実験に実験を重ねる怒涛の日々が続いていた。1週間に100時間のコミットを超えると一気に他の部分への思考や行動のキャパが制限されるっていう感じがしていた前半でした。後半はまったくもって逆転しつつあって、ここにきて実験に用いている機器が壊れてしまった。
あぁ、いったいもうどうなるんだろうこの先。
仕方ないから後半1週間はたまりにたまっていた解析を進めたり、プライベートで滞っている事務作業を終わらせたりしていた。なんか時間あると思っていたけど案外そうじゃなくって、後半戦はいわゆる「細かいことでばたばた」な日々でした。
表題通り、7月は(研究以外で)新しいプロジェクトが2個も始まってしまって、さあどうなるんだろうという不安も半分、さあやるぞという期待も半分。
では、この2週間を振り返ります。
【この2週間のKeepとMore】
・研究とキャリア_実験と論文執筆 絶賛同時進行中
◆実験
久々に実験にいそしむという日々になりました。ほかのスケジュールは睡眠以外ほとんど無視で1日に3-6実験ぶち込んでしまって解析は全然追いつきませんみたいな。機械は1日12-20時間くらい動かして、僕自身は週に110時間くらい実験に使っていたと思う。
本来なら博士はこのくらい実験に打ち込むべきなのかもしれないけれど、僕の場合はマルチプロジェクト・マルチポテンシャライトであることが一つのコンピテンシーであるので、往々にしてそういうことはありません。
後半の1週間は機械が壊れてしまったので実験ができなくなって、一気に今度は解析系の業務を進めてました、やっぱりこれだけ根詰めて実験すると何かしらのデータはできてきてくれるもので、最後は「進んだな、おしおし」という実感。Figに使えるなおそらくっていうデータが2つ取れた。
まさかこの時期のもうひと踏ん張りというところで機械がこうではどうしようもなく不安だけれども、機械使わない実験がもう一つだけあるので今週はそれを確実に終えよう。
◆論文・文献を読むこと
この2週間も、ようやく2報だけ精読できた。「精読」するための時間がなかなかないので、これはもう後述の「SeeD」という輪読会をうまく利用するのが得策だなと思ったので、この会をうまくまわしていくことは、長期的に考えていきたい。
普通にmethodの参考とか特定の実験の参考とかで論文読むことは日常やるけれど、「このデータのとり方乙やなぁ、いけてる」とか、「そのコンセプトはどういうトレーニングしたらみにつくんですかおいおい」みたいな刺激をもらうためには「精読」が一番だと思うのであります。
・ライフ_生活習慣, Highlight
◆生活習慣
今のところ8月になってからの習慣は良さそう。夏に強くて梅雨には弱いのか。
朝活イズムを復活させるためにもまずは週一で論文会を初めてみて。ほかの日も早起きできているかというとそうではないというのが一つ(立場はニュートラル)。
最近は「まとまった2時間」が喉から手が出るほど欲しいのと、「細切れ時間にタスクを進捗させる力」がほしい。学生のとき(今も学生だけど)はあんまり不自由を感じずにこの辺確保できていたのに、最近は10分とか20分の細切れしか使えない。生活というか、仕事習慣になるけどやりたいことがこれではできないなぁと思っている日々であります。
◆ハイライト効果
気づきとしては、Physical, Mentalともに「Normal」な状態が続くと危険だということ。
これは、色々とマンネリ化してしまっているという証拠で、居心地や過ごし心地はいいのだけれど、「変化なし」ということ。つまり「成長なし」ということだ
精神と身体状態をハイライトしててこれに気づけたのは大きい。
いつも調子が良いといえなくてもいいので、変化を自ら作り出して次につなげるという心構えを忘れたくない。Highlightはエクセルでつけているのですが、相当マメな作業と時間を要することなので、研究室に来たときの「Check in 」「Check out」に組み込むことで習慣化しようと思います。
どれだけ忙しくても、一日の始まり/終わり はまずここから。みたいな。
・新しいプロジェクト1. 「朝の論文輪読会 SeeD」
なんだかんだでもう、7回開催さしているみたい。
人と医療の研究室から派生したプログラムで、成り行きで自分の周りの人たちが集まって論文を読むようになった。
毎週金曜朝7:00- 30 min, 3人以上集まったら開催っていうスタンスだ。
医療的な何かが根本にあるものの、社会医学や基礎医学、臨床医学はもちろんのこと、そのたの社会学・人類学・心理学といったアプローチや視点をみにつけようと、日々分野問わず読んでます。
時間が本当に限られている分、(余計だけど実は重要な)雑談がカットされたりとしているが、今はその30分を濃密に知識・知恵を交わせる場として機能している。100回続けたら何か見えるだろうか。
・新しいプロジェクト2. 「アートと医療の交差点」
こちらも人と医療の研究室から派生したプロジェクト。
もともとはWHOから医療や健康におけるアートの役割に関するレポートが発行されたのが始まり。
「ちょっと読んでみようか」みたいなところからスタートして、いろんな先駆者にインタビューしようとなって、今はそれをまとめたアウトプット戦略として「書籍」を目指してチームで動いている。
1週間に5,6時間は割かないとって感じですが、なんとか時間捻出してこちら、僕初の独自プロジェクトとして一定の形を残したいと思っている。
・情報input
LINE に読みたい記事をメモする週間がついたものの、記事蓄積のペースの方が早くて全く読みたい文量を読み切れてないんです。こうして1月分くらいたまってしまった。。記事っていうのはわりとさまざまで、普通の仕事効率化みたいな話から、社会情勢の話、医療をとりまく話、基礎研究の論文などなど。
なんか、気負ってメモとったりしながら読んでるから進まないんだろう。「やろうと思ったことを今すぐやる」みたいなのが何事に対しても適応されると良いと思った。
ただ、情報なんてなくても生きていけるっていうのはなんとなく忘れてはいけないと思った。
「教養」とか言われるものを拡張するためにこういう志があるのだろうけど、世の中の大半の人はきっと「楽しくいきていける」ための情報さえあれば十分だし、実際自分もニュースなんて見なくたって明日のご飯が食べられるような便利でありがたい環境に住んでいるのだ。だから何なんだっていう話ですが、その事実を認識しておくってのが大事だと思う。
・高大連携部署との高校生に対する出前事業関連
オンデマンド配信の授業内容が京都大学のウェブサイトで公開された模様。
僕も専門の研究配信を2本と、探究学習4本+αで登壇している。
もしも高校の先生がこの記事を読んでいたのであれば、是非一度覗いていただきたい。「探究学習で何を教えようか」とか「大学での研究紹介をオンラインから配信できないかな」なんて考えていらっしゃる方がいればこの辺のコンテンツはうってつけだ。
(オンデマンド型の授業になって、例年よりも講義を受け持つ大学院生の数が減っているぶん、どの講義もかなり洗練された面白いものばかりになっているという個人的な所感。)
高校の申し込みは8月24日からで、9月ごろから授業が配信される。
ウェブのUIは微妙かもしれないが、中身で講義をしてる大学院生は面白い人ばかり!
・読書とか思考とか
思考の大半は①実験と論文書くこと②アートと医療の交差点③論文輪読会らへんで占められている。+αで外部からの委託とか緊急性の高いメッセージとか。
読書週間がまたもや減少傾向。忙しい時こそ読みたいのになぁ。与えられた時間が限られているっていうのは悲しい。
・アウトプット
前回から今回の業績・成果をまとめています。
- KDDI財団調査研究助成の成果レポート
2018-2019あたりにかけて取り組んでいたAMRのチャットボットシステムに関する研究助成のプロジェクトサマリーが取り上げられました。
http://blog.kddi-foundation.or.jp/post/4238 - INOSHIRU コラム記事掲載
人と医療の研究室の研究員としてのコラム記事が配信。
食を通じたコミュニティの人類学的考察をしてみました。
昔「世界を食べる会」てのを幼馴染と一緒にやってた時の話です。
https://inoshiru.com/column/016/ - 「はじまり」という本に露出
慶應義塾はSFCの後輩が卒業制作としてつくっていた本に載りました。
1年越しくらいでようやく製本化されたらしく、一冊家に届きました。
こう、形になると嬉しいよね。お疲れ様です。
(非売品なので見たい方はcontactまで。)
・今後の露出情報
8月8日:【TEAM 01主催】第2弾!高校生のハジメノイッポ
高校生を対象としたイベントにゲストとして出現するらしい。
ー社会へ踏み出した(まだ踏み出してないけど)経験とか、高校背の興味を深堀するメンター的存在を期待されている模様。高大連携の講師を受け持っていてよかったぁ。
全力で力になってきます!
その他やれてないこと
そろそろ美術館巡りしたり、人と会うのに物々交換したり、進めてみたいなぁ。。
ー 体のメンテナンス:筋トレとかストレッチとか
ー 読書ノート
ー 美術館とか芸術(そろそろいけるかな〜)
ー 物々交換(そろそろ交換したいな〜)
次回へ向けて:2week Highlight
・WH、IL2-ELISA、Tuble Formationの実験3種盛り進捗
・出回っている雑誌を読み切る
・毎日20page本を読む
・論文を2報読む
・アートと医療の交差点:インタビュー準備完了
・COVID-19のプロジェクトを20%くらい進める
・LINE memo update