2020年12月6日日曜日

アートと医療の交差点

◆: アート×医療のプロジェクト記事(メディア)
●: プロジェクト例
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【ホスピタルアートを実践している病院】

亀田総合病院
北原国際病院
成育医療センター

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Lopes-Júnior LC, et al. Effectiveness of hospital clowns for symptom management in paediatrics: systematic review of randomised and non-randomised controlled trials. BMJ. 2020 Dec 16;371:m4290.

急性および慢性疾患で入院中の小児および青年期患者を対象に、ホスピタルクラウン訪問がさまざま症状にもたらす効果を系統的レビューで検討。ホスピタルクラウンによる介入を標準治療と比較した試験24件(1612例)を解析対象とした。
 その結果、検討対象とした症状は、不安が最も多く(13件)、次いで疼痛(9件)、心理的・感情的反応および幸福・満足感(4件)、ストレス(4件)、がん関連疲労(3件)、泣くこと(2件)だった。5件ではホスピタルクラウン訪問後のストレスまたは疲労をバイオマーカー(主にコルチゾール)で評価していた。バイアスリスクについては、無作為化試験11件、85%)が懸念あり(some concerns)、2件が高度(high)、非無作為化比較試験6件 、55%)が中等度(moderate)と評価された。以上の試験では、ホスピタルクラウンが訪問した小児および青年期患者では、保護者の同伴、不在を問わず、さまざまな医療処置の中で不安が有意に軽減し、心理的適応も改善した(P<0.05)。慢性疾患を評価した3件でも、ホスピタルクラウンの訪問でストレス、疲労、疼痛、不安が有意に軽減した(P<0.05)


京都造形芸術大学は京都府立医科大学附属病院との産学公連携プロジェクト
として、ホスピタルアートプロジェクト「HAPii+2018」を実施しました。

今回学生がホスピタルアートに取り組んだのは、同センターの「陽子線治療室」と治療室への通路。

遂に「エデュテインメント(edutainment)」という、本プロジェクト全体のテーマを導き出しました。(「エデュテインメント」とは、教育(education)と娯楽(entertainment)を掛け合わせた言葉で、楽しみながら学ぶことを意味します。)

施工のテーマは「宇宙船病院


またホスピタルアートの関連グッズとして、「プロトンズ図鑑(スタンプコレクション冊子)」と「キャラクタースタンプ」を制作。治療を受ける子どもたちに「プロトンズ図鑑」を配布し、治療ごとにスタンプを押して図鑑を完成させるというものです。




*「陽子線治療室」:日本国内でもまだ十数か所しかない最先端の医療センターです。


◆20.10.10. 本当は合格していた医学部入試――「年齢で弾かれた」男性はいま
https://news.yahoo.co.jp/feature/1823
アートと医療の交差点では患者視点でこれまで議論することが多かったですが、医療者側が抱く葛藤や違和感とその解消と社会への提示へ音楽を使われています。

◆ 21.07.15. 
93歳がアデルを。高齢者ホーム入居者たちが、名作アルバムのジャケットを再現したわけは...



●TOMODACHIアラムナイ地域フレームワーク関東地域チームB「ウェルカム・イベント」:長期療養患者が受けている「治療以外のケア」について学ぶ 20.07.30.
小笠原 滉子
http://usjapantomodachi.org/ja/2020/07/32635/

・新型コロナウイルスの感染拡大で私たちが経験した外出自粛や感染予防の徹底が、長期療養患者の日々の生活に近い
・「患者が普段感じていることを少しでも理解するためにこの場を設けた」
・実習の経験から、病院における患者さんの社会生活について、医療以外の側面から考えたい
(→「医療以外」ってどういうことやろう?)・長期間療養患者が受けている「治療以外のケア」について
・ホスピタルクラウニングの矢野陽子氏、「星つむぎの村」の髙橋真理子氏と跡部浩一氏の講演
・「おうち時間なにしてた?から考えるわたしたちができること」というテーマでグループディスカッションを行い、さらに、新たに見つけた楽しみ方から患者を応援できそうなことは何か、自由にアイデアを出し合いました。「花など自然に関するものや香りなどを用いてリフレッシュしてもらう」、「オリジナルの旅番組を作成してみる」、「オンラインでできるアクティビティを通じて交流」「地図アプリを用いたバーチャル旅行体験」など様々なユニークなアイデアが生まれました。


21.01.27. 
2月4日は「世界対がんデー」がん教育漫画のプロジェクト(by関西文化芸術高等学校)
会社をプロボノとして巻き込んでいる。...が、これは高校生が相手だから持続可能なのかも
スケールはしないだろうなぁ。

●子供用のプレイルーム・AYA世代
子ども用にプレイルームを作っている病院もある(NCGMなど)。小児看護学の中で「遊び」というものはとても大きなウェイトを占めています。それは、小児の発達という観点からそれが必要不可欠であると考えているからです(遊びは、子どもにとっての仕事である)。

精神科なんかでは、作業療法というものが用いられる事もありますね。認知症患者の中には塗り絵と物凄く相性がいい人がいるらしいですが、他にも色々あるかもしれません。統合失調症の患者が描く絵は、なかなか刺激的ですよね(草間彌生は統合失調症患者ですよね)。

さて。病院は「高齢者」のために作られています。そして「小児」のためには様々なアート作品やおもちゃが既に用意されています。
→「同じ病棟に同世代の人が居ない」という事が、AYA世代の患者にとっては大きな障害となるようです。人は居るけれども圧倒的に孤独である状態。

・最近はAYA世代専門病棟を作っている病院もあるそうですね。静岡県のがんセンターは流石と言うべきか、国内ではじめてのAYA世代病棟を開設していました。
大阪市立総合医療センターにも、AYA世代専門病棟が開設された。
スペックとしては
(5)病床数 27床
(6)設備
プレイルーム用テーブル及び椅子、ソファ、本棚(本)、テレビ、 楽器(ミニピアノ、ギター)、ゲーム類、おもちゃ(プレイステーション含む) 等
(7)目的
AYA世代に特化した医療的、心理社会的支援を有効に行うことができる。
患者さん同士の年齢が近く、ピアサポートが醸成されやすい。
年齢にとらわれるのではなく、よりそれぞれの疾患に適した医療チームが診療にあたることができる。
「Bright café」(注)や個室の整備等により家族や友達と気兼ねなく会うことができる。
(注)「Bright café」とは、プレイルームの事で、「輝く心」を意味します。長期入院されている患者さんやそのご家族やスタッフからの案の中から選ばれて決定しました。

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●ぐるんとびー
https://www.grundtvig.co.jp/

●ReDo
http://redo.co.jp/

●シルバーウッド
https://www.silverwood.co.jp/

●銀木犀
http://www.ginmokusei.net/

●はっぴーの家ろっけん
https://www.facebook.com/rokken.happy.home/

●コレクティブハウジング
https://chc.or.jp/collective/index.html

●社会的処方研究所
https://community.camp-fire.jp/projects/view/77042

●プラスケア
https://www.kosugipluscare.com/

●まちけん
https://www.ynsmachiken.net/

●YATAI CAFE
https://yataidekenko.com/

●南生協病院
https://www.minami-hp.jp/

●全日本仮囲いアートミュージアム
http://www.karigakoi-art.com/

知的障害を可能性と捉える。
福祉を起点に社会実験を。

アソブ、フクシ。

1. 福祉領域を、拡張しよう。
2. 多者の視点で、思考しよう。
3. クリエイティブに、はみだそう。

義手に関するオンラインのグローバルコミュニティ.
20k人が100カ国以上にいる

インスタのフォロワーは6000人くらい(21.01.,現在)
https://www.instagram.com/enablethefuture/ 

赤羽美和氏.
・スウェーデンの1%ルール:
1930年代から公共建築をつくるときに全体予算の1%をアートにあてることが法律で定められている。
・JAM: ワークショップ. 言葉の発言を禁止しつつ、ドローイングを通じて参加者同士が対話する.同じ職場で働くスタッフ同士でやる
 
この授業では、まず生命科学や医療をテーマにしたアートに触れ、その作品について考察・対話を行います。その後、自分の問題意識や普段感じていることから作品を構想し、実際に創作を行います。

創作した作品を皆の前でプレゼンテーション
藝大生やプロの芸術家の助言を受けて創作した作品を、他の実習グループとの合同発表会でプレゼンします。コラージュや写真、楽曲など多様な作品を通じて、自身の考えをアウトプットする訓練になります。

作品を創り上げるのは骨が折れますが、自分と向き合い、考えを深める経験ができます。また、普段なかなか話すことのない「生命」「倫理」といった漠然としたテーマを語り合う貴重な機会にもなります。

「生命・医療とアート」は4年次の公衆衛生実習(必修)の一部として2012年に開講されました。開講当初は本課題を選択した学生は4人でしたが、現在では希望者も増え、10~12人が受講しています。

生命科学や医療技術の発展により、医師に求められる人間性や倫理は複雑性を増しています。しかしそれは医学教育では充分に学ぶことができていません。医学部では学ぶべき知識が多い一方、創造力や表現力を訓練する場が少ないからです。そこでこの実習は、生命科学や医療の問題について新たな角度で捉え直し、創造力と表現力を磨くことを目的としています。

実習では、まず導入として既存の生命・医療に関するアートを鑑賞し、それについて対話を行います。学生の中には普段アートに触れる機会を持たない人もいるので、ここは丁寧に行っています。続いて、作品のアイデアを出し、東京藝術大学の院生やプロの芸術家の創作指導を受けながら、実際に作品を創作します。最後に、他の公衆衛生実習との合同発表会で作品をプレゼンテーションします。

この実習では、アートという明確な答えのないものを通じて、曖昧なことに向き合い、言葉で表現できないものを表現する訓練ができます。「生命について」といった複雑かつ漠然としたテーマについて、作品創作を通じて自分の内面と向き合い、他人の作品を見て対話し、考えを深めていく。こうした機会は、他の授業ではなかなか得られません。

医師になれば、正解のない複雑な選択をしなければならない場面が必ず出てきます。この授業を通じて、単純化できない状況や複雑な問題ともしっかり向き合える人間になってほしいです。
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参考文献
1.
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参考URL
<●●について>
次のURLを参考にさせていただきました。
・ホスピタルアート
https://hwithd.tumblr.com/
https://www.axismag.jp/posts/2017/07/78608.html
https://www.axismag.jp/posts/2017/07/78583.html
https://www.miwaakabane.com/workshop/156/
https://www.miwaakabane.com/archives/413/
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関連書籍