ラベル 国際 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 国際 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2020年7月4日土曜日

新型コロナウイルス感染症 COVID-19 関連の取り組みまとめ ー民間・行政・大学生・海外などー

下記はただのリンクとコメントの羅列になります。

筆者がなんとなくおぉって思ったコロナウイルス感染症対策やそれに関わって派生してくる社会問題などに対する取り組みについて、ひたすらまとめています。できればみたもの全部まとめたいけれど、そんな余裕はないので、時間的に余裕がある時だけ追記していきます。人と医療の研究室、慶應義塾大学福澤文明塾といった団体で出てきた議論のまとめも含めてそのまま転載しております。ご了承ください。

※リンクは上から順に新しく追記していきます。

====ここから====

【全体論】



◆ 大阪府からの新型コロナウイルスワクチン接種に関する要望 21. 04. 28.
概要:医学生、看護学生等もワクチンを打てるようにしようという要請を国に出した
http://www.pref.osaka.lg.jp/hodo/attach/hodo-41317_5.pdf


医学的PCR検査(行政検査)は、「Ct値」について、検査系の限界値であるCt=40を検査閾値(しきい値)に設定して実施する。

 社会的PCR検査は、感染性の判定を目的として他者のために実施するもの。感染拡大の可能性のあるウイルス量の保有状況を判断するため、多くの論文報告に基づきCt=35を検査閾値に設定。プール方式を採用して安価に大量のPCR検査を実施する。

 研究チームは、このコンセプトに則った検査方式「SocRtes」(ソクラテス)を考案。この方式では、個人がインターネットで検査を申込み、届いたキットを使って唾液を発送する。10検体プール方式でPCR検査が行われ、2~3日程度で検査結果がインターネット上で閲覧可能。薬局4店舗で、対面で問診や検査のフォローを行うサービスも4月12日から開始する予定。

 本研究は、楽天株式会社、日本調剤株式会社、株式会社フィリップス・ジャパン、株式会社LSIメディエンス、三菱スペース・ソフトウエア株式会社が研究協力企業として参画。

コロナ×こどもアンケート調査報告一覧 (国立成育医療研究センター)
https://www.ncchd.go.jp/center/activity/covid19_kodomo/report/index.html

COVID-19後の道路と人々の関係性のアップデートを考える15の施策

新型コロナワクチンの予診票・説明書・情報提供資材 by MHLW

◆薬剤師から一般の方々に向けた 新型コロナウイルスワクチンに関する FAQ
https://www.nichiyaku.or.jp/assets/uploads/activities/faq.pdf 



夏ごろからコロナのワクチン開発競争について毎週アップデートしてくれている。本当に毎週updateだからすごい。

Scientists around the world are working faster than ever to develop and produce vaccines that can stop the spread of COVID-19. Since the emergence of this novel coronavirus in December 2019, several vaccines have started to be rolled out. Here is an at-a-glance overview of those vaccines and recent developments of those vaccine candidates in clinical trials.



間非営利団体(NPO)のまもるをまもる(西垣孝行・大浦イッセイ代表理事、京都市下京区)は、誰でも関心を持った社会問題を画像として投稿でき、医療従事者や企業関係者と意見を交わせるウェブサイトを公開した。社会問題や医療ニーズを議論し、医工連携による解決を目指す。

まもるをまもるは「患者の命を『まもる』医療従事者たちを『まもる』」という理念で運営する。医療ニーズを発見し、企業との医工連携で解決を目指す。現在は河合電器製作所(名古屋市天白区)と共同で、弱った心肺機能を代替する心肺補助システム(ECMO)の結露を防ぐ製品を開発中だ。



◆JETROのアーカイブ
ウェブ資料展:途上国と感染症
https://www.ide.go.jp/Japanese/Library/Column/Special/Infection.html

◆第二波の時に東大が学生の課外活動に対して出した文書 20.07.31.
相当色々考えた末の決断をうまいこと言語化されてはる。
ドライすぎる事務報告だけじゃなくて、こういうストーリーの乗った意思決定を発信できるってのがいい。
https://www.c.u-tokyo.ac.jp/COVID19_20200731.pdf 


◆ Global Deaths Due to Various Causes and COVID-19
自殺・マラリア・栄養失調など、世界の最大死因による死者数とCOVID-19による死者数のday単位での推移がわかりやすく可視化されている。
出典が不明なのが怖いところ。どこかへの報告として集計されているものだけだろう。もうちょっと残念ながら全体的な死者数は多いと思う。8月時点でも多分これら足しても全世界で200万人くらいしか死んでないのはおかしい(日本でも毎年130万人くらい死ぬのだから)。


◆「新型コロナウイルス感染症予防対策」ネット予約で感染リスク減少&業務効率化で歯科医院を支援
しょうもないように見えるけど、実はこういう取り組みが一番大事だったりすると思う。市民(民間)発で小さな取り組みができているのは素晴らしいことだと思います。① ネット予約を推進することで院内接触の絶対数を減らす ②ネット予約インセンティブを働かせることで患者側にも「なんかいい気分」をしてもらう ③TfTのように、そのインセンティブはさらに誰かのコロナウイルス関連のために使われる
っていう結構きれいな図式(ただし、これは歯科医院側が経済的に余裕がないとできない)

◆東京都新型コロナウイルス感染症対策サイト

◆Coronavirus Vaccine Tracker
nytimes.com/interactive/2020/science/coronavirus-vaccine-tracker.html

◆Covid-19 Infographics for patients and families

COVID-19の対応に従事する医療者を組織外から支援する人のための相談支援ガイドライン 20.05. (日本精神保健看護学会)

◆「新型コロナウイルス感染症に対応した教育活動の再開等に関するQ&A」を図解
学校現場も混乱しており、それに対してどのようにPublic Communicationを円滑にするか?という取り組みがなされています。有事コミュニケーションという観点から。

◆「コロナ資料」を集める
北海道の博物館の取り組み

◆Collecting COVID-19 | Anthropological Responses
UCLの人類学者たちによる、digital ethnographyのプロジェクト。誰でも記入できます。

◆Museum for London、#CollectingCOVID 
“Museum for Londonの #CollectingCOVID では、COVID-19を歴史として記録するための資料(モノ)と体験を実物とデジタルで募集中。すでに多くの寄付申し出があるようです。”

京都大学東南アジア地域研究研究所「Corona Chronicles: Voices from the Field」

東南アジア、更には他地域の現状について、日本をはじめ世界の多くの皆さまに知ってもらうため、現地におられる方からの報告・声を集めてCOVID-19の専用ページを設置しました。学者に限らず、作家・記者・医療従事者・フィルムメーカー・政府関係者等の投稿を歓迎します。英文版を先に公開しますが、和文版も始める段階です。主に日英で投稿記事をお願いしていますが、多言語圏も検討しています。次の1ヶ月間で、50本程度の論文を公開する予定です。

◆​​感染症と闘う医療従事者の話を聴く会 
https://careforcovidfighte.wixsite.com/caremedical
 世話人会代表:井口真紀子(医師・上智大学大学院実践宗教学研究科)

【発信系】(個人含む)


◆21.01.19. コロナウイルスと闘う3年目看護師さんの手記
https://note.com/sayomochi

藤原辰史:パンデミックを生きる指針
 ——歴史研究のアプローチ

◆BRIDGING THE GAP

◆新型コロナウィルス感染症 (COVID-19)に関する情報 
― 強迫症やその関連症がある方々のために ― 
国際強迫症財団 (IOCDF)の邦訳


【大学等 教育現場】


コロナ禍での早稲田大学の対応とポストコロナにおける大学教育
早稲田大学総長 田中愛治
2020年7月4日

https://files.jmooc.jp/wp-content/uploads/20200704-1-3-.pdf 




【大学生によるもの】


◆大学生向け新型コロナウイルスワクチン情報サイト 慶應義塾大学医学部
https://sites.google.com/keio.jp/jyukusei-covid-19-vaccines/

◆全国の医学生に向けて 慶應義塾大学医学部


◆No More Corona プロジェクト 北海道大学

◆COVID-19 Student Response Harvard Medical School

◆大学生の学費減免・返還を求める動きについて
COVID-19流行にともなって、大学の学費等に関して学生が署名活動等を行う事例が増えてきているのでさっくり団体の方で。

## 学生側の主張
学生の主張は大きく2つに分けられます。

1. 家計の急変に関連して授業料等の減免、補助を求めている。
・もともと大学の制度として家計の急変には対応したものがあることがほとんど。
・国・自治体による学生への補助、設備投資を行う大学への補助を求めるもの
文科省に署名を提出したとニュースになっている団体はこの主張。

> [キャンペーン · 国による一律学費半額と、大学などへの予算措置を求めます · Change.org](https://www.change.org/p/%E5%AE%89%E5%80%8D%E6%99%8B%E4%B8%89%E5%86%85%E9%96%A3%E7%B7%8F%E7%90%86%E5%A4%A7%E8%87%A3-%E5%9B%BD%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E4%B8%80%E5%BE%8B%E5%AD%A6%E8%B2%BB%E5%8D%8A%E9%A1%8D%E3%81%A8-%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E3%81%AA%E3%81%A9%E3%81%B8%E3%81%AE%E4%BA%88%E7%AE%97%E6%8E%AA%E7%BD%AE%E3%82%92%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99-f513a18b-235d-4d42-84d2-ac48204d8a36?recruiter=1080446917&utm_source=share_petition&utm_medium=copylink&utm_campaign=share_petition)

> *国の予算で一律の学費半額化を求めます*
>  経済的影響が長期化することで、学業を続けることが難しい学生が大量に出てくる恐れがあります。対象が狭く審査に時間をとる現行の制度ではなく、国公私立の違いや、課程や学年の違い、国籍の違いを問わない学費半額への一律減額を求めます。
>  *大学などへの予算措置を求めます*
>  国は、新型コロナへの対応で増えた大学などの費用を補填してください。大学ではオンライン授業の設備投資や教職員の残業代など、予期せぬ負担が出ています。例えば、図書館休館に伴って書籍を貸し出すシステムを各大学が整備する際、国がこの費用を補償してください。


2.  大学の授業形態の変更に関連して授業料の返還、補助を求めている。(主に学部生)
・「授業の質が担保されない」「学習の機会の保証がされない」ことを理由の授業料の返還、減額を求めるもの
・特に私立大学では授業料とは別に「設備費」「実験実習料」「図書館利用料」等の名目で一定の金額を徴収しているが、実習等が正常に行われない、または施設を利用できないことを理由に返還・減額を求めるもの
・「設備費」「実験実習料」「図書館利用料」の使途の内訳の開示を求めるもの
・オンライン授業等の学生による環境整備のための費用の補助・機材の貸し出しを求めるもの

## 京都府内の主な大学の動き(2020/5/1時点、各大学HPによる)
・学費の減額・分納の申請期間延長(もともとほとんどの大学に存在する制度)
・モバイルルーターの貸出(京都大、京都府立医大)
・情報環境の整備のため学生に一律5万円を給付(京都産業大)
・Web授業受講環境整備のため全学生に3万円、家計急変により学生生活が困難となる学生に対して、最大9万円(3万円×3ヵ月)を支給(立命館大)
・奨学金、短期貸付金の拡充、モバイルルータの貸し出し(同志社大)
・オンライン授業環境整備のため3万円給付、経済的負担が増える学生に最大10万円給付、自治体と協力して下宿生に食材を提供する支援(龍谷大)
・ノートpcとwifiルーターの貸し出し、短期貸付金制度、奨学金の拡充(京都橘大)
・学費に関する特別な対応はなし(佛教大学)
・図書館の本を郵送で貸し出すサービスを始めた大学・図書館もあるみたい

2020年4月25日土曜日

新型コロナウイルス(COVID-19)蔓延を受けて、大学院生がアカデミアの研究所でどのような影響を受けているか

人々がどれだけ社会の変化を恐れようが、自然はいつも正直だ。
気づけばもう、葉桜の季節。今年も自然はいつもと同じ顔を見せてくれる。


さて、私は京都府内にある大学院医学研究科の学生で、普段は移植にかかわる技術を開発している。いわゆる基礎研究だ。俗世とは隔絶された田舎(宇治市)に拠点を置き、毎日研究室と家(Door to Door 徒歩5分)の往復をしている。メインキャンパスではないせいか、世間の騒ぎに比較してほとんどコロナウイルスの影響を受けずに過ごせていた。
それが先週頃になってようやく、大学・研究所側の対応も始まり、私自身としても身をもって感じるところが出てくるようになった。そこで今回、「大学院生」という視点から、アカデミアや研究所といった特殊な世界における活動縮小・研究所封鎖等の対応の影響について省察してみたい。





2020年3月8日日曜日

新型コロナウイルス(2019-nCoV, SARS-CoV2)・中国武漢肺炎についての基礎的・科学的情報を全部まとめてみた

新型コロナウイルスによる肺炎、これだけ見とけ


出遅れた感が否めないけれど、
ずっと情報はキャッチアップし続けていた。

だからこそ、いろんな情報キープしてたので
ここいらで一気にまとめて整理 / アウトプットしようかと。

そもそもコロナウイルスってどんな存在かというお話から、
現在に至るまでの経緯や国・世界の対応、
致死率、感染防止策、疫学情報、治療薬の有無などなど。

サイエンティフィックな情報、医療系に寄った情報など片っ端から、
自分の頭の整理のためにもいろいろまとめてみた。
情報は、集積されて体系化されることで、知識・エビデンスになっていく。

専門家でもいろいろ違うこと言ってたりするので、
その情報についてメタアナリシスかましてみても面白いこと分かるかもしれないですね。





目次


そもそも、コロナウイルスとはどういうウイルスなのか
- 2019nCoVウイルス自体の概要
- 今回のウイルスの、全ゲノム配列
- 発生経路(どうして発生したのか)

疫学・基礎情報
- 致死率

- 症状
- 潜伏期間 

- アウトブレイク・エピデミック・パンデミック・エンデミック 感染経路とその拡大について
 - 飛沫感染・空気感染・接触感染 

感染予防策
治療薬はでてくるのか
 - すでにRCT(治験)が開始 役立つリアルタイムレポートや最新情報など
最新論文・サイエンスに関連して

海外の見解
その他問題・懸念点
まとめ



そもそも、コロナウイルスとは


ここから始まってる記事が少なすぎる(その点、日本ウイルス学会が、2月10日に出した声明がちゃんと説明していてさすが。)。
多分みんなこんな情報求めてないからなのだろう。

医療従事者も多分見ていないところだと思うけど、サイエンティストは「どんなウイルスだっけ?」という問いを投げかけると、次のようなことを思い起こし始めてしまうわけだ。


コロナウイルスの概要


表面の突起が特徴的で、「王冠」ににている。
これにちなみ、ギリシャ語でコロナと名付けられた。


◆コロナウイルスは、一本鎖RNAウイルスと呼ばれるウイルス分類に属す。もっと正確には、一本鎖プラス鎖RNAウイルス(Positive-sense single-stranded RNA virus)またの表記を(+)ssRNAウイルスである。その直径は約100 - 200 nm。エンベロープ(E)と呼ばれるたんぱく質で覆われているので、エンベロープウイルスに属する。

(+)ssRNAウイルス:この種のウイルスとしてよく知られているのは、C型肝炎ウイルス、デング熱のデングウイルス、SARS, MERSコロナウイルス、そしてかぜ症候群(一般的な風邪)の主な原因ウイルスとして知られるライノウイルスなどである。
 **SARS, MERS については後程詳述

◆これまで、人に感染を起こすものは6種類が知られていた。
4種:通常のかぜ症候群を引き起こすもの(これら4種が風邪の原因の10-15%)
2種:重症肺炎を引き起こすもの...SARS-CoV, MERS-CoV
◎今回発見された2019-nCoVは新しい種類のもの(7種目)

コロナウイルスの概観については厚生労働省のこちらのサイト参照
◆プラス鎖のウイルス核酸は、mRNAとしても機能すするため、宿主中ですぐにタンパク質への翻訳が開始される。

【参考:ウイルスの分類

現在、多くの科学者の中での認識ではウイルスは「生物」とみなされていない(生物学上の定義)。したがって、ウイルスは生物と異なった括りでの分類枠が存在する。
ただし、今回のコロナの騒ぎをみていても、「ウイルスも生き物で会ってを殺生することはいいのか?」みたいなことを平気で言っている人もいる。ウイルス生物/非生物論はまだ決着がついていないのである。

ウイルスの分類は、生物種の分類(界・門・網・目・科・属・種だとか、真核生物/原核生物/古細菌など)とは別で存在している。ウイルス分類で有名なものとして、核酸(DNA / RNA)の種類などに基づいて7種に分けた【ボルティモア分類】が広く認識されている。
(なお、ボルティモアは逆転写を発見したデイビッド・ボルティモアにちなむ。彼の提案した分類法である。)


【参考:かぜ症候群の原因

風邪はどうして発症してしまうのでしょうか。

基本的に風邪はウイルスが原因で発症することがほとんどだということがわかっています。そのうち、(新型ではない)コロナウイルスが原因の風邪は10%くらいだと言われています。
湧永製薬HPより
http://www.wakunaga.co.jp/health/month/post_75.html

新型ウイルス(2019-nCoV)の全ゲノム配列はとっくに解析されている



全ゲノム配列情報:
ーNCBI(武漢患者のゲノム配列): https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/NC_045512
ー国立感染症研究所(日本で分離したウイルスについてのプレスリリース):https://www.niid.go.jp/niid/ja/basic-science/virology/9369-2020-virology-s1.html


武漢の患者の全配列解析はどうやら、去年(2019年)の12月30日頃には既に解析が終わっていたようです(NCBI情報)。日本では遅れること1カ月、2020年1月31日に国立感染症研究所が、ウイルスを分離してゲノム配列を解析したそうで。


今回のウイルスゲノムは全長29,903塩基対ということ。感染研は99.9%の相同性のあるウイルスを日本人患者から同定したとのことでした。これは逆に言うと、最大0.1%の相違が存在するということで、約30塩基は遺伝子レベルで異なる可能性があるということですね。

ちなみに、コロナウイルスのRNAはどれも約3万塩基。これは、報告されているRNAウイルスの中で最長といわれているのが特徴です。
(出典:ウイルス学会. http://jsv.umin.jp/news/news200210.html

なお、変異があったとしても、タンパク質翻訳には関係のない部分の変異であったり、タンパク質翻訳に影響を与えない変異もたくさんあるので、ほぼ一致していると考えてもよさそうです。


ちなみにインフルエンザウイルスは890-2,341塩基長がある一本鎖RNAウイルスを8種類、ゲノムとして持つそうです。短いですね。
(出典:http://www.md.tsukuba.ac.jp/basic-med/kawaguchilab/report.html


※ゲノム情報も、毎日のように最新版が更新されています。
こちらは2月1日時点での最新ゲノム配列に関する情報を掲示しました。


発生経路(どうして発生したのか)



起源としては、コウモリが濃厚。
そしてヒトへの感染経路としては、海鮮市場(Seafood Market)でほぼ確実だろう
Nature誌に報告されている。ここでは、2019年12月で最初の症例報告がなされた7名の検体を解析し, うち6名が武漢(Wuhan)の海鮮市場で働いていたとしている。

これらのウイルス検体の塩基配列を解析したところ、SARSウイルスとは79.5%の相同性があった。さらに、コウモリのコロナウイルスとは全ゲノムが96%同一配列であったということが根拠だ。

なお、20年2月3日に発表されたこの論文が、2019-nCoVとコロナウイルスの名前を規定し始めた起源と起源となっている。

※優しいことに、nature asiaが論文全体の概要を日本語訳して出してくれている。


疫学・基礎情報


もうこの辺の情報は山ほど世に出回っているので、まずはためになるURLをペタペタ載せていきます。

15分でわかる 新型コロナウイルス
(2019-nCoV)感染症(2020年1月30日修正版




藤田医科大学感染症科が公開しているスライド
こちらはやや医療従事者向けかもしれないが、一般でもある程度わかると思う。
目次だけ貼り付けておくので、興味のある人はぜひ。


https://drive.google.com/file/d/1TVRj5O2yRDyAvpDfrO3KZyEY6k_E5FxV/view



◆東京大学 環境安全本部で産業医をしている黒田先生のまとめスライド

 個人 / 会社としてできることが何かっていうことを簡潔にまとめてくれている。
個人:感染対策としてできること、具合が悪くなったらどうしたらいいかなど。
会社:具体的な例とともに、取るべき対応を9つ示してくれている。

・どんな人が感染するの?


報告されている死亡例はほとんどが65歳以上の高齢者で、既に病気を持って(基礎疾患)いたりした人が多い。1月時点では、30代などの死亡はほとんど報告されていなかったように記憶している。

・致死率


致死率に関する考察が一般向けに上手く描かれているのはメディカルノートさんの記事
かと思います。ただし、致死率は感染症が蔓延していくに従ってかなり変わってくると
思うので、こちらは2月4日時点ではおおよそこのくらいだな、というスタンスで。

めっちゃざっくり示しておきます。
そして本当にいろんな報告が出ています。ちょっと3つくらい文献を比較してみたら
まあ桁を間違えはしない程度には実態が把握できるかなと思います。2つだけ、出典を明らかにして報告されている致死率を書いておきます。

【メディカルノートの報告(02.04.)】
 ー中国湖北省:3%くらい
 ーその他の海外:0.2 % くらい

【国際医療研究センターからの報告(02.05.)】
 ー武漢:5%くらい
 ー武漢以外の湖北省:1.4%
 ー中国以外の国:0.5%

◆メディカルノート(2020年02月04日):新型コロナウイルス 致死率はインフルエンザ並みか


◆国際医療研究センターからの日本語論文(2月5日)



・症状


こちらの図がわかりやすいかと。
発熱と空咳, 呼吸器症状が中心症状みたい。
(Yahoo Newsから図を転載., NEJMのデータをもとに作成されている)





続いて、上で共有したスライドの中から抜粋。
SARS, MERSコロナと圧倒的に違うのは下痢などの消化器症状や頭痛の症状がほとんど報告されていないこと(ただし、これは1月23日時点での報告).





・潜伏期間


こちらは藤田医科大学のスライドから。
1月の論文で載ったデータから、2-14日とされている。これはあくまでも平均程度の値なので、当然個人によっては21日くらい潜伏してしまうこともありうる。





感染経路とその拡大について


感染経路:飛沫感染・接触感染での感染が知られている
(下記に詳しい)

それぞれの感染経路がどういった感染か?といったことも簡単に書いてくれているので、その点がこのスライドのありがたいところ。

空気感染は、今の所疑われていないということですね。


※なお、飛沫感染と空気感染の違いは以下の資料に詳しいです。

簡単にいうと、こんな感じ。
飛沫感染:すぐに床に落ちる(半径1mいないくらい)
空気感染:飛んでからもしばらく空気中を漂って感染(水分を含まず軽いから)

空気感染の方が幾分厄介だとわかります。
空気感染する感染症の例としては、結核はしか水疱瘡など。確かに、これら非常に感染力の強いものたちですね。

 【参考】アウトブレイク・エピデミック・パンデミック・エンデミック
めっちゃちなみに。この辺の言葉の違いを明確に説明できる人って案外少ない気がするので、参考までにどうぞ。

アウトブレイク:一定のtime, place, personにおいて、予想されるより多くの感染症が発生すること。ニュースではより限定された地域での流行に使われる傾向がある。

エンデミック:地域・季節的な周期で罹患率が一定している状態。感染症などの伝染病に限らない。
エピデミック:(ある地域での)予想外の(想定した範囲を超えた)エンデミック
パンデミック:エピデミックが世界の広範囲で同時多発的に発生している状況。

参考:https://talking-english.net/pandemic-epidemic-endemic/



感染拡大について


知り合いがわかりやすい図を提供していたので、こちらをシェア。
どんな感染症についても患者推移モデルというものがある。

①急速な指数関数カーブで患者数が増える(緑点線)②隔離や免疫保持者が徐々に増えていく(赤点線)③収束へと落ち着いていく


今回のコロナウイルスう感染症についてもおそらく漏れなくこうした形で感染が進行していくのだと思っている。3月上旬時点、ようやくもしかしたら武漢での感染者数の指数関数カーブが漸近線にたどり着きつつあるかな?って感じで、これからヨーロッパや他のアジア諸国でのカーブが急速になるでしょうね。これが落ち着くのが大体多分4,5月くらいだと思う(完全に推定)。。

となると収束宣言は夏頃なのでしょうかね。
日本の死亡率は極めて少ないように見えるので医療機関は数字から判断するととても頑張っていると思う。ハイリスク群(基礎疾患保持者や高齢者)の感染にしっかり気を遣えば死者は最小限にできると思う。
(テッシュを爆買いして家に持って帰る体力のあるような人は感染してもまず死なないっていう過剰な言い方もできる。)


感染予防策


ちなみにうちのラボでは秘書さんの独断と偏見でこちらクレベリンを大量購入。知り合いの薬剤師によると、これ、たくさん病院の待合室などにも置きはじめているそう。

ウイルスや細菌の殺傷効果は99%ということで、
ほんとうにそうなのかどうかはわからないけれど、
気休め程度にはなるだろう。

※大量購入するとまたマスクみたいに品切れとかになっちゃって本当に必要な医療機関などに届かなくなる事態が発生するので、購買する場合は必要な分だけでお願いします。

【Amazon.co.jp 限定】クレベリン 置き型 150gx2個セット



※クレベリンの正しい使い方

ー高いところに置く方がいい
(二酸化塩素は空気よりも重いため、発生した気体は上から下に行くから)

ー金属の近くにはおかない。
塩素は金属を腐食してしまう。



そのほか、昔支持していた京都大学の先生による感染対策についての記事が出ている(2月7日)。こちらでは、「症状の出ない感染者が多い(不顕性感染)」ということは、「感染していても症状が出ない人が多い」つまり軽症でもあると言えるとされている。
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/154592

実際、致死率も武漢などの発生源を除けば1%かそれ以下くらい(インフルエンザと同じくらい?)と言われているので、過度にマスクやティッシュを大量購入するのはナンセンス。気をつけるべきは、元から体の弱い人(すでに病気を抱えている人)や高齢者だと思っています。


治療薬はでてくるのか


◎2020年2月15日時点で、抗ウイルス薬などの推奨はなしとされている(WHO, CDC).
◎全身管理で対応

・ロピナビル・リトナビル(抗HIV薬)が経験則的に投与されたりした症例はあるものの、
今の所、全く科学的エビデンスは出ていない(有効性は不明)。

・現在、3種類以上の薬の治験が同時並行で進められている模様.日本では、国立国際医療研究センターの研究班による観察研究として、これら3種類の薬剤の投与が行われているとのこと(この3剤については下記に詳述)

・3月6日時点での臨床試験進行状況が以下に記事になっている.
 https://answers.ten-navi.com/pharmanews/17853/

・Clinical Trials.gov(アメリカの治験データベース)にアクセスして探してみると、介入
臨床試験は33個行われている(3月8日現在). ほとんどは患者のリクルーティング段階.

→ https://clinicaltrials.gov/ct2/results?term=nCoV&age_v=&gndr=&type=Intr&rslt=&Search=Apply


・remdesivir(ギリアド,  2020年2月27日)


ギリアド・サイエンシズが治療薬候補の臨床試験(治験)を開始したと世界に対して公に表明している. 以下がそのプレスリリース.約1,000名の患者さんを対象に、静脈内投与による候補薬の有効性が評価されるそう。作用機序としてはRNAポリメラーゼ混乱を発生させる核酸アナログ。RNAの産生量を低下させることまではわかっているみたい。

エボラの時などで安全性がプロファイルされている。ただし、エボラには有効性がなしとされた。また、SARS, MERSに対する抗ウイルス活性もin vitro, in vivo確認されている。

https://www.gilead.co.jp/-/media/japan/pdfs/press-releases/02-27-
2020/remdesivir-covid-19-trials_200227.pdf?la=ja-
jp&hash=6B6EDF3FF356E4F1F974A861E970BE26#zoom=100

・ロピナビル / リトナビル(アッヴィ)


これはプロテアーゼ阻害。日本では抗HIV薬として承認されている。

国内(国立国際医療研究センター)での使用実績なんかはこちらの資料に詳しい(2月26
日発表)。日本感染症学会が発表のもの。
http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_antiviral_drug_200227.pdf


・ファビピラビル(アビガン, 富士フィルム)


これはRNAポリメラーゼ阻害.
エボラの時に有効性が示されて話題になった薬. 同じく一本鎖RNAウイルスなのでコロナ
にも有効かもしれないと言われている. 動物での奇形性が報告されているので、妊婦さんが
投与する際には注意しなければならない。




役立つリアルタイムレポート


個人的にいつも見ている情報が2つある。
どの国で、どのくらいの罹患者・死亡者・回復者が報告されているのか
などの情報がリアルタイムにわかる。

どちらも一日に数回更新してくれている。しかも見やすい。
ちなみに、2020年1月31日(19:40)現在、罹患者は1万人に到達しようとしていて、死亡者は世界で合わせて213名と報告されている。

2019-nCoV Global Cases (by Johns Hopkins  CSSE)

ジョンズ・ホプキンズ大学のチームが1月24日に新型肺炎地域のGISマップを作った。


ちなみに、これを模倣して作った日本バージョンも存在している。
ジャッグジャパン株式会社というところが, WHOや厚労省などの機関の発信する情報を元に作っているみたいだ。なお、この会社は政治選挙に関するITコンサル会社みたい。
https://jag-japan.com/

◆都道府県別コロナウイルス感染者マップ
https://jagjapan.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/641eba7fef234a47880e1e1dc4de85ce



Mapping the Coronavirus Outbreak Across the World (by Bloomberg)


ジョンズホプキンスに先行して、年明けすぐくらいの段階でBloombergが作成してた。
こちらもほぼリアルタイムに情報が更新されているし、時系列データなんかも簡単に眺めることができる。








【お役立ち情報】


その他、載せきれなかった資料等をまとめて一挙に置いておきます。
URLの最終閲覧日は2020年3月7日です。
整理がてらこれからも情報見つけたらここに更新していくと思います。

ところで、本当に信頼できる情報はどこが発信しているのでしょうか。基本的には僕はWHOか100歩譲って厚労省が出しているサイトくらいしか信用に値しないくらいのスタンスでいます。TV, マスメディア, SNS, 専門家の発言等の情報は容易に信じるべきではありません。

【治療薬・ワクチンの情報】

・ロイター通信の出しているサイト:The lifeline pipeline
https://graphics.reuters.com/HEALTH-CORONAVIRUS/yxmvjqywprz/index.html

【感染症の概要・最新情報】


WHOのサイト:多分本当の意味で信頼すべき情報源はここ。
Novel Coronavirus (2019-nCoV)

Coronavirus disease (COVID-19) outbreak

Novel Coronavirus (2019-nCoV) advice for the public


◆厚生労働省プレスリリースhttps://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_09093.html

◆厚生労働省のサイト(厚労省の医系技官の方はこちらのサイトを紹介しています)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

◆日本感染症学会 新型コロナウイルス感染症 ページここ、比較的いいリンク集載せてくれているし、そこそこの頻度で更新されていてgood.
http://www.kansensho.or.jp/modules/topics/index.php?content_id=31

◆感染症学として:サンフォードとプラチナ
・サンフォード オンライン
https://webedition.sanfordguide.com/en/sanford-guide-online/disease-clinical-condition/coronavirus

・感染症プラチナマニュアル(岡秀昭先生)
https://www.medsi.co.jp/pdf/covid-19_200319.pdf


◆疑い例の診療方法と患者への説明
患者さんと揉めないために一番大事なところ
・プライマリケア学会初期診療の手引き
https://www.primary-care.or.jp/imp_news/pdf/20200311.pdf

・VitalTalkコミュニケーションアドバイス日本語版
https://docs.google.com/document/d/14mjGctiTmbTG0nQbSvxbc4QTad5A_0zoFUAqqPYln38/edit?usp=sharing

◆McKinseyの資料
さすがマッキンゼーだ。早速資料をビジネス業界一般向けに作り上げてきた
https://www.mckinsey.com/business-functions/risk/our-insights/covid-19-implications-for-business
PDF;https://www.mckinsey.com/~/media/McKinsey/Business%20Functions/Risk/Our%20Insights/COVID%2019%20Implications%20for%20business/COVID%2019%20March%209/COVID-19-Facts-and-Insights-March-9-2020-v2.ashx


◆検査方法、感度や特異度:PCRとCTについて
・Antaa-slide(山田悠史先生)
https://slide.antaa.jp/article/view/864c99c5f5b745fd#20


◆画像所見:悩ましいCT画像…
・川野貴久先生のブログ
https://ebpiem.com/2020/02/27/novel-coronavirus-ct/

・ペンシルバニア大学放射線科(英語)

https://ctisus.com/resources/Penn covid 19 reporting.pdf


◆怪しそう/ 変 なニュース一覧
なんか正しそうなやつばっかり載せててもそれはそれでバイアスなのかなぁと思ったので、思い切って変なニュースもちょっとだけ載せておきます。信じるかどうかは自分で判断してください。
・2020年1月28日 いきなりコロナ専用の1000床の病院ができたってよ



◆その他ウェブに出ている記事抜粋
ほんの一部だけ、ただのニュースっぽい記事も抜粋。こういうのはアクセス稼ぎのフェイクニュースだったりすることも多いんですよねぇ(今回抜粋のものは比較的まともなものを載せているつもり)。。ちゃんとした判断を。

・2020年2月13日 「パニックにならず必要な対応を」新型コロナ 医師の見解


【Blogやメディア等、個人発信の情報やコロナを取り巻く社会の話など】


緊急事態宣言下で今、検討すべきこと
保険医療2035の検討委員会あたりから注目を浴び始めた慶應の宮田先生の記事。

・これで「軽症」と言うのか。新型コロナ感染で入院中、渡辺一誠さんの手記

・外出自粛のストレスとどう暮らすか 〜「インターネットコオロギ」にならないために。

若宮和男(uni'que CEO/ランサーズタレント社員)
東洋経済「すごいベンチャー100」uni'que CEO、 ランサーズタレント社員 (最近の興味)コアバリュー、アート思考、新しい働き方、新しい教育 ←DeNAで新規事業 ←NTTドコモで新規事業 ←美学藝術学研究者 ←アート・音楽イベント主催 ←建築士
https://comemo.nikkei.com/n/nfb3760154f69


・開疎化がもたらす未来
Yahoo CSO, 慶應SFCの安宅さんの記事


・日本の没落とヒューマニズム(人間中心時代)の終焉の未来を爽やかに、力強く生きるために①  
九州の知人の記事
https://ameblo.jp/kokilives/entry-12589172976.html

・なぜ人々はコロナ危機の中でもパチンコ店に殺到するのか DIAMOND online



【コロナウイルスの概要関連】

◆出典:厚生労働省

◆日本内科学会誌:短めにまとめてくれています
https://www.naika.or.jp/jsim_wp/wp-content/uploads/2020/02/Novel-coronavirus-disease-COVID-19.pdf

◆Wikipedia が案外タイムリーにすごいスピードで更新されている
 ・情報の信頼性については自身で原典を確認してください
 ・Wikipediaの中にもなん個かページが出てます

ー2019新型コロナウイルス
https://ja.wikipedia.org/wiki/2019%E6%96%B0%E5%9E%8B%E3%82%B3%E3%83%AD%E3%83%8A%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%B9

◆新型コロナウイルス感染をのりこえるための説明書 諏訪中央病院;玉井道裕医師
http://www.suwachuo.jp/info/2020/04/post-117.php?fbclid=IwAR2OOOLroEUXJ6fnUz_u8yPNJgNH6owK5gGulY0dBbjuEcxZaJ2B3vvgFfQ

ー新型コロナウイルス感染症の流行 (2019年-)
 ・これまでに時系列的に各国がどういう対応を取ってきたか?っていう情報はWikipediaのこの記事が一番まとまっていてわかりやすいと思います。
https://ja.wikipedia.org/wiki/2019%E5%B9%B4-2020%E5%B9%B4%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E6%AD%A6%E6%BC%A2%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E8%82%BA%E7%82%8E%E3%81%AE%E6%B5%81%E8%A1%8C#%E5%88%9D%E6%9C%9F%E3%81%AE%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%B5%8C%E8%B7%AF

◆総説 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
僕のこのまとめサイトのしっかりしたバージョンみたいなやつを出してきよった。感染症センターの方の記事です。さすがです。
https://note.com/chugaiigaku/n/n8583a93b5a80

◆これもまとめサイト的なもの;京大SPH 薬局グループ
https://www.kyoto-sph-pharmacy.com/covid-19


◆友人(後輩)のやってるまとめサイト的なもの;
自分の意見も日記的に発信しているので、ナラティブ情報としても割と貴重かもしれない。

◆J-IDEO号外(忽那先生):
とりあえずコロナについて必要な知識は全部載ってます
https://note.com/chugaiigaku/n/n8583a93b5a80https://note.com/chugaiigaku/n/n8583a93b5a80

◆浙江医大のハンドブック日本語版:
病院としてどう対応すべきかなど壮大なまとめです
https://www.alibabacloud.com/zh/universal-service/pdf_reader?cdnorigin=pdf-intl&pdf=Read%20Online-Handbook%20of%20COVID-19%20Prevention%20and%20Treatment-Japanese.pdf


◆マスク文献集2020 (湯浅秀道先生)
https://docs.google.com/document/d/1SH8pii16imRC1czG1G7g4PgFoDD4aeK9BVNu9hoCBO0/edit#heading=h.2hue1ldzj2ne

◆アメリカ疾病予防管理センター(CDC):英語だけどいいサイト。
cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/index.html


◆暴露してしまったかもしれないとき:
不安なときはこれをみましょう。
・CDCガイドラインの翻訳(志賀隆先生)
① http://takashi-shiga-md.hatenablog.com/entry/2020/02/23/213024
② http://takashi-shiga-md.hatenablog.com/entry/2020/02/24/091512
③ http://takashi-shiga-md.hatenablog.com/entry/2020/02/24/092250



【全ゲノム配列について】出典:NCBI, 国立感染症研究所

ーNCBI(武漢のゲノム配列): https://www.ncbi.nlm.nih.gov/nuccore/NC_045512
ー国立感染症研究所(日本人感染者についてのプレスリリース):https://www.niid.go.jp/niid/ja/basic-science/virology/9369-2020-virology-s1.html

※ゲノム情報も、毎日のように最新版が更新されています。
こちらは2月1日時点での最新ゲノム配列情報を掲示しました。



◆国民の皆様へのメッセージ (厚生労働省) ◆
○ 新型コロナウイルス感染症は、我が国において、現在、ヒトからヒトへの感染が認められましたが、現時点では広く流行が認められている状況ではありません。国民の皆様におかれては、過剰に心配することなく季節性インフルエンザと同様に咳エチケットや手洗いなどの基本的な感染症対策に努めていただくようお願いいたします。

○ 武漢市から帰国・入国される方あるいはこれらの方と接触された方におかれましては、咳や発熱等の症状がある場合には、マスクを着用するなどし、事前に医療機関へ連絡したうえで、受診していただきますよう、御協力をお願いします。また、医療機関の受診にあっては、武漢市の滞在歴があることまたは武漢市に滞在歴がある方と接触したことを事前に申し出てください。





最新論文・サイエンスに関連して


こちらは完全に筆者の趣味レベル。

それにしてもSARSやエボラの時もそうだったけど、【この程度?!】って思うようなデータ量や実験で世界最高峰クラスの論文にこうも簡単に載ってしまう。これらの報告にはほぼ新規性なんてあったもんじゃなくて、【一定のお作法】を踏めばすぐにできてしまう、要はクリエイティビティの観点からはレベルの高くないものばかり。

でも、社会から必要とされている情報だからこそ、どんどん世に出ていくんだろうなぁと。こちとら博士論文書くために毎日必死にアイデア出し、実験のための手を動かしって感じなので、なんだか複雑な気分になったりもします。

とにかくまあ、なんか論文が出たら更新していく気がします。

一個だけ、Yahoo NewsがLancetに報告されたものをいい感じにまとめてくれていたのがあるので、それだけ紹介しておきます。(タイトルは最新論文って書いてあるけど、論文自体は1月のもの。)
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200125-00160270/?fbclid=IwAR118FqnOuyZ3b8pCYPMP_YnnnjhJCqY-_qlbCduPryS4FdZ7L5YdQwwdZ0


◆New England Journal of Medicine 20.01.29.
初期にめちゃ大事なデータとして報告してくれてたなぁと思ったのがこちらの論文.

Early Transmission Dynamics in Wuhan, China, of Novel Coronavirus–Infected Pneumonia
List of authors. Qun Li, M.Med., Xuhua Guan, Ph.D., Peng Wu, Ph.D., Xiaoye Wang, M.P.H., Lei Zhou, M.Med., Yeqing Tong, Ph.D., Ruiqi Ren, M.Med., Kathy S.M. Leung, Ph.D., Eric H.Y. Lau, Ph.D., Jessica Y. Wong, Ph.D., Xuesen Xing, Ph.D., Nijuan Xiang, M.Med., et al.https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2001316

◆Lancet 20.01.24.
こちらも初期の重要な論文。41人の患者さんを取ってきて症状とか疫学情報を提供してくれている。
A familial cluster of pneumonia associated with the 2019 novel coronavirus indicating person-to-person transmission: a study of a family clusterJasper Fuk-Woo Chan, Shuofeng Yuan, Kin-Hang Kok, Kelvin Kai-Wang To, Hin Chu, Jin Yang, et al.


◆Lancet 20.01.29.
1月26日時点の情報がmanuscriptに書いてあるってことは、これsubmitされてからたったの三日でacceptされたってことだろうか。。。だとしたら信じられない早さだ。

NGS(次世代シークエンサー)を使った遺伝子解析を割と初期に行なっている論文で、系統樹からコウモリ起因説を提唱してたり、ACE2受容体の関与を示唆していたりする。


◆Lancet: 2020.02.11.
ロンドンにいる日本人からのコレスポンデンス。
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(20)30357-3/fulltext?rss=yes

◆JAMA 20.01.23.
これも割と初期のもの。Viewpointとして、「結構やべくね?」って言い始めた記事。NIHが紹介していたりする。
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2759815
Paules CI, Marston HD, Fauci AS. Coronavirus Infections—More Than Just the Common Cold. JAMA. 2020;323(8):707–708. doi:10.1001/jama.2020.0757

◆国立国際医療研究センターでの3例の症例報告。
日本語の論文です!http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/2019ncov_casereport_200205.pdf

◆プレプリント①
今回のウイルス(2019-nCoV)の受容体ACE2の発現が喫煙者で有意に高かったとするプレプリント。喫煙者の方がウイルスに対する感受性が高い可能性を示唆する。なお、論文によると遺伝子発現の人種差や年齢差は有意差なかったそう。

https://www.preprints.org/manuscript/202002.0051/v1
Cai, G. Tobacco-Use Disparity in Gene Expression of ACE2, the Receptor of 2019-nCov. Preprints 2020, 2020020051 (doi: 10.20944/preprints202002.0051.v1).
Cai, G. Tobacco-Use Disparity in Gene Expression of ACE2, the Receptor of 2019-nCov. Preprints 2020, 2020020051 (doi: 10.20944/preprints202002.0051.v1).


◆プレプリント②(20年3月3日)
湖北省での年齢別死亡率をまとめてくれていてわかりやすい。
やっぱり死んでいるのはほとんどが高齢者だとわかる。



Adjusted age-specific case fatality ratio during the COVID-19 epidemic in Hubei, China, January and February 2020
Julien RiouAnthony HauserMichel J CounotteChristian L Althaus



※昨今、プレプリントをメディアががやがや取り上げるせいで、その一般発信については慎重に捉えるべきだという意見があると思います。筆者もその立場です。プレプリントはあくまで学術的にきちんと証明されているわけではないので、そのデータの信ぴょう性などは読者側がしっかり判断すべきです。


海外の見解とか資料とか (ほぼ英語です)


※こちらはメーリスにとある先生が流してくれた情報を大いに参考しています。
ほんの一部の見解を紹介しているだけです。。
他にも山ほど記事が出ています。

◆米国NIH




The authors conclude that, “the emergence of yet another outbreak of human disease caused by a pathogen from a viral family formerly thought to be relatively benign underscores the perpetual challenge of emerging infectious diseases and the importance of sustained preparedness.”

あまり危ないと思っていなかったウィルスがアウトブレイクを引き起こしつつあることは確かで、新興感染症に対する注意・対応を継続することの大切さを強調している、というような結論。またSARS,MERSの経験から、ワクチン製造過程が強化され、SARSの時必要とされた20か月という期間が3か月ほどに短縮される見込みも触れられている。

 Advances in technology since the SARS outbreak have greatly compressed the vaccine development timeline, the authors write. They indicate that a candidate vaccine for 2019-nCoV could be ready for early-stage human testing in as little as three months as compared to 20 months for early-stage development of an investigational SARS vaccine.  

 新興感染症対策の最前線の専門家の大きな仕事の一つがワクチン開発で、それに対してはするべきことがきちんと進んでいる状況と考えて良さそう。


◆WHO


WHOが一般市民向けに推奨する感染対策。
上に専門家がやるべきこととしてワクチン開発なんかを述べていますが、一般市民の我々ができることは、WHOや厚労省が言っている通り。
つまり、「手洗い・うがい、発生が報告された場所・人込みを避ける、発熱があったら医療機関へ(※行き過ぎると医療機関がパンクする, 2009豚インフルの時に経験済)」くらいをちゃんとしようということだ。


WHO’s standard recommendations for the general public to reduce exposure to and transmission of a range of illnesses are as follows, which include hand and respiratory hygiene, and safe food practices:
* Frequently clean hands by using alcohol-based hand rub or soap and water;* When coughing and sneezing cover mouth and nose with flexed elbow or tissue – throw tissue away immediately and wash hands;* Avoid close contact with anyone who has fever and cough;* If you have fever, cough and difficulty breathing seek medical care early and share previous travel history with your health care provider;* When visiting live markets in areas currently experiencing cases of novel coronavirus, avoid direct unprotected contact with live animals and surfaces in contact with animals;* The consumption of raw or undercooked animal products should be avoided. Raw meat, milk or animal organs should be handled with care, to avoid cross-contamination with uncooked foods, as per good food safety practices.


◆そのほかはウェブサイトURLの紹介に留めておきます


Imperial College London (20.01.24.)

・Johns Hopkins
SCHOOL OF PUBLIC HEALTH DEGITAL LIBRARY
https://www.jhsph.edu/covid-19/index.html


・Public information by Ministry of Health, Labor and Welfare(厚労省)https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/newpage_00032.html

・COVID-19 Fact Sheets (support 35 languages) by Harvard Health Publishing
ハーバードのやつ、日本語版もあるよ。
https://covid19healthliteracyproject.com/?fbclid=IwAR0S59JxNxMqx4wKk-EkrXdNdAkCulh_RMu4jaXa4Awlj6At5sOoq9fDxjM#  

・lecture by Mohammed Bin Rashid University of Medicine and Health Sciences 
医学部のレクチャ。英語の勉強にもなるのでぜひって知り合いが言ってた。
https://learn.mbru.ac.ae/courses/covid19?fbclid=IwAR3O4WT82CDIx4jHg2RJpzBlOhcVSpenzSNJ_cjNziRiGpv2IY0dbYgGtT8

その他問題・懸念点


◆「風評被害」と「差別」

すでに報告されているよう。
きっと近々さらに表面だって問題になるのが、
 感染した方々と感染ポテンシャルの高い人に対する
 「風評被害」と「差別」だろう。

 知り合いの医師や他の権威の方も口をそろえて言っている。
 過去、新型インフルエンザの時に関西大倉高校が、ターゲットにされていた。
  http://www.asahi.com/special/09015/OSK200905210063.html



まとめ


現時点では「通常のインフルエンザ対策」以上の特筆した行動・意思決定を行う必要は大きくないと考えている。筆者もそうだし、感染症専門委ではないが知人の医師らもそのように言っている。

ただし、注意深く情報をアップデートしていく必要があるだろう。
これから、ほぼ間違いなく我が国への感染拡大も予想される。

それとともに、通常のインフルエンザ自体も影をひそめるように
医療機関では猛威を振るっているそうなので、
やはりインフルエンザ対策をしっかりしておくことが大事そうだ。


※ これまでに示してきた情報や意見は著者の個人の独断で引っ張ってきたもの(知人や団体からの紹介含む)・筆者個人のものであって、所属機関とは一切の関係がありません。また、間違えている情報などがございましたら、筆者の勉強にもなりますので、ぜひご教示いただけますと為になります。よろしくお願いします。


関連書籍



呼吸器内科医が解説! 新型コロナウイルス感染症 — COVID-19 —






感染症の世界史 (角川ソフィア文庫)





「感染症パニック」を防げ!~リスク・コミュニケーション入門~ (光文社新書)





新型コロナウイルス肺炎、インフルから身を守れ! (安心4月号増刊)