2018年12月15日土曜日

プロジェクトを完全停止することについての考察

「プロジェクトを完全に休止させようと思うのですが...」




以前に後輩から、次のような相談をうけていたことがある。

プロジェクトを止めるって色々あると思う。自分も図らずしも止まってしまっていたり、故意で止める決断をしたことがある。

なんか意外と止める決断をすることって難しい。
ざっくばらんに、止める決断について、
思いつくことを書いてみようと思う。

=================================
①止めることは、決してネガティブではない
②やめることで、おりてくるものがある
③なんのために、やめるのかを明確にしておく
=================================


①止めることは、決してネガティブではない


多くの人は、止めること・やめること・諦めることをネガティブに捉えている気がする。以前もどこかで述べたけれど、【諦める】の語源は仏教用語の【明らめる】からきていて、実は「明らかにすること」である。

僕のスタンスは、失敗することは普通。
やってみてダメなことはすぐにやめればいい。

よく例えに出てくるかもしれないけど、例えばアメリカのシリコンバレーでさえ、ベンチャー企業は100個出てきても1個くらいしか成功しないと思う。プロジェクトのスタンス自体をそうしないと、「どうしても成功しないといけない」っていう空気が流れてしまう気がしている。結果主義みたいな昨今では特にそうだ。

履き違えて欲しくないのは、「結果を出さなくてもいい」なんてことはないということ。(他の分野や他のプロジェクトで)結果を出すために、今やっていることを止めるのである。

つまりは、見込みのないものは、できるだけ早く見切りをつけて止める。
そして次のプロジェクトにすぐに取りかかれ、ということ。

ユニコーン企業になるようなところなんて、
それこそ一握りだろうと思っている。0.01 %くらいとか。



②やめることで、おりてくるものがある


では、プロジェクトを止めるとどうなるのか。

何もなくなるってしまうのだろうか。
多くの人にとって実はそんなことはないと思う。今やっているプロジェクトに対して、自分が今のめり込んでいる程度が大きいほど、これは当てはまる。

世の中に実はチャンスなんて山ほどある。
今やっているプロジェクトがあれば視野が狭くなっていたり、優先順位が低くなっていたりして見えていないだけで。実は自分がやりたいと思うことなんて、たくさんある。きっと。

ちょっと風水めいているかもしれないけれど、一回やめたら次は別の人から新しい案件が降ってくる、みたいなものな気がする。


③なんのために、やめるのかを明確にしておく


相談してくれていた子が、なんのためにそのプロジェクトを休止させようとしていたのかっていうのが一番気になる。

もっとも大事なことは、
やめて、何をするか or なんのために止めるのか である。


止める選択をするということは、今やっていることよりも大事なことが見えたということの裏返しでもある(もしくは、今やっていることにメリットがない場合も)。それがわかっていたら、止めるべきかそうでないのかは判断できるはず。


自分がやっているプロジェクトの一部だけをやめるっていう判断もありな気がする。
世の中白か黒かで判断できることなんてそんなに多くなくって、実はほとんどがグレーだ。


なぜやめないといけないのか。自分にもう一度、問うて欲しい。


もう一つあるとしたら、人間関係でプロジェクトを止めるということが結構多いと思うけど、多分その子はほとんど1人でやっていたのでそういう理由ではないんだろうなぁ。
(というか、会社を止めるとかプロジェクトを休止するとかの多くの理由は人間関係な気がする。。。)