2018年3月9日金曜日

京大生はノートを書かない。最速・最短・再効率で暗記する勉強法 〜もう、ノートに書いて覚えるのはやめにしませんか。〜

勉強効率化の話


今週末に和歌山の学習塾主催のイベントで登壇する。
演題は受験勉強とその先のことについてということである。

自分で話す内容を整理するためにも少し先取りして、勉強方法について。
人並以上に受験を含めた勉強については努力してきた自信があるが、
だからこそ、僕は割と苦労している方だと思う。

今までいろんな勉強方法を試しては改善してきた。





中学生の頃から「勉強」そのものよりも、とにかく効率的な勉強方法を模索することに夢中だった気がする。
勉強が苦手だったわけではないのだけれど方法論の探索が好きだった。


さて、受験に代表されるように、限られた時間の中で成果を出さないと社会は評価してくれない。いかに効率的に教本の中身を暗記できるかは、出世するうえでとても重要なポイントである。
(少なくとも、教本を暗記して点数だけで競うような現行の受験制度では。)


今日紹介するのは、試行錯誤してきた中で、
大学受験直前から大学入学後にかけてようやく確立することができた方法論。

キーワードは、とにかく読むこと。


もう、ノートに書いて覚えるのはやめよう


何度も書いて覚えるようにしなさい」

小学生のころからだろうか。
親だとか学校の先生だとか、それから塾の先生に、
こう教わってきた人はけっこういると思う。


僕はこの、「書いて覚える論」に真っ向から反対意見をぶつけたい。

とにかく書いて覚えるような勉強方法も試してきたし、
とにかく読んで覚えるような勉強方法も試してきた。

僕が両方やって、たどり着いた答えは、
読んだ方が圧倒的に短期間で成果を出せるということである。

じゃあ、どう読んだら覚えられるのか。

「いや、あなたとは頭の作りが違うから、私は書かないと覚えられない」
なぁんて思っている人に、ぜひ読んでほしい。


「読んで覚える」方法はすでに一般的になりつつある


僕が今日言いたいことはすでに、次の二冊の本がすべてを代弁してくれている。
・『[カラー版]本当に頭がよくなる 1分間勉強法
・『天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある

高校2年か3年のときに、「1分間勉強法」に出会い、
これだ!と思って、こちらの勉強方法に切り替えた。
高校生の頃は、英単語や古文単語の暗記のみにこの手法を用いていた。
個人的にこの方法が、最速・最短で最強だった。

「1分間勉強法」の理論は簡単。

「1単語1秒を目視する」
というサイクルを、100回でも200回でも繰り返せ。
100回見れば覚えられる。

という具合である。
具体的な例を一つだけ。


例えば英単語を一つスペルすると、約6秒くらいかかる。
となると、10単語、10回書くとぶっつずけでも600秒、つまり10分かかる。
(6秒*10単語*10回)

「一分間勉強法」ではこれを「1単語1秒を目視する」ことに代替し、
10分で600単語流してしまう、もしくは、1分で60単語を10回くりかえす


[カラー版]本当に頭がよくなる 1分間勉強法




とにかく読むことは、いかなる暗記事象にも適応可能


著者の経験則、やっぱりこの繰り返しがあるからこそ、
書かずにも覚えられるのだと思う。
2,3回読むのだと覚えられないけど、20、30回読むと覚えられる。

高校生の頃は、
単語をはじめとした、短い暗記物にのみこの方法が適応可能かと思っていた。

ただ私は、大学に入ってから筆者は完全にノートをとることをやめて、
ひたすら、教科書もすべてこの方法で暗記するような方法に切り替えた。

(じゃないととても間に合わないくらいの量の課題を課されるのが薬学部)


そうして気づいたのが、筆記試験の関連する科目についてはすべて
「読みまくる」勉強方法が適応可能ということであった。


弁護士試験をこの方法で突破したのが二冊目に紹介している本の著者、山口さんである。

天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある





大学院入試の時にこの本を読んでかなり衝撃を受けた。
彼女は本当にどこまでもストイックで、人間の限界をみるくらいの努力をしているが、
ここまでやらないまでも、彼女の方法論はとっても正しいと思う。

実際に筆者もこの方法をもってして、
たった2週間で大学院の入学試験勉強で大学院に入学することができた。
800ページある生物学の教本と、500ページ位の有機化学の教本、
この二冊を2週間で3周ずつ読み終えた。

これだけ短期間でぐっと読み込むとかなり覚えられるものだな、と実感したのは読んだからこそだと思う。。



ノートを書いていた時の話


最後に脱線して終わりにしたい。
筆者がノートを書いて勉強していた時のことだ。


冒頭の方で筆者は、「書いて覚える勉強」も試したと述べたが、どのくらい書く勉強を行っていたのか、どのように書いていたのかを、少し紹介したい。


僕が「書く勉強」に魅力されたのは中学生のころ。
ちょうど、『東大合格生のノートはかならず美しい』という本が出版されて、
この本に、ものすごく影響を受けてしまった。





このころ、別に東大に行きたいとか思っていなかったけど、

とにかくここに載っているノートが、美しかった。
このノートに、あこがれた。


この本は本当に何度読み直したことかわからない。
ボロボロになってて、それでも辞書のように持ち運んでいたし、
なんなら自分のつけたどのノートよりも見返していた(笑)


美しいノートに惹かれて僕は、中学生と幼いながらも、
授業のノートの取り方にこだわるようになった。
さらに、自習で使うノートもつけ始めるようになる。


未だに実家に残っているノートは、
中学の頃の分だけで、たぶん50冊くらいか。
もっとあるかもしれない。
段ボールに詰め詰めにして実家の倉庫にぶち込んだ覚えがある(笑)。


ノートに対する過剰なまでの意識を持つようになる
ここがみんなもやられしまいやすい落とし穴だと思う。

そう。
自分でノートを書いただけで、覚えたつもりになってしまうのである。

(よくよく考えてみれば、「書く」目的は「忘れたときに見返すことができるようにするため」であって、「覚える」のであれば書く必要はない。)



「ノートを書く」勉強から得たもの


「書いて覚える」ことを批判しているようにもとられかねないので、
終わりに、「書く」ことで得たもの、書いててよかったことを少し。

自分は大学院生になって、「アイデアノート」を常に持ち運ぶようになった。
そう、アウトプットするためのノートだ。

(勉強ノートは、インプット要素がつよい。まさにアイデアノートとは反対の目的。)

中学生からノートをつけていたことと、
東大合格生のノートはかならず美しい』から学んだこと、
これらは、今の「アイデアノート」を美しく、
そして何よりクリエイティブにしてくれていると思っている。

余白の作り方、図の使い方、見出しのつけ方、字の大きさやフォント、インデックスシールの使い方。こうしたノウハウが大いに「アイデアノート」で活かされている。

なお、『東大合格生のノートはかならず美しい』で紹介されているノートのつけ方は次の
URLなんかが参考になる。
http://www.vivi-life.com/entry/2016/03/11/034837




まとめにかえて


最後は脱線してしまったけれど、とにかく
「覚える・暗記する」のであれば筆者は断然「読む」ことをお勧めする。
10回書く暇があれば、100回読もう。

それが今日一番言いたかったことだ。



東大合格生のノートは美しい。
京大合格生は、ノートさえ書かずに覚える。



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参考URL
<東大合格生のノートについて>
次のURLを参考にさせていただきました。
http://www.vivi-life.com/entry/2016/03/11/034837

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関連書籍


・読むことで覚える勉強法として山口さんは「7回読み」という方法論を提案されている
東大首席弁護士が教える超速「7回読み」勉強法




・図解版も出版されているらしい
図解版 天才とは努力を続けられる人のことであり、それには方法論がある。 (扶桑社BOOKS)