2018年3月6日火曜日

薬学生が、東京から長崎までヒッチハイクしてみたけど、コツとか何か聞きたいことある? 〜②初めて捕まえた車は、タクシー!?〜

都心のど真ん中、増上寺からスタート!


2016年3月10日の13:30。
研究室を飛び出して身支度を済ませた僕は、リュック背負ってスケッチブック片手に、排気ガスの立ち込める都内ど真ん中の道路に飛び出した。


この日は雨も降りそうな悪天候...


スタートしたのは、東京タワーの真下にある、増上寺というお寺。


勢いよく飛び出したはいいものの、
初めてヒッチハイクする僕はまず、スケッチブックを頭上に掲げることすら億劫で、とりあえず30分くらいは西へ西へと歩きながら、この辺かあの辺かと、車を捕まえられそうなスポットを探る。

ようやくいい感じの場所を見つけたと思って、
何度か手をあげたり、スケッチブックを掲げたりしてみても、
ここは都内のど真ん中。



本当に車が捕まらない


何十台、何百台という車が、時間とともに自分の前を通り過ぎてゆく。
運転手は、全く僕のことを見向きもしない、ということはなく、

結構な運転手が注目はしてくれるのだけれども、白い目でみられては通り過ぎられて行く。

まるで社会から見捨てられたような絶望感がすごいすごい。

ぁ、ようやく車が停まってくれた!!!!!



と、思ったらなんと、タクシーが乗客と間違えて停車。
「すみません、ヒッチハイクしているんです」そういうと、
やっぱり白い目で睨んでから車を発進させて行く。


そりゃ手をあげているので、タクシーは結構停まってくれる。
何度タクシーを捕まえてしまい、ドライバーさんに迷惑をかけたことか。。
この場を借りて、ドライバーさんには謝ります。。



車に停まってもらうために、体一つで何ができるか


まだ東京だし、電車に乗ればすぐに帰ろうと思えば帰れる。
もう、諦めて帰ろうかな。
何度そう思ったことか。。

3月になって少し暖かくなってきたとはいえ、
ずっと路上に一人立っているとさすがに寒い。
Macbook Airなんて無駄に持ってきて、何やってんだ俺、かっこわる。。
なんて思いながらね。それでも歩いては道路に向かって手をあげる。



なんとかして1台でも捕まえられないか。

1,000台くらいに通り過ぎられたかな。
その頃からかなり工夫も凝らすようになる。


ヒッチハイカーは、とにかく車を捕まえないと前に進めない。
なんとしてでもドライバーの目に止まらなければならない。
この人なら乗せたい、乗せてもいいと思ってもらわなければならない。


少し強引かな、とも思ったけど、
路側帯を飛び超えて道路の真ん中にまで体を放り出す。

ほんと下手したら轢かれてしまうんじゃないかなってくらい自分をアピールしに行く。
それでも車は停まってくれない。



高速道路付近を、ただひたすらスタスタと。


気づいたらもう日も落ちかけていて、
なんだかんだで4時間くらいずっと、
歩いては、スケッチブック、、また歩いてはスケッチブック。。

ヒッチハイク終わった今振り返ると、
ここが一番か二番目にしんどかった。

後から気づいたことだけれども、
東京は本当に、車が捕まらない。

まあ、そんなこと言ってても始まらない。
西へ西へ進もうと決めていたので、とりあえず高速道路に乗らねばと思い、
歩いていたのはずっと高速道路沿い。

一ノ瀬ジャンクション、谷町ジャンクションの下などを通りながら、
ずっとずっと高速道路。

六本木も通り過ぎて、いよいよ渋谷まで歩いた。
距離にしたら5 kmくらい?実は全然歩いてないのだけれど、
いかんせん立ち止まっては車を捕まえようとしているので、とにかく立ちっぱなし。

それが体力的にきつかった。


こんな感じのルートで歩いていたと思う


渋谷を超えても捕まらず、
もう数キロ歩いた先、確か池尻大橋らへんだったと思う。

高速道路に乗り入れることができるエリアの数百メートル手前で
ずっと粘ってスケッチブックを掲げていた。


その時。


後ろから、どでかいスーツケースを手に歩いてきたおじさんから声をかけられた。
大柄で、黒いコートをきていたと思う。


初めて捕まえた車は、タクシー!?


おじさん「ぉ、ヒッチハイクか?」

僕「はい。全然捕まんないっす!」



おじさん「そりゃそうさ、こんな都会じゃあ。にしても珍しいなぁ。」

僕「おじさんこそ、どうしたんですか?そんな大きな荷物抱えて、こんな道路沿いを。」


おじさん「おれは、さっきまで仙台に出張してて、その帰りよ。渋谷で降りてそこからタクシー捕まえようと思ったんだけれど、こんな体やし運動がてらちょっと歩きながら捕まえようって思ってな。」

僕「仙台ってまた、こんな季節に寒いところへ。。」



おじさん「いやいや、お兄ちゃんこそ、今時一人でヒッチハイクなんて、頑張ってるね。
どこ行くんだい、おじさんここでタクシー捕まえてから、ちょっとでも乗ってくか?」

僕「タクシー、載せていただけるんですか!?ぜひお願いします!!
とにかく西へ行きたいです。できる限り、日本の最西端を目指してます!まずは高速道路に入る車を捕まえれればと思っているのですが...。」

おじさん「おう、西か!どこまで行けるか楽しみだな。じゃぁ、とりあえずタクシー捕まえようか」


こうして、最初に乗った車はなんと、おじさんが手配してくれたタクシー。
我ながら、1台目がタクシーになるヒッチハイカーはなかなかいないと思う。笑



さて、池尻大橋を出発しまして。
おじさんの家は、桜新町・用賀付近にあるという。


6kmくらいあるのにタクシーって、思えば割とだな。


タクシーを捕まえたのち、
駒澤大学前などを通過する車中にて。

次なる行き先の戦略を、このおじさんと立てることになる。。。


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※ヒッチハイクは自己責任で.
 ヒッチハイクに関する記事には、ワクワクするような記事が多く見られますが、
 実際に筆者の友人に、ヒッチハイクで危険な目にあったことがある方もおります。
 乗せてもらう前にナンバープレートを撮影しておくなど、安全対策は万全に。