りしているにもかかわらず、米軍が基地内での新型コロナウイルスの感染の詳細な状況を明らかにせず、沖縄で不安が広がっている

隊という組織は感染対策という観点からは極めて脆弱であり(ナイチンゲールはそれの改善のために尽力をしていました)、当然と言えば当然です

◆「コロナで働き方やキャリアに関する考え方は変わった?」|製薬業界 キャリア意識調査
21.01.21.
https://answers.ten-navi.com/pharmanews/20181/

製薬業界で働く242人に「新型コロナウイルスの影響で、働き方やキャリアに関する考え方は変わりましたか?」と尋ねたところ、全体の83.9%が「変わった」と答えました。

コロナによって外勤ができなくなり、働き方の変化を余儀なくされた「開発」や「営業」で変わったと答えた人が9割を超えた一方、「研究」や「製造」では6割前後にとどまり、職種によっても大きな違いが見られました。


◆20. 08.30. イギリスのCOVID-19対策について
マクドナルド、バーガーキングなどファストフードでは、 「私達は清潔第一に気をつけています!」と掲示され、 客から見える限りでは調理、カウンターの全員が 100%マスク、ビニール手袋をしています。

 一方、たまたま祝い事があり、 (生まれて初めて)ミシュランの一つ星に行きました。 ガラス越しに見える厨房、ウエイター、ソムリエの誰も マスクはしていません。 高級な店だからといって、この時期の衛生面を 一番重視しているわけではないのだと気づきました。

マスクについては「慣れていない、 いかにも病人のふりをしているようで周りに失礼だ」など いろいろな考え方があるようです。
コロナの検査・治療代は市民のみならず 観光客、不法滞在者であっても すべてNHSが負担してくれます。


 1 )NHSや医療者への応援
ロンドン一番の商業地区では、大通りの空一面に
”THANK YOU #OURHEROES" と書かれた旗が 数えきれないほど掲げられており、 医療従事者への敬意と感謝が、 国旗とともに閃いています。見ていて少し高揚する感じです。 デパートでは感謝セール開催中で、 売り上げの10%がNHSに寄付されます。

2)「地元で食べよう」キャンペーン
経済活性化のため、8月中の月、火、水は 店内での食事は半額でした。 (半額分は後日、政府から店に支給) かなり混んでいました。 店内席数は密防止のため、減らされています。

3)連絡先の利用
3月に家族が、ICOCAのような地下鉄カードを買い、 メールアドレスを登録しました。 後日、「STAY HOME! 今日の乗車率は〇〇%。 なんとも低くて私達は売り上げは下がるけれど、 皆、家にいてくれてありがとう!」 というメールが届きました。おもしろいと思いました。


◆20.07.26. 新型コロナが弱毒化しているという根拠はない Yahoo news

・2020.03.04. PCRは320件/day
・2020.07.  PCRは3600件/day 陽性率は6%台


・新規患者数と重症患者数のピークは2weeksのんタイムラグ(一波)
・致死率(7月8日、MHLW)
 ー60s 4.9%
 ー70s 14.6%
 ー80s 28.7%
 
・レムデシビルの国内承認は5月7日
・デキサメタゾンも生存率改善の報告


◆21.01.02. 病院一丸、懸命に治療 ベッド空いてもすぐ入院 コロナ3波で張り詰める緊張感

https://tanba.jp/2021/01/%E7%97%85%E9%99%A2%E4%B8%80%E4%B8%B8%E3%80%81%E6%87%B8%E5%91%BD%E3%81%AB%E6%B2%BB%E7%99%82%E3%80%80%E3%83%99%E3%83%83%E3%83%89%E7%A9%BA%E3%81%84%E3%81%A6%E3%82%82%E3%81%99%E3%81%90%E5%85%A5%E9%99%A2/

高度治療室:HUC
第三波では、、、
 ・中等症、重症患者の割合が多い
 ・家族感染が増えている

・医師と看護師で2日に50枚の防護服を消費する具合



◆20.12.28. 製薬MR、デジタル化で淘汰の高波 6年連続減
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODZ079YN0X01C20A2000000

ー2020年3月末時点の国内のMRが前年同期比4.6%減の5万7158人だったと発表した。
ー2013年度がピーク:6万5752人
ーツムラ:過去5年間、MR800人弱、変えていない
     同社の漢方薬処方量は過去20年で約3倍に増加している

◆日本社会にとってコロナ禍とは何か|宮田裕章
https://slowinternet.jp/article/20200716/

・今や研究費のほとんどが医学部に集まるという歪な状況。これはなぜかというと、社会全体のイノベーションがそこに集まっているから

官僚組織一般の課題として、既存業務のオペレーションは得意
 一方、ゼロイチを作るというところにあまりリソースがない
 →不測の状況ではオーバーフローが起こる(コロナ禍)

・userに対しての価値をしっかり設計した上で、信頼されるような繋がりの中でこのプラットフォームを使おう。民主主義下でやるのであれば、人々の理解がなければ成功もしないしやる意味もない(LINE調査)

・コロナ禍は、西側諸国にとって民主主義の成熟度が問われる試金石。どれだけ人権を守りながら社会秩序を維持するかが問われた

・人々の信頼と理解・協力を得ながら、自発性の中で情報共有して課題解決をするという、民主主義の中での課題解決を示すことが重要だろうと。これから先もこの局面は続いていく

各国ともに民主主義の中で自分たちは何を大事にしているか、という議論をしているのですが、日本の民主主義はフランスのように自分たちで市民運動をやって勝ち取ってつくった社会契約ではない。戦後統治に当たったGHQによる、いつの間にかできた社会契約に基づいたもの。それもあり、自由やプライバシーのバランスなど、民主主義の根本を問い直すような議論は避けられたまま今日に至っている。

・テクノロジーによる解決自体が「デジタル・レーニン主義」的な監視社会への接近であると考える人も多い。
ただこの議論には意味がない、思考停止。技術主義か、反技術主義かという議論に意味はない。最初から批判的技術主義以外の選択肢はないことは明白(技術とは、定義的にそういうもの)。どのテクノロジーをどう用いるのが妥当なのかという議論以外には意味がない。これは最初から完全に政治的な議論。

ここで差を生んでいるのは、民主主義の成熟度の問題でしかない。これは民主主義の歴史が浅い台湾に、この国の民主主義が追い越されてしまったことを示唆する。

・感染対策と人権のバランスをどうとるのか、という問題は政治の話

・命のやり取りを含むような政治的な選択を議論する土壌がこれまでの日本の社会にはなかった(成熟度がない)。この国における言論空間が完全に閉じたネットワークの中での相互評価ゲーム、つまり高感度獲得の大喜利ゲームに飲み込まれているから。

・結果、問題そのものに対してアプローチするのではなく、問題についてのコミュニケーションについてアプローチする方が効率が良くなっている。「〇〇が不謹慎な言動をとった」とかいう言説のほうが前に出てしまい、最終的には政治的な決定にも影響を与えてしまっている。

・この国はまさに法の支配ではなく人の支配、政治的な選択ではなくメディアの印象操作で問題に対応しようとした

・究極的には日本社会自体が、ああ言った同調圧力による私刑で社会的制裁を行う文化を是認している問題。つまり、「この国では法の支配ではなく、人間の同調圧力による支配が優先される」と宣言しているのと同じ

・法というのは建前で本音は人である、原理ではなく文脈である、それで結果的にオーライ2位なっていればいいじゃないか、という考え方でやってきた
・制度の改革と啓蒙をセットで行うことが大事

・教育の本質というのは、一人一人に向き合って、人生の可能性を引き上げるとか、その人にとって必要なスキルのコーチングをする愛みたいなところなので、そこに時間を使えばいい(リモートによって手が空いた教師ら)
・リモートが入ることによって教育をどう変えられるのか、という問題のはず。
 「どう劣化しないのか」という議論にしか発展していない
・今は教育の本質とは何かを考え、遠隔学習が入ったことによって我々が拡張できる新しい体験をデザインするとき

・教育現場では自宅にWi-Fiが飛んでいない家庭や、パソコンを持っていない家庭があるので、リモート授業は教育格差を再生産する」という意見がある程度力を持ってしまう。そうすると、リモート授業の導入そのものに大きなブレーキがかかる。その結果として、「じゃあ学校の先生が一人ひとりの家にプリント配って歩きましょう」という話になって、どうすれば情報環境の整っていない子どもたちをケアするかという発想に進んでいかない。

 これと同じようなことがあらゆる分野で起こっていて、要するに意識高い系は目先の新しさに踊らされて問題の本質をとらえられずに空回りし、既得権益側は自分たちが改革の主役になれない嫉妬からますます保守的になる。その結果として、結局、満員電車も判子も成果じゃなくてメンバーシップに対して給料が払われる日本的雇用も、陰湿な半強制飲み会の欠席裁判文化も生き続ける。

・たった5日刻みの10日間の中で、東京のテレワーク実施率は30%から40%になって50%に増加しました。普通は2年か3年ほどで徐々に変化するようなことですが、それが5日のうちで変化した。

・ロジャースの普及曲線にもあるように、物事が大きく変わるときは、イノベーターやアーリーアダプターから変わっていきます。つまり、いきなり全部変わるというより、1%から3%に訴求して、それが15%くらいになって、40%にいったところから一気に流れが生まれてくる、というモデルですね。この変化の兆候を掴んだ3%から10%くらいの人たちが生まれるだけでも、一石を投じることにつながると思うんです。それがたとえ小さな波紋だとしても新しい波を作ってインターネットそのものの評価軸や、作り手たちの意識を変えるのであれば、それが社会変革にもつながるかもしれない。そこから流れを作っていけるといいですよね。

・インターネットのこれまでの課題の一つに、フレーミングや分断がありますよね。自分たちの「いいね!」がいわゆる承認欲求を満たすことができ、同調ができる一定の集団に固執していくことによって、それ以外の集団に対する想像力がまったく醸成できなくなってしまっている。

・要するに、自分たちのソーシャルなネットワークからはみ出ている人たちとは共生していかなくていい、と思っているわけです。この前提を崩すものが必要なのだと思います。

・そうじゃなくて、「単に隣りにいるだけで、まったく交流もないし、共感もしないけれど、とりあえず何も考えず協力するのだ」じゃないと感染症対策なんてできるわけがない。


20.11.15.新型コロナワクチンが「90%の有効性」ってどういうこと?
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/100400036/111000011/?n_cid=nbpbto_twbn
・例えば、1000例にワクチン、1000 例にプラセボを接種し、ワクチン接種群で100例が疾患を発症し、プラセボ接種群で 200例が疾患を発症すると、有効性は50%となる。

・世界保健機関(WHO)は、2020年4月末、COVID-19のワクチンに求められる望ま しい有効性として「少なくとも70%」、「最低でも50%以上」との見解を示してい る。米食品医薬品局(FDA)も

・また、抗体依存性感染増強(ADE)やワクチン関連の呼吸器疾患増強(vaccine-associated enhanced respiratory disease:VAERD)も含め、安全性の新たなデータが出てくる可能性もあるだろう。

BNT162b2は超低温での管理が必要となり、-60°Cから-80°C程度で輸送したり、保 存したりすることが必要になるとみられる。

・BNT162b2は、融合前の安定化したスパイク蛋白質遺伝子をコードした自己増殖性の mRNAを、脂質ナノ粒子に封入したmRNAワクチンだ。投与後、mRNAから融合前の 安定化したスパイク蛋白質が発現し、SARS-CoV-2への免疫を誘導する機序を持つ

◆20.07.07. HUFFPOST オンライン授業しか受けられない留学生は帰国せよ。アメリカが新方針を発表 

- USでは、オンライン授業しかない学生を強制的に帰国させる。
- 対象になるのは、学業や技術研修を目的とするためにアメリカに留学している人たちだ(F-1、M-1ビザ保持者)。 
- 外国人からの授業料を獲得したい大学は授業を再開させると思いますが(アメリカの大学にとって外国人学生が支払う学費は極めて重要な収入源)、どうなるんでしょう?

◆20.07.05. 新型コロナ感染者増で新宿区など都内の医療機関はどうなっているのか
Yahoo news.

- 第二波のときに医者が何を考えていたのか
- 入院、重症患者が少ない
 その理由の考察
1. 若い世代の感染者が多いため軽症者が多く、ホテルなどで経過観察されている

2. 新型コロナ患者を診療する医療機関が増えている

3. 「発症から10日」で退院できるようになったため、入院患者の退院までの期間が短くなっている
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200705-00186454/

◆20. 07.05. 看護師・保育士の「卵」実習できず 代替授業でも経験不足の不安 新型コロナ

・バーチャルによる実習なんかも行われている


https://mainichi.jp/articles/20200705/k00/00m/040/085000c?cx_fm=mailyu&cx_ml=article&cx_mdate=20200705

◆第1波 知られざる生と死の現場 ~そのとき家族は 医師は~
・ECMOをつけたいけどつけられなかった症例が存在していた(日本)
・「年齢」を生命維持装置の適応可否の要件としていた(アメリカ)
・今求められているものは「死生観」ではないか

・第一波で使われたECMO: 120台
・日本国内にあるECMO: 約1,400台

・今回、エクモをつけた患者の救命率は7割を超えた一方で、機器を扱える人材の不足という課題があらわになったと指摘します。

https://www.nhk.or.jp/gendai/articles/4435/index.html

-人工呼吸器もECMOも時間稼ぎですし、幅をもたせてみれば酸素療法も時間稼ぎに過ぎません(そして多くの患者は急性憎悪せずに軽快していく)。


リープフロッグ型発展(リープフロッグがたはってん、英:Leapfrogging)
既存の社会インフラが整備されていない新興国において、新しいサービス等が先進国が歩んできた技術進展を飛び越えて一気に広まること。リープフロッグ現象ともいう。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%95%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%B0%E5%9E%8B%E7%99%BA%E5%B1%95
◆20. 06. 18. World Bank
新型コロナウイルス感染症の流行により、学習機会が永遠に失われ、数兆ドル規模の逸失利益の恐れ

現在、生徒である世代の将来的な逸失利益は10兆ドルに上るとみられ、各国は学習貧困からの脱却に向けた軌道から外れることになる、と世界銀行の新報告書は指摘している。

https://www.worldbank.org/ja/news/press-release/2020/06/18/covid-19-could-lead-to-permanent-loss-in-learning-and-trillions-of-dollars-in-lost-earnings?cid=EXTIK_Tokyo_eNews_P_EXT

◆週刊東洋経済 21.01.23.

コロナ禍の経済的影響は、次のような過去にない特徴を持っている。
1つは、通常の経済活動が突然、取引当事者以外へ損失を与える「外部不経済」を持つようになったことだ。外出を伴う行動が感染を広げてしまうからだ。
2つ目は、ショックが特定の業界に集中することだ。対面を伴う旅行業や外食業が大打撃を受けたのがその典型である。
3つ目は、これらの外部不経済と経済的打撃が時間限定的なことだ。いずれワクチンが普及し、感染が収まれば、外部不経済も特定業界への打撃も雲散霧消するはずだ。つまり政府は、時間限定的な外部不経済と特定業界への打撃にどう対応するかが問われている。

こう考えると、Go To キャンペーンはある意味でうまく工夫されていた。効果は打撃を受けた分野だけに及ぶものだし(分野限定的)、不要になったらキャンペーンをやめることができるからだ(時間限定的)。だが実施してみると、次の難点が明らかになった。


第1は、政策実施のタイミングだ。今回は、実施後に感染の再拡大が起きたため、思い切ってキャンペーンを展開できなかった。タイミングが早すぎたといわざるをえない。
第2は、政策のアナウンスメント効果である。どうやらこの政策は、国民に誤ったメッセージを伝えてしまったようだ。Go To キャンペーンが始まったとき、多くの国民は「政府が奨励するのだから、今後は積極的に旅行や外食をすべきなのだろう」と受け止めた可能性がある。これは感染の収束を難しくさせたかもしれない。
確かに、このキャンペーンが感染を広めた可能性はある。しかし、それが感染拡大の主因とは考えられないし、このキャンペーンを修正しても感染を封じ込めることはできないだろう。今後の政策展開に当たっては、国民に正しいメッセージが伝わるよう、よほど注意すべきである。
第3は、政策手段の割り当てである。今回は、生産者の所得を補塡するために、関連需要を拡大するという政策手段を割り当てた。しかし、旅行、外食などの消費者行動には外部不経済があるのだから、むしろこれらの需要は抑制するのが正しい。
筆者が最も理にかなっていると思うのは、旅行や外食消費に課税し、その税収で業者の所得を直接補塡することだ。誰もが「こんなときの増税には賛成できない」と考え、実現は難しいとすれば、せめて、Go To キャンペーンの予算を業者の所得補塡に回すべきだったのではないか。

【うがい薬】


●“うがい薬発言“で殺到した客や問い合わせ。ドラッグストア店長の苦悩「満身創痍な状態が続いている」
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f2e34a6c5b64d7a55f3ae7a??ncid=newsltjphpmgnews

●イソジンなどを勧めた吉村洋文知事に抗議。「治療に支障きたしている」と大阪府歯科保険医協会
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f2ce996c5b64d7a55f14a57??ncid=newsltjphpmgnews

●イソジンなどのうがい薬、妊婦などの使用は“注意“が必要。使い過ぎると「ポビドンヨード」過剰摂取の恐れ。胎児に影響及ぼす可能性も
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5f2a0ddfc5b6a34284c0c28d??ncid=newsltjphpmgnews

◆ 風に対してのうがい薬騒動について 17.01.23.
・予防の鉄則は「手洗い」と「うがい」です。
・国内で過去、その疑問を検証した研究が行われました。京都大学などの研究グループが、2005年に発表したものです。


うがいによるカゼの予防効果を「ランダム化比較試験」という方法で調べたところ、うがい薬を「使わない」ほうがカゼが予防できるという結果が明らかになったのだそうです。

◆ 20. 08. 04. 
ぼくが思うこのコロナ禍での一番のダメージは、世界中のあちこちで、神を敬う儀式よりも「現実」を優先することを社会としてキッチリと決めざるを得なくなったことだと思います。

じゃあ、宗教って、結局は現実のおまけだったの?
ほんとにそう言っちゃって良いの?
みたいな。

長い歴史が一瞬で、、、

◆COCOA 1000万DLまでたったの40日 宮坂学.

COCOAが1日で38万増えて950万DL。今週中に1000万DL到達かな。他のアプリの1000万到達は、、
LINE 6ヶ月
https://japan.cnet.com/article/35012644/
PayPay10ヶ月
https://about.paypay.ne.jp/pr/20190808/01/
メルカリ19ヶ月
https://markezine.jp/article/detail/21855
結論:COCOA健闘→40日で到達は驚異的→みんなで使おう

FiNC 43ヶ月
https://www.jiji.com/jc/article?k=000000236.000027329&g=prt


◆「死体を燃やした時に…」 新型コロナに関する17の「間違った情報」に70%以上の人が触れていた

◆COVID-19 stigma induced by press releases in Japan: It’s time to reconsider risk communication learned from the Fukushima Daiichi Nuclear Disaster
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jea/advpub/0/advpub_JE20200247/_pdf/-char/en

◆【経済団体からの「コロナ感染症対応としての規制・制度の見直し要望」への対応についての回答】
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/publication/p_index.html?fbclid=IwAR0-hFvmRUbaILTEKUuQzOtVrfwEcew5c5Yumsqp71B4TYIanHzuyN7wTS0

【押印についてのQ&A】
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/publication/document/200619document01.pdf?fbclid=IwAR3xEDb1uOZkYHl-jutpad0XBwPP_rbY3H-M4uSxxuIqGXJKOPNQT2rmCUg


◆人間開発指数史上初の減少:

◆Early SNS-based monitoring system for the COVID-19 outbreak in Japan: a population-level observational study

 
◆【特別寄稿】イスラエルにおけるコロナ禍――ユダヤ教超正統派と世俗派のあいだで|山森みか | ゲンロンα
https://genron-alpha.com/article20200530_01/ 

|TALK 05|松本卓也 × 東畑開人|ケアが「閉じる」時代の精神医療── 心と身体の「あいだ」を考える | HAGAZINE
https://hagamag.com/series/s0065/7603 
今大局的に語ることについて、また「ゼロベース」で考えることについて、このような見方をしたことがなかったので眼から鱗でした。

◆Those Who Come Early: Reflections on the Social Standing of Senior Citizens in the Time of the COVID-19 Pandemic in Japan | Somatosphere
http://somatosphere.net/2020/those-who-come-early.html/
日本にマスク騒動などについて書いています 

◆Revisiting the 1957 and 1968 influenza pandemics
歴史学者によるCoVID-19の過去の疾患と対応の比較

◆A history of the medical mask and the rise of throwaway culture
医療用マスクについての歴史

◆ビデオ通話についてのあれこれ

現象学的社会学のシュッツ。
Shutz explained this dynamic in terms of “gradations of immediacy”—the more “symptoms of the conscious life” that flow between communication interlocutors through a given technology, the more direct that relationship is (1967).

他の現象学者。
Video-chat software first became commercially available, phenomenologists like Shanyang Zhao suggested that even with this more “embodied” form of “face-to-device” computer mediated communication (CMC), only a “limited amount of nonverbal cues can be gleaned from voice and image transmitted over distances” (2005).

◆Stigma and the Logics of Wartime
戦争の比喩を使うことについての記事
The Covid-19 crisis is a global public health emergency; it is not a war. While NHS workers are doing invaluable work, and they should be commended for this, they are also first and foremost doing a job. They are workers, with rights, deserving of protection. We should not expect them to risk their lives; nor promote this expectation through positive exceptionalism or negative stigmatization. As criticism of Covid-19 war metaphors begins to mount, we must also address the double-faced othering that it implies and call out the repercussions of the stigmas it invokes. As importantly, we should recall our own complicity with this othering process, as we look to our healthcare professionals to embody our hopes and quell our fears.


◆“Without a patient for a text”: Medical Education in the Age of COVID
https://medicalhealthhumanities.com/2020/05/15/without-a-patient-for-a-text-medical-education-in-the-age-of-covid/

Until that time, schools have adapted by offering a virtualized curriculum. We have Zoom lectures regarding the virology, the epidemiology, the ethics of COVID. These are wonderful lectures from distinguished thinkers and clinicians. Medical students have volunteered their time sewing PPE, transporting food items to shelters, and doing phone triage for COVID+ patients. Between lectures and volunteer experience, we are learning important things about organizational management in the time of crisis, about clinical trials and drug development, and about telemedicine and triage.
But it really doesn’t fulfill me in the way it does to take care of patients face-to-face.

◆コロナ禍におけるTraditional Chinese Medicineについて

◆「ネットの存在が思考停止を引き起こした」東浩紀が新型コロナ時代に考える人文知の価値 ​20.05.25.

僕は基本的に、今まで人間が人間について考えてきた知恵を、ちゃんと受け取って未来につなぐというのが人文知のスタンスだと思うんです。つまり、ゼロから始まる人文知はない。絶対に過去の哲学だったり文学だったりといったものの蓄積の上に存在しています。それはいわゆる自然科学とは違うんですね。過去の伝統、過去の文化といったものをちゃんと引き受けて前につなぐというのが、僕が考える人文知の基本的な軸です。

そういう過去の記憶を僕たちが失っていることが、今回の新型コロナによる危機でも見えていると思うので。そういうことに対しては違う視点を発することができるのかなと思っていますね。

それは文学部不要論とか、その手の話が議論されるときに常に言われていることですよね。つまり、これを勉強したからこれがわかるという、ちゃんとしたメルクマールがない。メルクマールがないので役に立った感じもないし、なんのためにお金を払っているのかもよくわからない。これが人文知の特徴なんです。ただ、全部が数値目標になって、達成度が測れるものだけが知識ではない。それ以外のものも人間にはいっぱいある。ところが、特にインターネット社会になってから、とにかくいろんなものが数値化されるようになった結果、あらゆる知識の形や言葉の形を数値目標に合うよう最適化していったんですよね。

たとえば、作品や言葉のような文化的なもので人を感動させることは数値にならない。けれども、アクセス数は数値になる。感動させることとアクセス数は本来なら全然違うものなのに、インターネットをやっていると、これが同じもののような気がしてしまうわけです。いろんな人に届くということとアクセス数って本当は全然違う。ところがアクセス数は測れても、人の心にどれだけ届いたかは測れないから、とりあえずアクセス数でビジネスを立ち上げようとなってしまう。

「本当はこれだけではなかったんじゃないのか?」ということを問題提起するものとして人文知はあるんです。簡単に言うと、数字以外の大切なものがあるということですかね。ありきたりですが、最終的にはそういうことだと思います。

自分たち人間の限界を知ることも人文的な知の非常に重要なところだと思うんですね。

当たり前ですが、身体的接触がなければやはりいろんなもののクオリティも下がるし、そもそも宅配や、保育、介護といった身体的接触が必須の仕事をしている人たちもいる。そういうことを全部忘れて、全部オンラインでいけると言っていることについて、僕は「コロナ・イデオロギー」と呼んでいます。

90年代の「カリフォルニアン・イデオロギー(情報技術が人間の可能性を最大限に引き出し、自由にするという観念)」の延長線上にあります。また、カリフォルニアン・イデオロギーのあと、リチャード・フロリダという経営学者が、これからの社会を導くのは「クリエイティブ・クラス」になると言って人気を博しました。クリエイティブ・クラスというのは、弁護士やアーティストや科学者など、シンボルを使って価値を生み出す人たちのことです

去年、表現の自由が話題になっていましたが、集会の自由なんてある意味表現の自由よりもっともっと深いところにあるものです。そう考えると、集会禁止ってものすごく政治的な自由をつぶすものですよね。

やはり、ITだなんだと言っていたものの、自分たちは感染症ひとつ相手に何もできなかったじゃないかという話からスタートするべきでしょう。等身大の私たちが現実を認識しただけなので、僕はそれが健全でいいと思っています。その上で、人類は大して進化していないんだから、あんまり夢を持たないほうがいいぞということをちゃんと言っていく必要はあると思っています。

これも自然発生的にそうなっていったんですが、たとえば30人とか40人の授業があったら、20人くらいが徹夜で飲む変なスクールなんですよ。そうすると生徒間にもいいコミュニティができるし、講師が深夜まで残ってくれることもあるから、そこで貴重なコミュニケーションが生まれるんですよね。いわばハプニングのようなものなんですが、これこそが生徒のモチベーションや能力を上げていく。このハプニングがオンラインでは生まれないんですね

でも誤配は定義上、事前に売れないし数値化もできないんですよ。飲み会はあくまでも自発的に起こるし、ハプニングとして起こる。でも、生徒になった人間たちにとっては、そっちのほうが大事だという。

だからこのハプニング、誤配の部分がなければ、いろんなコミュニケーションのクオリティが落ちるというのが僕の考えなんです


◆新型コロナウィルスは地球からの声。思想家、サティシュ・クマールは語る。「この危機から私たちは何を学べるのか?」20.05.20.

コロナ禍は戦禍よりもひどい。戦争は人によりはじまり、人により制御または収束される。しかし、新型コロナウィルスは自然の力の表れであり、人類がコントロールできる域を越えている。

多くの人は科学や技術を通じ自然を征服できると信じている。しかし、自然を征服するというような話は、まったくの人間の傲慢であると、新型コロナウィルスを通じて自然は明瞭に伝えてくれているようだ。新型コロナウィルスは人類の脆弱性の現実を私たちにはっきりと思い出させる。

自然を征服するという人間の欲望は、人間は自然から独立・分離しており優位な力を持つ、という考えから生じてきている。この二元論的思考は、森林火災、洪水、気候変動、地球温暖化や今回の新型コロナウィルスのパンデミックなどの自然界の大変動に、私たちがうまく対処できない根本にある考え方だ。私たちは、自然を征服できる技術的方法を見つけることができると信じているようだ。

加えて、私たちは自然の原理原則の中で自然と共生した暮らし方を学ぶ必要がある。人間はほかの生き物と同じく自然界の一部であり、それ以外の何者でもない。それゆえ、自然と共生し生きることは、私たち人類がこの危機から学ぶべき最初の教訓である。また、私たち、今を生きる世代の緊急の責務と言える。

・2つ目の教訓は全ての人類の行動には必ずその結果が伴うということ。

・危機とは機会である。自然の進化の過程において、これまでたくさんの危機があった。生命はもがきながら長き時間をかけ進化を遂げてきた。誰にも分からないことであるが、この痛みを伴うパンデミックは、新しい意識を、命の調和の意識を、思いやりと分かち合いの意識を、愛の意識を生むことだろう。


◆科学的根拠に基づいて「9月入学」を考える
慶応義塾大学 総合政策学部 20.05.18.
中室 牧子

◆「学校って、なくてもいいんじゃない?」......!? 20.05.14.
休校を機に、とくに中学、高校、そして大学では、オンラインでの学習提供が、飛躍的に充実しているようです。そうなると、受け手である児童・生徒・学生(家庭)の方も、オンライン学習のノウハウを身につけざるをえない。学習コンテンツの視聴やレポート提出だけでなく、映像、チャットを使った双方向・多方向コミュニケーションのスキルも含めて。

子どもにとって、学校がないことで一番の痛手は「友達と会えないこと」のようです。学習のことでも、学校活動のことでもない。友達が毎日一緒にいるっていうのは、学校のメイン機能ではなく、派生した現象。
親が休校で痛感するのは、学校が子育て機能を担っていたことではないでしょうか。学習がオンラインでも可能なのにもかかわらず、親が学校を希求するとしたら、それは、学校に子守機能を求めているということではないかと私は思っています。そうなると、学校がなくても、子守をしてくれる人がいればそれでいい? 子どもの居場所があればそれでいい?

学校がどんな機能のところだっていい。とにかく、地域の子どもたちが毎日集まって来てくれるこの場所で、私は子どもたちと泣いて笑って一緒に過ごしたい。普段からそう思っていたけれど、これだけ会えない日々が続いたことで、切実にそう思いました。この仕事を奪われるなんて、身を切られるように辛い。きっと、そんな気持ちでいる先生は、私だけではないはずです。


◆社会学者の宮台真司さん 友達って何?/プロに聞く 20.05.23.
そもそも、補償も融資もない以上、自粛要請に従う必要はない。憲法が生存権を保障するからです。それでも従えというのは、法的にも道義的にも無理がある。正義を求めるなら「休業要請には補償、融資を」と政府や自治体に迫るべきです。自粛で生活に困る事業者や勤労者の痛みに寄り添うなら、要請に従わない者をたたくなんてありえません。感染対策をした上で、生活費のために仕事をするか否かは、各人の判断であるべきです。「自粛警察」は、他人の痛みを知ろうとせず、お上に依存し、周囲に同調して噴き上がっているだけの、クズです。

正義とは、法律に書いてあるから、みんなが言っているから、ではありません。困っている人を法を破ってでも助けることも、正義でありえます。法を破って助けるか、法を守って見捨てるか。真っ白な正義などありません。戦争や死刑執行の場では、人を殺すことさえ正義だとされます。正しさは、時代や状況で変化するもの。だから、自分で考えるべきなのです。


◆McKとBCGの視点 20.05.22.
コンサルといえばマッキンゼー(Mck)とボスコン(BCG)ですが、両コンサルティングファームがファクトに基づいたかなり精緻な現状分析やニューノーマル(という名のもとの未来に対する提言)を書いてますね。さすが。
・Globalなデータがほとんどなので、Narrativeとはほぼ真逆に位置するようなデータの羅列です。世界のマクロトレンドっていう感じですね。こういう大きなファクトベースの議論をローカルに落とし込んだ時にどうなるのかっていう話を我々が担っているわけですね~たぶん。
・視点はもちろんインダストリーに寄ってしまうのですが、BCGの7 new standardなどは議論を構造化する際の検算なんかに役に立つかもしれないです。
1 Smart work (more remote, lower cost)
2 Comprehensive health and wellbeing
3 Flexible workforce
4 New talent and skill paradigm
5 Leadership with head, heart, and hands
6 Purpose-driven organization and culture
7 Resilient and Bionic organization
McK: https://www.mckinsey.com/~/media/McKinsey/Business%20Functions/Risk/Our%20Insights/COVID%2019%20Implications%20for%20business/COVID%2019%20May%2013/COVID-19-Facts-and-Insights-May-6.ashx?fbclid=IwAR3oQt4VMfnqVZxd69wA2AY3MzB2RQiMMCdg65DEF92twmzCar0-t3nSRKU

BCG
https://media-publications.bcg.com/BCG-COVID-19-BCG-Perspectives-Version5.pdf?fbclid=IwAR1rmG0QsMGq7rMQ9i8ZyzxctWlQNw9i23tDt6K_jOQkCaEm708VD0OW5M4

◆パンデミック下の日常と孤独のためのインターネット 20.05.20.

しかし パンデミックは、二者択一を迫る。そのことで「ばらばらのものを、ひとつにまとめる」ことを要求する。安全か、それとも自由か。国家の監視と統制を受け入れるか、それを拒否してリスクを受け入れるか。大衆は前者を選ぶだろう。多くの社会は、民主主義という制度に支持されて監視と統制を受け入れるだろう。この国でも、パンデミックに対する社会不安を背景に超法規的な国家による行動規制を求める声が多い。そしてこの選択を、ウィルスへの感染リスクも社会的混乱のもたらす経済的損失のリスクも相対的に低い文化人や大学人、マスメディアなどが批判することに、残念ながら多くの人々は説得力を感じない。彼らが生命の危機のリスクを受け入れて、自由を守れと述べたとき、そのリスクを引き受けるのは彼らではなく階層的に分断された人々であることは自明だからだ。僕は現時点(2020年4月)においては、ある程度の監視と統制は不可避であると考えている。しかしその一方で多くの人々は、監視国家的なアプローチに対するこのなし崩し的な肯定のリスクを、低く見積もり過ぎていると考えている。

僕の回答は監視が不可避であるならば、その監視が自由を侵害しないための知恵を絞るしかない、というものだ。
具体的には防疫のために取得された個人の情報のそれ以外の目的への本人の同意のない参照の禁止、「忘れられる権利」の保護、自分のデータにいつ、誰がアクセスしたのかが記録され、追跡可能にすること、そしてこれらを可能にする情報環境と法の整備が暫定解だ。ここにはインターネット初期の電子公共圏のための試論から、電子政府の導入に際する実務的なものまで、膨大な議論の蓄積がある。そもそも、国民総背番号なくして行政の電子化と効率化はあり得ないし、治療医学から予防医学へのシフトは生権力そのものである身体のリアルタイム管理(監視)を前提とする。すべてはコロナ禍以前からはじまっていた問題の表面化に過ぎないのだ。そして、誤解してはいけないが、ここで述べられているのは技術的な解決ではなく、既に存在している技術をどのような倫理に基づいて応用するかを問うアプローチで、つまり極めて人間的な、政治的な領域での解決が必要なものだ。

民意の支持を背景にした、ルールの有名無実化は歴史が教える通り、ポピュリズムと全体主義の温床以外の何者でもない。



現行のSNSのプラットフォームによる寡占的な支配は、本来自律分散的なものであるインターネットを擬似的な中央集権的なものに組み替えている。

そもそも2010年代とはSNSによって、人間が非日常に動員され続けた時代だったのだ。そして、2010年代はモニターの中の他人の物語に感情移入する時代から、自分の物語をモニターの中に発信する時代へ切り替わった時代だったのだ。...それは、モニターの中の「他人の物語」を受信するよりも強い快楽を、世界に素手で触れている感覚を与える。

 僕は外部に出ることの価値をまったく否定したいとは思わない。人々が外部に接することの価値は、出会いにある。自分が選択したものではない事物に偶然触れ、そのことで変化が訪れる。目当ての本を買いに本屋に出かけて、偶然目にした本を衝動的に買って帰る。このインターネットにはまだ補えない機能を、街頭に出ることはまだ保持している──それは当たり前のことだ。しかし、僕は問いたい。この10年のあいだ、SNSによって動員されたそこは本当に「外部」だったのか。偶然目に写り、耳に入るものに溢れた出会いの場だったのだろうか。

世界を見る目と、走る足腰がなければ、どこに動員されても結局出会えるものは一つもない。

 僕たちが外部に触れて何かと出会うとき、その相手をつい、人間に想定してしまいがちだ。しかし人間という社会的な動物は厄介な存在で、うまく距離感と進入角度を調整して触れないと、たちまち閉じた相互評価のネットワークの中に取り込まれてしまう。そして、自分で考える力を失う。だから僕はときには孤独に、人間「ではない」事物に触れることが重要だと思う。それはモノであっても、場所であっても構わない。人工物であっても、自然物であっても構わない。他の人間と対話することではじめて見えるものがあるように、人間「ではない」事物に、孤独に触れることではじめて見えてくるものもある。僕たちはいつの間にか、閉じた相互評価のネットワークの中に閉じ込められることで、そのことを忘れてしまっているのではいかと思う。そしてその忘れ去ってしまったものが大きすぎるために、非日常へ動員され、より強固に閉じた相互評価のネットワークの中に閉じ込められ、考える力を失ってしまうのだと思う。


COVID-19後の世界2 20.05.18.
危機以前のシステムを遮断する振る舞いを想像する ブルーノ・ラトゥール

コロナウイルスの第一の教訓は同時に、最も驚くべき教訓である。数週間の内に、世界中の至るところで同時に、減速や方向転換は不可能だと言われてきた経済システムを停止するのが可能だと、実際に証明できたのだ. 

「グローバリゼーションのせいで」何ものもそれを脱線させることはできないのだと。ところが、まさにそのグローバル化という特徴こそが、かくも見事な発展をこれほどまでに脆弱にしている。逆にブレーキをかけて、突然止まることもできるのである。


◆新型コロナウイルスにみる排斥と科学主義 20.05.19.

「念のため」に潜む危険
 リスクは高めに見積もって避ける方が安全ではないか、と考える方もいるでしょう。しかし、他者に対して課す「念のため」は、容易に「危険である」にすり替わり、「排除せねばならない」という差別へと発展し得ます。
「子ども遊具くらい多少の不自由をさせても問題はないだろう」
という感覚で始められたマスク着用の「推奨」が、
「万一子どもが感染を広げることが判明したら、責任が取れない」
「危険の芽は全て潰すべきだ」
と、いつの間にか公園で子どもが遊ぶこと自体の忌避にまで発展している例がみられることからもそれが分かります。そしてランナーや遊具程度なら大した影響がないから排除してもよいだろう、と考えるうち、その「許されない境界」はどんどん拡大してしまうのです。
「あの集団は危険かもしれない」と考える人が一定数を超えると、多数決を頼みにしてそれらしいグループを排斥する。これは多くの差別の原因となる危険な兆候です。「念のため避けた方が…」と感じた時にこそ、私たちは立ち止まって考える必要があると思います。


特定グループの排斥は、しばしば数値を用いて正当化されることがあります。
数字自体が安全・危険の性質を持っているわけではありません。危険か否かを決めているのは人間の感情なのです。
個々人が価値観を元に選び取るという点では、リスク選択は算数ではなく国語、あるいは哲学の問題だからです。


「科学リテラシーの欠如」「計算ができない感情的な人々」
と、住民側の能力不足に帰する認識が、とくに科学者の間でよく見られました。しかし、実際には、十分な安心を得られなかった方々の多くは、科学が理解できなかったわけではありません。そこで説明される「科学」が自分の暮らしを肯定してくれない、と見切りをつけただけなのです。


 正解から外れた集団を排除しよう、とする行動には、倫理以外にも問題があります。それは、
「この集団を排除している限り自分は安全でいられる」
という誤った安心感を持ってしまうことです。
 何かを排除すれば安心、というそのようなゼロリスク信仰はどこから生まれるのでしょうか。日本においては、古来ある「ケガレ」の文化が科学主義と相まって、この潔癖を増強しているように見えます。


つまり、数値に頼り、境界を作っている限り、私たちはその先にある病・死というリスクが「誰にでも起こり得ること」という事実を直視できないのではないでしょうか。その結果排除すれば安全、という安心感にすがることをやめられないのではないかと思います。

犯罪の取り締まりが法律や警察という第三者に任されている理由は、「自警」が容易に「社会の無駄を排除する」という危険思想へつながるからです。リスクをコントロールしよう、という正義の延長には暴力があることを、私たちはもっと自覚すべきなのかもしれません。


◆「外出自粛は自殺者数減少に効果的」という仮説が成り立つ? 20.05.14.
2020.04. の自殺者減少の要因は何か。

“このニュースを見て、「経済死んでも、自殺者減ってる」と思うのは短絡的。自殺要因の発現から自殺で亡くなるまでの日数は平均7.5年(中央値は5.0年)。人は悩み続けて最後に死を選ぶのだから。”

1. 経済的な影響による自殺は確かにもっと後にくるだろう
2. 経済的影響は一度おいておいて、ほぼリモートになって対面の機会が減ったことでメンタル的な影響があるのではないか?
3. そもそもメンタルの不調と自殺者数が綺麗に比例するわけではないだろうから、自殺者数減だけで何らかの結論を導くのは早計だろう
そうなると
 「自殺者数が過去5年内で最大級に減少しているのは事実。とするとその背景は何か。」「外出自粛はメンタル面にどう影響しているか。  (と同時にそれを、どう測るのか、そもそも測定可能なのか。)」という二つの問いがでてくる

cf. *自殺の動機についての統計
https://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/jisatsu/H30/H30_jisatunojoukyou.pdf
ただ、そもそもの話として、このようなデータは参考にはなるかもしれませんが、そこまで信頼できない。人が自殺する理由を一言にまとめられるものだろうか、という話。

cf. 東日本大震災後東北で一時的に自殺率が低下したが復興期になると全国平均を上回っていたようです。歴史を紐解くとまた見方が変わるかもしれません。
https://www.asahi.com/sp/articles/ASN396GGFN2NUNHB01C.html

◆もしパートナーが感染したら… 新型コロナ、ゲイの私がいま向き合う「プライド」
 20.04.27.
LGBTを保護・承認する法律がない日本において、当事者は社会の差別や偏見によりスティグマ(烙印)を貼られ、中には不安定な雇用、経済的な困窮、自殺・うつなどのメンタルヘルスのリスクが高い人たちも多い。


◆藤原辰史:パンデミックを生きる指針 —歴史研究のアプローチ 20.04.02.
これはあまりにも素晴らしいので何度も読み返したい。

◆「新しい生活様式を提案する」という相当に空虚な表現 20.05.05.
じっさい、よくよく考えれば、今回も《専門家会議が市民に、かくかくしかじかのことを行ないましょうと言っている》といういつもどおりのことが生じているに過ぎないことが分かる。専門家たちがこれまでとは違ったいくつかの提案をした、ということ以上の何も生じていない。そしてこの提案において「新しい生活様式」という語はさしたる実質的意味を有さない。なぜなら専門家会議は、実質的には、《……としましょう》といういつもどおりのお願いを行なっているに過ぎないからである。


◆内田樹の研究室 隣組と攻撃性 20.04.27.

・私たちの社会は「自分がふるう暴力が正当化できると思うと、攻撃性を抑制できない人間」を一定数含んでいる。彼らがそのような人間であるのは、彼らの責任ではない。一種の病気である。
 人間は「今なら何をしても処罰されない」という条件を与えられたときにどのようにふるまうかで正味の人間性が知れる。

・市民を相互監視させることによって統治コストは劇的に削減される。それは事実である。けれども、その代償として、「大義名分をかかげて隣人を攻撃し、屈辱感を与える」ことに熱中する人々の群れを解き放ってしまう。それがどれほど危険なことなのかについて、人々はあまりに警戒心がないと思う。

◆全体主義的な世界は、極悪人たちによって生まれるのではなくて、皆が思考停止し、トップダウンの規範に盲目的に追従することによって生まれるわけですね……(「凡庸な悪」)
H.アーレント『エルサレムのアイヒマン』

◆ 20.05.06. Q.
1)ひとは普段、死亡リスク/疾病リスクと、物質的/精神的充足とを、どのように天秤にかけているのか?(あるいはどうかけるべきか)
2)それは、緊急事態でどう変化するか?
3)その個々人の判断が現状のように他人にも影響を及ぼす場合、社会全体でどうまとめていけるのか?(どうすべきか?)

◆ 20.05.15. memo
勉強することの意義は何か?という問いの答えの一つは、このような気づいていないことをどんどん減らしていき、より多くの人やものに当てはまる視点を持てるようになること、なのかもしれません


◆「大学に(物理的に)行く必要があるのか」20.04.29.
学部生には日課として「やらねばならぬこと」みたいなのがない。じゃあ何やってるんだこの期間?純粋に1日のスケージュールが期になるところ。
オンライン授業云々も含め、もしかしたら基本的には大学なんてなくても大学生の1日に求められているものは身につくのかもしれない?


◆ 20.04.27. slack memo
「COVID-19と文化人類学」というウェビナーに出ていたのですが、以下の話題が上がっていました。こういう比較は大事ですね。コロナ禍における「外部のなさ」が、かつて経験したことのない閉塞感を生み出しているように思います。
コロナショックと他の自然災害との違い
1.外部の安心・安全地帯がない
2.事態が終息せず現在も継続中
3.誰もが巻き込まれる状況に置かれている
4.被害者が加害者扱いされる
5.社会的に排除・孤立させられる

◆ 20.04.22. slack memo
・個人はcovid-19関連のもろもろに仮託して、自己主張している
だからこそ、「浮き彫りになった価値観」というテーマが成り立つ
・次にくるのは、かなりの確率で、心を病んだ人々の問題
DPATは東日本大震災の教訓から設立された
・covid-19のシリアスな問題を論じるだけでなく、「楽しいコンテンツ」が必要?
・バランス感覚が求められる。「批判」と「協力」のバランス。一つの方向にずぼっといかないバランス。

◆自粛要請の中で営業を続けるお店は、バッシング対象なのか? 20.04.20.
・また、通報したことをバッシング(バッシングに対するバッシング)するのは正義なのか?

・TwitterとかLINEの影響でショートメッセージが普及しているから、結論ありきで戦っている?丁寧な議論がすくないことに対するもやもやなのかもしれない。長文に対する免疫が少しずつ人から失われているというか。「対話」というところに帰着するのかなぁ。
わかりやすいメッセージとか流れに飛びつきがちというか。covid-19で浮き彫りになる価値観(?)の一つかもしれない。

ー金銭的補償がない中で「自粛」を要請されている飲食施設が営業を続けるのは本当にバッシングの対象なのか?

ー「自分も頑張って自粛してるんだから他にそれができていない人がいると批判したくなる(あるいは、自粛してるから批判する権利がある)」

◆差別と区別の違いは? 20.04.02.  slack

その人の属性によって周囲の対応が変わることに客観的根拠があれば、「区別」に分類されると思っていて、今回もその範疇に入ると思います

歴史的観点から言えば、基本的に私は、「区別」という名の下に「差別」が繰り返し行われてきた過去を鑑みて、「これは『区別』だ」という言説には慎重に向き合ったほうがよい、という立場です。
あとは「これは差別ではなく区別だ」という際の評価軸として、「合理性」や「効率性」が援用されることがままあって、そのような徹底した合理主義・効率主義(あるいはそれが生み出す/それによって生み出される新自由主義)的価値観には絶対に抗したい、というのも私の立場です。
 
区別しなければ社会的悪影響が出てしまう状況で自分で判断を下さないといけないポジションにいたとするとどうでしょうか。
①パチンコ店で実際に感染拡大が起こっている証明が成立したとして(感染拡大リスクが「高そう」というロジックは現段階でも成立していると思いますが)、どのような政策が望ましいのか。
 
②感染拡大地の研修医は受け入れず、近隣の研修医は受け入れるという臨床研修病院の判断についてはどう思うか。あなたが責任者なら一律受け入れokあるいは拒否とするのか。
 
③WHOの喫煙者不採用制度にはどのような理由で賛成か、反対か。
 

◆「コロナ禍からの脱出」のための知の構造化 20.05.13.

・政策は、①感染を抑制する実態的意味、②危機意識の喚起、③副作用、がポイントだろう。

・コロナの政策で大事なことは、持久戦だ
1. ロジスティックスの確保。マスクや消毒薬はもちろん、PCR、抗体など検査体制、医療体制、生活必需品の補給体制、ライフライン、その他重要物資のサプライチェーンを確保することが肝要だ。
2. 個別政策を打つ場合の、効果、意識喚起、副作用の3条件の精査
3. 出口条件の明確化。新規感染(死亡)数、検査体制、医療体制の3条件



◆アフリカ出身・京都精華大サコ学長 コロナ問題でわかった「日本人のホンネ」 20.05.14.
 また「子どもが2週間家にいただけで親が大変」という声をよく聞きますが、親がわが子とじっくり1~2週間、一緒に過ごせない状況がつくられていることに、非常に驚きました。日本は、子どものことで親が仕事を休んでも、国や自治体または会社が全面的に補償する制度になっていません。休んだ分、損をするとなれば、子どもを育てるお金がなくなるのだから仕事をしなくてはいけない。そういう社会だから、わが子との向き合い方がわからない親が増えていると思います。この機会に社会のあり方を変えていくべきです。

 今回の事態で、日本人の本音に触れた気がします。冷静に見えて他人へのいらだちを募らせていたり、堅い職業の人が、歌舞伎町やパチンコ店でこっそり気分転換したり、表と裏の二面性がある。プレッシャーの強いストレス社会なのでしょう。また「自分ではない誰かがしてくれる」気持ちが強い。サービスが整いすぎているのが日本の弱さで、知恵や能力を使う機会がなく、自ら考えて動くのが苦手で他責傾向がある。ただ、わかっているのは、この問題は誰かが解決してくれるものではないということです。
 私たちはこの先もウイルスと生きていかなければならず、それに対応する強い社会基盤をいかに持つかが重要です。この機会に、他人がやってくれないことを前提に個人の能力を上げ、自分自身や地域でやる覚悟を決めて、人と連帯感を持つしかないと気づけば変わっていくでしょう。

◆「ウィルスとの共存」を明言…フランスが選んだ「出口戦略」の中身 20.05.17.
フランスの出口戦略には「ウィルスとの共存」に加えて、もう二つの軸がある。「段階的」と「地域別」だ。どちらも現状認識から発したもので、その理由も適用方法も、合理的に説明された。

◆東浩紀がこのところ、実際的なまともなことをずっと言っている。 20.05.17.
https://twitter.com/hazuma/status/1261684092036243456?s=12

専門家でない素人の意見ですが、(1)日本が現状うまくいっているのは事実、(2)しかしその原因はよくわからんしこれから増える可能性があるのも事実、(3)そもそも欧米だって今後増える可能性があるのも事実、なので(4)あまり統計に一喜一憂せず、日常を取り戻すという決意がもっとも大事と考えます。

重要なのは、(1)超過死亡数がやたらと増えないこと(感染症のせいで全体の死者がやたらと増えるということいならないこと)、(2)医療崩壊を起こさないこと(コロナのせいでほかの病気や怪我の治療ができなくならないこと)であって、死者やリスクをゼロに抑えることではないと思うわけです。

なんてあらためて書いているのは、そろそろ東京も「自粛が緩んで2週間」になり始めているので、数字的にはあがり始めるかなと思うからです。むろん上がらなければそれにこしたことはないですが、多少上がったからといって大騒ぎするのはやめましょう。それ繰り返してると、マジで社会壊れちゃう。

◆コロナ出口戦略の指針ー緊急事態宣言解除基準の考え方、経済と命を両立させる方法 20.05.04.

「緩和政策」
感染を医療崩壊の手前でコントロールしつつ、その範囲で経済活動を再開する方針。

この政策の問題点は2つあります。
①医療キャパシティがそれほど多くない場合、経済活動の再開余地が少ないということです。直ぐに感染者が増えてしまえば、また自粛を行うほかありません。持久戦のあいだ経済活動や行動は制限されたままになります。

②次に、感染者の抑制手段が自粛によるものでは経済ダメージが膨大になることが分かっているということです。今後感染が再拡大した場合、もう一度緊急事態宣言を出すことができるのでしょうか?2回目はできたとして、3回目はどうでしょうか?

「ハンマー&ダンス戦略」

新しい解除基準を示しましょう。それは、
新規感染者 < 検査・追跡・隔離能力

◆「生ぬるい」対応の日本、なぜ欧米より死者が少ないか 20.05.16.
そして飛沫感染、接触感染を主たるルートとする新型コロナウイルスの場合、人がどれだけ集まるかも重要ですが、集まった人が大声を出すのか出さないのか、抱き合うのか抱き合わないのかも同じぐらい重要です。おおぜいの人がいても無言で立っている通勤電車でクラスターが発生していないこと、それより少ない人数のライブハウスや屋形船(酒を飲めば声は大きくなります。さらにカラオケ大会付き)、スポーツジム(大声は出さないが息は荒い)でクラスターが発生していることからもそれが推測されます。したがって、感染拡大を阻止するうえでもっとも重要なのは、大勢の人が盛んに接触したり呼吸量が多くなるイベントをできるだけ初期に止めることです